・家庭の食事が崩壊したのは○○○○が原因だった
・現代人が陥る数々の体調不良
・慢性的な不調がさらなる不調を呼ぶ
食べ物が手に入りやすい今の日本ですが、そこに生命を維持するという視点は抜け落ちてしまっています。
実際に野菜や果物といった素材よりも、さらに手軽に食べられる加工食品を摂る習慣が身についている人が大多数です。
それに伴って現代人の多くの家庭において食事内容が荒れて、それが当たり前になってしまっています。
例えば次の通り。
・朝食はトーストにヨーグルト。
・冷凍食品やインスタントラーメンを毎日のように食べている。
・栄養補助食品と呼ばれるお菓子で栄養を補給できると思い込んで、子どもに与えている。
驚いたのは、赤ちゃんに粉ミルクを飲ませるのが面倒だからと言って、スポーツドリンクを飲ませる母親までいるという現実です。
赤ちゃんは母乳を最も必要としているのであって、この大原則が全く見落とされています。
母乳を飲ませれば赤ちゃんの栄養は満たされ(母親の食事が正しい事が肝心だが)、買いに行く手間が無く、お金もかかりません。
生物学的に理に叶っている方法が一番合理的で、子どもの成長を支えます。
スポーツドリンクを飲ませるとは、もう発想自体が歪んでしまっている証拠です。
こうした親は、我が子が元気に育ってほしいという想いすら無いでしょう。
彼らが子どもの頃、お母さんに作ってもらった食事はもっと栄養があるものだったはずなのに・・・
どうして食生活が崩壊した家庭が増えてしまったのでしょうか。
その原因として、子どもの頃に毎日食べていた学校給食による影響があるのは間違いありません。
学校給食によって誤った味覚が植えつけられた子ども達は成長して大人になり、子を持つ親になりました。
すると、子どもも誤った味覚に染まってしまうのは必至です。
一度乱れた食生活に慣れてしまったら、後になって止めたくても止められない人が多いのも大きな問題です。
こうした食事に使われている食品添加物には、中毒性を持つ物質もあるためです。
そして、決まって体調が慢性的に悪いのも共通する特徴です。
以下のような症状に身に覚えはありませんか?
●いつも疲れを感じている。
●コーヒー、コーラ、アルコール、お菓子などを1日中摂らずにはいられない。
●忘れっぽい。
●決断できない。
●イライラする。
●不眠
●うつ
●頭痛
●震え
●眠気
●訳もなく泣いてしまう。
●冷や汗
●精神音混乱
●不安
●めまい
●消化不良
●アレルギー
●肥満
●甘いものが食べたくてしょうがない。
上記のうち、複数に該当する人も多いかと思います。
これらの症状が表れていたら、低血糖症の疑いが考えられます。
慢性的な不調は疲れやすく、やる気がダウンしたりと良い事はありません。
それだけではすまされず、どんどん体調が悪化していきます。
現代人の食事は低血糖症を作り出しているようなものです。
主に精製された砂糖、小麦、白米を食べると急速に吸収され、血液中の糖が急激に増えます。
肝臓がこれに過剰反応して、血糖値を下げようと大量のインスリンを分泌します。
すると今度は血糖値が急激に落ち込み、先に挙げたような低血糖症状を引き起こします。
低血糖症はストレス、喫煙、アルコール、コーヒー、栄養不足、食べ過ぎ、薬物などによっても起こります。
しかし、特に精製された炭水化物の摂り過ぎや誤った食習慣が、低血糖症を引き起こす最も大きな要因であることを肝に銘じてほしいと思います。
糖は体を動かす燃料のようなものなので、低血糖の人は低体温の傾向があります。
体温が下がれば免疫力も下がりますので、「低血糖症 → 体温の低下 → 免疫力の低下」の流れが自然と出来上がります。
体温を維持するエネルギーは血液によって全身へ運ばれていきます。
食べ物が消化・分解されると肝臓でエネルギーに変換されます。
また、運動すると体が温まりますが、これは筋肉で熱が作られているためです。
熱エネルギーは血液によって全身へ運ばれていきます。
では、体温が下がると何故免疫力が下がるのでしょうか?
