【一般無料】白砂糖の害 Part3(健康基礎講座)

・なぜ暴力化するのか

・脳に異常が起きる

・食事で立ち直る


今回も低血糖症の怖さについて、詳しくお伝えします。

繰り返しになりますが、低血糖症とは白砂糖のように精製された糖を食べた直後は血糖値が急上昇し、その異常事態に対処するためインスリンが大量に分泌されます。

すると、今度は血糖値が急降下するのですが、これを頻繁に繰り返すと低血糖症に陥ってしまいます。

この一連の過程で体に痛みを伴う事はほぼ無いので、日常の中でも低血糖症は置き去りにされがちです。

しかし、この低血糖症のせいで学力が伸びない、仕事に打ち込めない等間接的に問題を抱えている人が大勢いると思います。


「そんな事が白砂糖と関係あるのだろうか?」と思われるかもしれません。
そのような疑問が出てくるのは、白砂糖の怖さを知らないと、その因果関係がなかなか見えにくいからだと思います。


実に多くの人が知らないうちに低血糖症になっていて、次のような特徴がよく見受けられます。

集中力が無くなり、何事も続かない。
記憶力が悪く、すぐに忘れてしまう。

何かしていても、すぐ嫌になってダラダラと横になって眠ってしまう。
体の芯が抜けたような体つきをしている。お腹は前に突き出て背中は丸く、姿勢が悪い。

食事をあまり摂りたがらない。
食事よりも甘いものを食べたい欲求が上回る。

少し走るだけで疲れてぐったりする。
甘いお菓子を食べていない時に手が震える。

起きている時もボーっとして、何もやる氣になれない。


いかがでしょうか。

日常の中でこのような症状が表れる人は多いのではないでしょうか。
慢性化すると、学力や仕事の能率が下がるのも無理が無いと分かります。


さらに低血糖症が怖い点は、凶暴化してしまう事です。

凶悪事件が増えているのも、低血糖症と関係があると専門家は指摘しています。

東京で両親と祖母を殺害した中学2年生の部屋には、ジュースの空き缶が山積みになっていた事が後で分かりました。

この中学2年生の脳をMRIで調べると、脳の萎縮が見られたそうです。
ジュースを大量に飲んでいた事から低血糖症だったのは明らかで、それによって脳内の糖代謝量と血流量が減っていたと考えられます。


では、なぜ低血糖に陥ると凶暴化するのでしょうか。
そのしくみについて、少しお話させていただきます。


白砂糖を食べた後、血糖値はジェットコースターのように急上昇・急降下して低血糖になります。
この時にノルアドレナリンが分泌され、不安、恐怖、強迫観念、自殺願望などを引き起こします。

ノルアドレナリンはアドレナリンの前駆物質で、本来は生きて行く上で大事な働きをしています。
緊急事態が起きた時にノルアドレナリンが警報を出し、アドレナリンが分泌されて体にスイッチが入ります。

火事が起きた時、危険な状況にさらされた時など、外から迫ってくる脅威に対して立ち向かう、または逃げるという判断して動くのは生命として正常な働きです。

野生動物も敵を発見したら、自分の身を守るために一目散に走って逃げます。


しかし、外から脅威が迫っていないのに、この警報システムが発動してしまうのが低血糖症の怖いところです。

何も起きていないのに臨戦態勢に入る(脅威に対応するスイッチが入る)と、感情も影響されるので攻撃的になったり、恐怖や不安を感じたり、被害妄想が出てくるのです。


甘いお菓子を毎日のように食べていると低血糖症になって、イライラして脅威でない対象に過剰反応して攻撃的な行動を引き起こしてしまいます。


攻撃的になって事件を起こすのも、落ち込みから自殺に発展するのも原因は一緒です。
ノルアドレナリンの警報システムを受けて、外に向くのか内に向くのかという違いがあるのですが、誰かを傷つけてしまうには変わりありません。



白砂糖以外にも、加工食品に入っている糖類も同じように低血糖症を招きますので、お菓子を食べない人も例外ではありません。


また、このような食事を当たり前にするようになったのは、どこでも手に入るようになったからという点も大きいですが、子どもの頃に食べた学校給食からも実は影響を受けています。

甘い味付けをした料理や添加物の味を覚えてしまい、そのまま大人になれば放っておいてもファーストフード大好きになってしまいます。

そして親になれば、子どももファーストフードを食べるようになります。


こうした食事の崩壊は、子どもの学力低下、体力や氣力低下、非行など様々な問題を引き起こします。


こうした問題を改善するため、各地で学校給食の改革が行われました。

千葉県の野栄中学校は暴力行為や器物破損で荒れ、生徒指導困難校と言われるほどでした。

1998年から2000年代初めの頃は、遅刻や欠席は当たり前のようにあり、茶髪や服装の乱れ、いじめ、喫煙、暴力行為なども数多く見られました。

学校が生徒の食事を調査すると、食事をとらずに炭酸飲料、スナック菓子などで済ませている生徒が多い事が分かりました。食べ物の好き嫌いが激しく、給食をよく残していました。


野栄中学校では教育に力を入れるほかにも給食の見直しが行われました。

ご飯に発芽玄米を2割入れた食事を2001年から試行されました。
玄米は固く食べにくいため発芽玄米を給食に出したところ、生徒の8割近くが「美味しかった」と答えました。


2002年より週2回導入されて半年ほど経つと、次第に生徒が落ち着きを取り戻し、
生徒から次のような感想が寄せられました。

すぐにイライラしてキレる回数が減った。
集中力と体力がついた。
朝、すっきりと目覚められる。

また、成績が上がって優秀な成績で進学し、スポーツの成績も良くなり、
卒業後も玄米を食べ続けているというOBもいました。

発芽玄米に含まれるギャバという成分には脳の興奮を抑える働きがあり、
それも生徒の行動変化に影響を与えたのでしょう。


低血糖を引き起こすのは白砂糖だけではありません。
白米や小麦も食べた後で血糖値の急上昇するため、その反動で急降下してしまいます。

今日一日の食事を振り返って、白砂糖・白米・小麦のどれも食べていない人はごく少数です。
それどころか、毎日これらを必ず食べている人の方がはるかに多いでしょう。

外食すれば自然と口に入ってくるものですから、せめて家では控えましょう。


こう言うと「食べるものが無い」という声が返ってきそうですが、そんな事はありません。

玄米菜食は栄養バランスに優れていますが、血糖値の点から見ても大変優秀です。
食後の血糖値の上昇が緩やかなので、体がだるくなりません。それに心が穏やかになります。


そして食べ続けるほどに玄米、味噌、野菜、魚、海藻など素材の味が美味しいと感じ始めます。
こういう味覚が身につけば、病氣の予防にもつながりますね。



山本 和佳

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