【一般無料】冬の体を作る(健康基礎講座)

・寒くなると表れる症状

・冬に影響を受けやすい器官

・「食材はクスリ」という食べ方


暦の上では大寒を迎え、一年で一番寒い季節になりました。
特にここ数年は暖かくなっていますが、日によって寒暖差が広がって体にかかる負担が大きくなります。
体調を崩して、風邪を引く人が多くなるのもこの季節です。


冬になると寒さから血管が縮み、血流の流れが悪くなります。
また、毛穴も閉じるので内部の熱が放出できなくなると、汗が出ずに悪寒発熱にも繋がります。


日本の冬は寒さと乾燥の影響を受けて鼻やのどの粘膜を乾燥させ、喉の奥の腫れや痛みを伴い、口の渇きによって咳が出ることもあります。


寒さと痛みは関わりが深く、冬になると頭痛や関節痛がひどくなる人もいます。

免疫力が下がり乾燥によって粘膜が弱ると、それを狙ってウイルスが侵入して風邪やインフルエンザを発症させます。

風邪を引いたり体調を崩してしまう時は、ある程度の傾向があるのではないでしょうか。
・寒暖差が何日も続いた時
・お酒を飲んだ次の日
・朝起きると喉の痛みが出ていた

上記は一例ですが、自分の体質の傾向をつかむと対策を立てやすくなります。
今回は食べ物で風邪を予防し、寒さに対応する体を作る方法をご紹介します。


四季がある日本では氣温や湿度の変化に伴い、体の機能も変化していきます。

寒くなると影響を受けやすいのが腎機能です。

腎臓が弱ると生命エネルギーが衰えて氣力や体力が低下し、活動量が落ちてしまいます。
外へ出かけるのが億劫になったり、やる氣が出ない人は腎機能が弱っている可能性があります。


腎臓は体全体を守るため重要な働きをしています。

まず、生命活動をするためのエネルギーを蓄えて全身へ運び、それぞれの器官が上手く働くよう影で支えています。

もう1つ重要な役割が体内の水分を調整することです。
水分を蓄えて全身へ届ける。そして余分な水分は尿に変えて排泄します。
腎機能が衰えると体内の水分調整が上手く行われず、余分な水分が細胞に入り込んでむくみが生じ、体を冷やします。

体が冷えると免疫力が下がり、様々な不調が出てきます。
便秘、尿の出が悪い、頻尿、膀胱炎、下痢、腰痛、神経痛、リウマチに繋がります。


冷えに悩む人にとって冬は特に辛い季節ですね。
ここでは冬に弱りがちな腎機能を高める食材をご紹介しますので、参考にしてもらえれば幸いです。


●塩を摂って腎機能を高める

実は日本人は昔より腎機能を助けて寒さに対応する知恵を持っていました。
そこで用いられていたのが塩でした。

寒い地方では味噌やしょうゆの塩分濃度が高く、漬け物や魚の塩漬けなど塩を多く使った郷土料理がたくさんあります。
それは厳しい寒さをしのぐため、塩をたくさん食べて体を温めていたのです。

寒さで血管が収縮して毛穴がふさぐと排泄機能が低下するので、代謝機能を調整する腎臓には負担がかかります。

塩には腎臓や膀胱の機能を助けて体内の水分代謝の調整をする働きがあるので、余分な水分を排泄して体が冷えないようにしくれます。
塩を食べることで血流が促され、代謝が上がるので腎臓への負担を和らげます。

本物の塩はミネラルの宝庫なので、現代人が陥りがちな体内のミネラルバランスの崩れを改善して、生命力を強くします。



●根菜類でエネルギーチャージ

寒い季節に旬を迎える根菜類は、土の中で根をはりながら成長して大地のエネルギーを取り入れるので
体を温める食材が多いのが特徴です。
年中スーパーで見かけるものも多いですが、旬に採れたものはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富なので、真冬の体づくりに欠かせません。

・にんじん
「緑黄色野菜の王様」と呼ばれ、栄養が大変豊富です。
 腎臓を丈夫にして消化不良を改善します。内臓を温めて血行を良くしますので冷え性や虚弱体質、貧血にも有効です。

 抗酸化作用がとても強く、あらゆる病氣の元となる活性酸素を抑えるβカロテンが豊富です。
 βカロテンは体内でビタミンAに変化して目や皮膚や粘膜に潤いを与えてウイルスの侵入を防ぐので、風邪の予防に有効です。

