【一般無料】思考と体の老化を防ぐ(健康基礎講座)

・前頭葉の若さは個人差が大きい

・若くても思考が老化する

・体力維持を支えている○○と○○


年齢を重ねるごとに、体だけではなく脳機能の変化も徐々に表れてきます。

実は脳は40代から少しずつ縮んでいきます。中でも最初に縮み始めるのが前頭葉です。


しかし、前頭葉の機能は少々低下しても自覚しづらいため、知らないうちに衰えていってしまう危険性があります。

スマホやテレビは様々な情報を提供してくれますが、
ただ何となく見ているだけだと、受動的になって思考は衰えやすくなります。

まさにそれが前頭葉を使わなくなっている状態です。


思考力が衰えると、次のような変化が表れます。


①メディアの価値観にすんなり納得してしまう

テレビでコメンテーターが強く断言しているのを見ると「そうなんだ」と簡単に納得してしまう。
これは自分で考えたり「本当にそうだろうか?」と疑問を持つ事を自ら放棄してしまっている。
 
前頭葉を使って考えるプロセスを避けてしまっているのです。


②頑固になる

「決まったものしか食べない」というような頑固さは前頭葉機能が低下すると表れてきます。
これは自覚しにくく、周りの人も本人に伝えにくいため放置されがちです。

また、1つの考えに凝り固まって新しい考えや方法を受け入れにくくなったり、
一度不機嫌になると1日中引きずったりと思考の切り替えも悪くなります。


③決めつけ

白黒決めないと氣がすまないというのも思考の老化現象の1つです。

大人になるにつれて、映画や小説などの物語に関しても心理的に葛藤する部分や
繊細なところを経験的に感じ取るようになります。

また、物事には例外的な事も起きたり、理屈だけで通らない事もあったりと
決まった型やパターンにはまらない事がたくさんある事もだんだん分かってきます。


しかし、思考が老化すると認知的に退行して、グレーな部分が認められなくなるといった変化が表れます。

自分が経験してきた事だけが正解と捉え、それ以外の方法を認められないのも
こうした決めつけによる思考老化のサインです。


④年齢を理由にして否定的になったり諦めてしまう

「もう年だから・・・」と、新しい事を始めるのに億劫になるのも老化のサインです。
些細な事で構わないので、初めての体験をしてみると色々な発見があって脳に良い刺激を与えます。

思考が若い人は、年齢を重ねても色んな事に興味を持ち続けています。


⑤属人思考、権威主義

先にも挙げましたテレビ的思考にも繋がりますが、肩書がある人の意見を聞くと、
「あの人が言っているからその通りだ」と自分で考えないで決めてしまう場合などがあてはまります。

特に情報が氾濫している現代では、よほど氣をつけていないと陥ってしまうので要注意です。



いかがでしょうか。
20~30代の人で思考の老化に心当たりがある人もいるかもしれません。

脳は楽をするとどんどん衰えていってしまうのです。


思考の老化は若い時からの習慣によっても大きく影響を受けます。


例えば「タバコは百害あって一利なし」という考えは、タバコを吸わない人から見れば当たり前の事です。

しかし、喫煙者の中にはタバコを吸うと頭がスッキリすると言い張る人がいます。


「タバコは体に悪いのになぜだろう?」と思うでしょう。

実はタバコを吸う時のいわゆるスッキリ感は、体内で起きる化学反応によって感じるものです。


タバコに含まれるニコチンは、アセチルコリンの代わりにアセチルコリン受容体に結びつきます。

アセチルコリンとは思考、記憶、学習などに関わる脳内物質です。

タバコを吸うと頭がスッキリすると言われるのは、アセチルコリン受容体が間違って
ニコチンとくっついて一瞬集中力が上がるためです。

しかし、タバコを常習していると、本来分泌されるべきアセチルコリンが
分泌されにくくなって頭の働きが悪くなってしまいます。


それと同時に、ニコチンはドーパミン神経に働きかけてドーパミンの分泌を促すため、
タバコを吸うのが快感になってますます止められなくなります。

つまり、喫煙者が誰でも陥るニコチン中毒になってしまうのです。


タバコのような間違った習慣を長年続けていると、それ自体が悪いという自覚も無くなっていき、
体も思考も老化がどんどん早まってしまいますので、悪い習慣は早いうちに止めるのが身のためです。



