【一般無料】食事を通して心を通わせる(健康基礎講座)

・出来合いの料理と手作りの違い

・非行防止にもなる?

・家で弁当を作る意味

人間は集団で行動する生き物であり、集団生活をしながらお互いの事を良く知り、協力し合いながら生きています。
そうした中で共に食事をする事は大事なコミュニケーションでもありました。

昔は大家族で食事をしていましたが、核家族が増えてお父さんの帰りが遅かったり、子どもは塾で
生活サイクルもバラバラになり、家族全員で食卓を囲む回数は減っています。

家族で食事をすると、その日に起きた事や日常で何か氣づいた事を話したり、聞き合ったり
料理の感想まで、様々な話題が飛び交います。

また、無意識のうちに家族同士で体調や心理面が健康かどうか確認もしています。

食事の時間がバラバラになると、自然とコミュニケーションが少なくなり、
お互いに体調などの変化に氣づきにくくなる事も考えられます。

そこにコンビニ弁当が入り込めば、家族同士の距離がさらに離れてしまいます。

食事は栄養を摂るほかにも作ってくれた人と食べる人、またはに一緒に食べる人同士の心を繋ぐ役目も果たしています。

コンビニ弁当は食品添加物の問題もありますが、その上に人と人との心の距離が離れる問題が出てきます。

手作りの料理には愛情が込められています。
目には見えませんが、外食やインスタント食品とは確実に違うものを感じるはずです。
幼い子どもも食事を通して愛情を受け取るか、そうでないかで全く変わるのです。

「弁当の日」というプロジェクトをご存知でしょうか。

2001年に香川県の小学校で始まった「弁当の日」プロジェクトは、子どもが自分で弁当を作って学校へ持っていくという取り組みです。
食材を買うところから、調理をして弁当箱に詰めて、後片付けまで全て子どもが自分で行います。
それに対して親や先生は評価をしないというお約束もあります。

この取り組みは全国の学校に広がっています。

料理はアウトプットとインプットの繰り返しです。
必要な食材をインプットして買い物に出かける。
手順をインプットして、それに近づけるよう調理をする。
その中で時間配分を決めたり、火加減や味付けを調整していきます。

頭も手も使って、周りの事に配慮しながら行う料理は
子どもには試練かもしれませんが、その分大きく成長させてくれます。

イメージした事をその場で自分の手で形にしていく。
多くのプロセスを経て、やっと食卓に並んだ料理を人に食べてもらう喜びを味わい、分かち合う。

上手く出来なかったところは、次はこうしようと改善していく。
自分で作ることが子どもの自立心を育みます。

わざわざお弁当を作らなくても、家庭科の授業で料理をするからいいんじゃないの? と思われるかもしれません。

でも、学校の授業で料理を作る事と、家で弁当を作る事は子どもに与える影響が全く違うのです。

家で弁当を作ると、1人分以上の量を作ることになります。
野菜の炒め物は少し多めの方が作りやすい。
厚焼き卵を作ったら、そのうち何切れかはお弁当箱に詰められます。

それを見守る家族との間で「上手に作れたね」「早起きしてえらいね」などの会話が生まれます。

そして残ったものは朝ごはんのおかずになったり、家族の弁当に詰められたりします。
食卓でおかずを分け合うと家族に食べてもらう事に喜びを感じたり、
お父さんのお弁当に詰められたら、「ありがとう」と言葉が返ってくる。

ご両親にとって子どもの成長はこの上ない喜びであり、その想いや言葉を受け取った子どもも家族の一員として参加する事を強く意識するようになり、料理をする事が楽しくなります。

数年前になりますが、ある大学生が学校の食堂で一人で昼食を食べるのは、友達がいないと思われて恥ずかしい。だからトイレの個室でコンビニ弁当を食べてすますという話をテレビの放送で知って大変驚きました。

何と孤独な食事でしょうか。
食事を通して誰かと繋がることはおろか、食べ物の味さえ分からなくなってしまうのではないでしょうか。

一人で食べる食事が必ずしも孤独だとは限りません。
生産者や料理してくれた人に感謝する事で繋がれますし、一人で食べる方が味がよく分かる事だってあります。

しかし、こちらの学生は食べて良い場所とそうでない場所の分別が無くなっています。

自分の感情を優先して食べる場所はどうでもよくなっている。
そちらの方が問題ではないでしょうか。

この弁当の日に玄米菜食を取り入れると、子どもの成長にもっともっと良い影響を与えられます。

例えば、味噌や醤油は何年も発酵させて作ります。
素材を選んで製法にもこだわって、じっくり熟成させる。
より多くの手間をかけているので味も良いですし、食べる時の有難みが違います。

都会に住んでいても、季節の移り変わりに意識が向いていきます。

学校が弁当でない場合は、家で料理を作ってみてはどうでしょうか。
自分が作った料理を家族に褒められたら、また作りたくなります。

特に子どもから興味を持ってやりたがる時がチャンスなので、成長に合わせたお手伝いをお願いしてください。

まずは食材を洗ったり盛り付け、食卓の準備や後片付けから始めてみてください。
それに慣れてきたら、包丁を使って食材を切ることにチャレンジです。
そうして火を使って焼く、煮る、蒸すといった調理を徐々に始めていく。

学校の授業では出来ない経験を積み書させる中で、子どもは自立していきます。

日本人は食事をすませたら「ご馳走様です。」と手を合わせます。

ご馳走という言葉は、食卓に料理が並ぶまでに手をかけてくださった人への感謝を表しています。
食材の生産者、それを運ぶ人、店へ仕入れて売る人、そしてそれを買ってきて家で料理を作ってくれるお母さん。

本当に様々な人の手を渡ってきたから、食事をいただく事ができます。

食材から自分で調理をすると、直接会わなくても色んな人と繋がっている事を感じ、畑で採れた食材を使うので環境にも目が行きます。

コンビニ弁当をたべていたら、そのような事は感じられないでしょう。
季節感が無く均一な味。
化学調味料で味付けされているので素材の味がしない。素材を食べている実感が無い。
作り手の温かさを感じられない。
使い捨てのプラスチック容器に盛られている。

毎日のようにコンビニ弁当を食べていたら、栄養失調になる上に心もすさんでしまいます。

便利さと引き換えに失ったものは大きく、それを物質だけで埋め合わせることは不可能です。
食べた後は空いた容器をゴミ箱に捨てる。器を捨てて終わる食事では心は貧しくなっていきます。
食べる度にプラスチックごみを増やして、た環境に負担をかけています。

栄養面はもちろん、食べる行為や食に対する考え方も変わっていきます。

難しい料理をしなくても構わないので、少しでも手をかけると心が動くのだと思います。
準備に始まり、片づけて終わる。

何を食べるかによって心が育つか、それとも心を滅ぼしてしまうかが分かれます。
そして、家族との食事中はテレビやスマホを控えましょう。

今日の食卓が大切な未来を作っています。

山本 和佳

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