・かぶ
 ビタミンCが豊富で美容効果があり、風邪の予防にも役立ちます。
 消化を良くして解毒作用、利尿作用にも優れているので、疲れ氣味の体にも良く効きます。
 七草粥にも「すずな」として仲間入りしています。

 かぶの葉には抗酸化作用が強いβカロテンが多く含まれています。

・大根
 鍋や煮物など冬には欠かせない食材で、 調理方法によって体への効果が変わるのが面白いところです。

サラダ、漬け物、なます、おろしなどのように生で食べると、体の熱を冷まします。
また、口の中を潤して痰を取り除き、口内炎や喉のはれを鎮めます。

一方、煮ものやおでんのように加熱すると、体を冷やす作用は和らいで逆に体を温める効果が上がります。真冬は大根を温めて食べるのがお勧めです。


食事で体を温めれば、免疫力がグンと上がるので風邪を引きにくくなります。
氣温が低い冬は頭寒足熱の状態を作りやすく、頭がスッキリして仕事や家事などに集中して取り組むこともできます。


●黒い食べ物

東洋医学ではしょうゆ、味噌、わかめ、昆布、もずく、海苔、栗などの黒い食材は腎機能を助けると言われています。

日本は暦に合わせてお祭りや行事が行われ、その際に用意される料理は縁起を担ぐほかにも体に薬となる効果も併せ持っていました。

例えば正月に食べるおせち料理には、寒さで弱りやすい腎機能を助ける食材が多く使われています。

昆布巻き、田作り、黒豆、栗きんとんはどれも腎臓の機能を助けるので、冬一番の寒さに備えるための体づくりに最適な料理ですね。

家内安全、健康、子孫繁栄などの願い食べられたおせち料理は、体を健康にする効果も高いごちそうです。



●豆類でまめに働く

日本人は豆類と縁が深く、その美味しさや栄養効果を余すところなく享受してきました。
一年中食べられていますが腎機能を助けるだけでなく、利尿作用や解毒作用もあるので、冬にも是非食べてください。

日本で代表的な豆と言えば、大豆ではないでしょうか。
大豆を発酵させて味噌や醤油が作られるほかにも、豆腐や豆乳など様々に形を変えた大豆製品も多いですが、豆が未熟な時期には枝豆として食されるという重宝ぶりです。

大豆は氣づけばいつの間にか食べていると言っても過言ではないくらい、今でもとても身近な食材です。

昔は田の畦道に大豆が植えられる光景がよく見られ、畔が崩れないよう強くする意味もあって一石二鳥の知恵でした。

小豆もまた日本人に親しまれ、色が赤いことから縁起物とされてきました。
昔は毎月1日と15日に小豆粥を食べる習慣がありました。


日本は四季に合わせて体をいたわる食材が豊富にありますが、それに反して病氣を患う人が増え続けています。

動脈硬化、糖尿病のような血管の汚れや衰えから来る病氣は、昭和30年代(1960年頃)は「老人病」と呼ばれ、60歳以上の人に表れるものでした。


しかし、時代と共にお年寄りだけの病氣ではなくなっていきました。

昭和50年代(1975年頃)になると、同じような症状が40代の人にも出てきて「成人病」と呼ばれるようになりました。

その後、昭和60年代(1985年頃)になると、10代の子どもまでもが症状に苦しむようになり「小児成人病」という名前がつきました。

そして、平成8年(1996年)には年齢を問わず動脈硬化、糖尿病の症状が表れれるようになったことから「生活習慣病」となったのです。


これほど病氣が増えたのは欧米の食事が一般化したことが大きく、その上農薬や食品添加物など体にとって害悪でしかないものを日常的に食べる生活が、それをさらに加速させています。


まず簡単に出来る改善としてはインスタント食品やコンビニ食品など加工品を控え、肉食を止めて玄米菜食に変えていくことです。
食事に「素材」を多く使うと不調が改善して、食べ物の嗜好も直っていきます。


玄米菜食の食生活をすると一年を通して高い免疫力を保ち続けるので、格段に風邪を引きにくくなります。
それでも各々の持って生まれた体質などによって不調が表れることもあるかと思います。

そんな時には、弱った場所を修復する力を持つ食べ物の力を借りて、体を整えましょう。

まだしばらく寒さが続きますので、体を温めて風邪などの体調不良から守ってください。



山本 和佳

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