赤ちゃんが喜んで母乳を飲めば、お母さんも幸せを感じます。
粉ミルクよりも是非母乳を!
赤ちゃんを母乳で育てたいのに、なかなか母乳が出ない方もいらっしゃいます。
母乳を出やすくするには工夫が必要です。
あわてて粉ミルクに切り替える前にやれることがあります。
人間以外の哺乳動物が母乳が出にくいということはありません。
四足で歩くことで乳房にかかる乳腺の重力が均等になるので、
それがマッサージ効果となり、母乳が出やすいと言われています。
一方、人間は直立二足歩行をするので、乳腺にかかる重力が偏ってしまうため母乳が出にくいのです。
また、動物性脂肪を多く摂ることによって乳腺が固くなることも原因として挙げられます。
昔の人は、母乳が出ないときは、他の哺乳動物に習って四つん這いになって母乳を出したそうです。
また、乳房を少し持ち上げながら授乳すると、
乳腺へ圧力が均等にかかって母乳が出やすくなります。
そして、お母さんと赤ちゃんが見つめ合いながら授乳することにより、
赤ちゃんの吸引力が高まります。
それにお母さんが刺激されて、さらに母乳がよく出るようになります。
また、生まれたばかりの赤ちゃんに対しては、すぐにお母さんが抱っこして、
できれば1時間以内におっぱいを吸わせてあげることが大切です。
このときに母乳がでるかどうかはそれほど氣にする必要はありません。
赤ちゃんが吸ううちに自然に母乳が出るようになります。
狭い産道を通って生まれてきた赤ちゃんはとても疲れています。
まだ吸う力が弱く、初乳が出る量が少なくてもそれは当然のことです。
生まれたばかりの赤ちゃんを十分に休ませてあげる必要があるのです。
このときに、母乳が出ないからという理由で粉ミルクを与えてしまうと、
赤ちゃんの休息の邪魔をすることになってしまいます。
生まれてから3日間程で赤ちゃんの体重が減るのはごく自然な生理現象で、
むしろ体重が減った方が赤ちゃんは楽なのだそうです。
生まれてから3~4日休息を取った赤ちゃんは一生懸命にお母さんのおっぱいを吸うようになり、体重も増えて
母乳もどんどん出るようです。
ホルモンバランスの崩れや乳房の組織不全などによってもともと母乳が出ないケースは、全体の2~5%程です。
授乳は母としての喜びを感じる経験でもあります。
ほとんどの方が母乳で育てることができる体を持っているので、このような事へ氣を配り、元氣な赤ちゃんを育てていただきたいと願います。
園部 知紗