それは酵素が働かなくなってしまうからです。
酵素が最も活性する温度は37℃前後。
そのため平熱が36.5℃以上の人は体内で酵素が活発に腹らくので免疫力が常に高く、体調が安定していて風邪を引きにくい。
または風邪を引いても重症化しにくく早く治る傾向が見られます。
酵素は体のあらゆる活動を支えています。
食べた物を消化・吸収する、内臓の働き、体温を一定に保つ、運動、考えるなど・・・
人間を含む生き物は皆、酵素が無くては生きていけません。
生まれてから死ぬまでの間、酵素は体内で常に働き続けます。
体を健康に保とうとする調整システムは、免疫系の他に自律神経系と内分泌系も連携して機能しています。
この三位一体となって働くシステムも、もちろん酵素の働きが関わっています。
低体温は免疫力が下がるだけではなく、体の活動そのものを妨げてしまうのです。
では、もう一度低血糖症に話を戻します。
低血糖症は自身の体調を崩し、病氣の原因を作ってしまう問題があるとお伝えしました。
しかし、問題はそれだけにとどまりません。社会問題にも低血糖症との関連があるからです。
近年、暴力的な狂氣のような事件が激増しました。
食生活の乱れと深い関係があるのですが、そこは見逃されてしまっています。
2003年7月に長崎市の大型家電量販店でで幼稚園児が行方不明になり、翌日4㎞離れた立体駐車場で遺体となって発見されました。
中学2年生の少年が補導され、幼稚園児を殺害したことが明らかになりました。
この少年は幼稚園児を連れて路面電車で移動した後、抵抗されたため殺害したと供述。
当時この事件は大きく報道され、社会に衝撃を与えました。
少年が何故このような事件を起こしてしまったのか。
彼の日常生活にその問題の原因が垣間見られます。
この少年は大型集合マンションンの高層階の3DKの部屋に両親と3人で暮らしていました。
少年には7畳の部屋が与えられており、玄関を入ってすぐに彼の部屋がありました。
少年の部屋は居間の手前に位置するため、帰宅しても家族と顔を合わせずに部屋にすぐ行けるようになっていました。
捜査員の話によると、部屋の中にはスナック菓子の空き袋やインスタントラーメンの容器が散乱していたと言います。
さらには、この部屋には少年専用の電気ポットもあったそうです。
ドアは中から鍵をかけられるようになっていて、家族の知らない所で食事をすることも出来る環境でした。
家族とのコミュニケーションが少なく、極端に言えば少年だけで一日の生活を自己完結する事も出来る環境には、一旦コントロールが効かなくなるとそれが加速しやすい危うさも潜んでいます。
両親の知らないうちに少年の食事が崩壊し、心のバランスも崩れてしまった事が事件に繋がってしまった事例
この事件のほかにも家族を殺害したり、通りすがりの人を無差別に刃物で切り付けたりといった、考えられないような事件が頻繁に起きています。
体が疲れやすい、イライラしやすいなど心身の不調を抱えながら何十年も生きるのは苦痛ではないでしょうか。
しかも、それが食事が原因だとしたら、食事を正せば改善の可能性も出てくるのではないでしょうか。。
試す価値は十分にあります。
毎日の食事は親から子へ受け継がれていきます。
生まれてから親元を離れるまでの間、一緒に食事をしているうちに習慣となって根付きます。
それが正しい習慣なのか、間違った習慣なのかでは天と地ほど差が開いてしまいます。
親子で一緒に過ごす年数は、一生の中でごく限られた期間です。
その中で子どもに何を渡してあげられるかが勝負になってきます。
考えられる限り、出来る限り良いものを渡せば、後は子どもを信頼して社会へ送り出せるのではないでしょうか。
逆に悪いものを子どもに渡してしまえば、それ相応の結果がいずれ表れます。
一番目に見えて分かりやすいのは、やはり健康面ではないでしょうか。
我が子の健康に問題が出れば、親は気が気ではありません。
食習慣を正していれば、このような問題を起こす確率を下げることは可能です。
予防をすれば、その分安心が生まれます。
山本 和佳