その一方で年齢を重ねても元氣な人は運動習慣があったり、生活の中で体を動かす動作を
積極的に取り入れるなどして体力を維持されています。

このような方は持久力があるので、長時間経ったり歩いたりしても疲れずにやり通すことが出来ます。


持久力のある人は呼吸循環器系の機能も強く、内分泌系の機能も優れているので、
免疫力を高く維持する事に繋がり、風邪を引きにくくなります。


持久力を支えているのが筋力や体内に取り込まれる酸素量です。

酸素は脳にとって栄養になるので、脳に送り込まれる酸素量が多くなれば脳の働きも良くなります。


筋力や酸素の摂取量は放っておくと年齢とともにどんどん低下していってしまいます。
すると、体力も脳の働きも低下していきます。


ちなみにタバコは肺機能にダメージを与え、体内に酸素が取り込まれるのを妨げます。

ニコチンなど多くの有害物質の弊害もありますが、二酸化炭素や一酸化炭素も体内に入るので
その分酸素の摂取量が少なくなってしまうのです。

タバコを吸うと、たとえ若くても息が切れやすく体力が落ちていくのは、体内の酸素不足が影響しています。



思考や体の老化を抑えるためには、体力の維持が必要不可欠と述べましたが、
年齢を重ねても健康な体とそうでない体では血流や体温にも大きな違いがあり、
それは心にも影響しています。


ストレスが続くと体が疲れやすくなったり、アレルギーや持病が悪化したり
風邪を引いたという体調の変化は、多くの人が経験している事と思います。


東洋医学に「心身一如」という言葉があります。
心の安寧が体の健康を増進し、体の健康が心の健康を高めていくという意味です。

西洋医学でも、精神状態が体調に影響して表れた病気として「心身症」という病名があります。


体と心の状態はつながっていて、互いに影響し合う関係である。

この点においては、東西で共通しています。


例えばうつ病は心の風邪とも言われますが、体の冷えとも深く関係しています。

うつ病のサインと言われる症状の1つに「夕方より朝の方が氣分が悪い」という症状があります。

これは、まだ体温が上がりきっていない朝はうつの症状が悪化して、体温が上昇した夕方に改善するためです。


また、うつ病の人は神経伝達物質のセロトニンやノルアドレナリンの分泌量が減少しています。


セロトニンはリラックスをもたらし、「幸せだな」と思う時の感情にも関わっています。

ノルアドレナリンは適度な緊張感をもたらし、情報処理スピードを上げたり
記憶力の向上に関わっていて、仕事や勉強などを頑張る時に働く物質です。


この2つの神経伝達物質が減少すると、不安や焦りが強くなったり
仕事に集中しづらく、忘れっぽくなるなど心や行動に支障が出てきます。


うつ病の人に限らず、ストレスを強く感じるとセロトニンやノルアドレナリンの分泌量は減少します。

セロトニンの約90%は腸で分泌され、ノルアドレナリンは腎臓の上部辺りに位置する副腎髄質から分泌されます。

この2箇所の働きを活発にするには、食事を正すのはもちろんの事ですが、
体力の面ではスクワットやウォーキングをすると下半身の血流が良くなり、体が温まります。

結果的に腸や腎臓の機能が上がり、セロトニンやノルアドレナリンの分泌量も増加するので
日中は意欲的に活動して、夜はリラックスできるようになります。


若い時は健康状態に個人差があまり見えなくても、年齢を重ねるほど差が大きくなっていきます。

若々しい思考は習慣の要因が大きく、前頭葉が40代で老化し始めると言われていても、
習慣次第で老化の速度を押さえる事は十分可能です。

体も動かす事を楽しみとしながら年齢を重ねていきましょう。



山本 和佳

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