【一般無料】スマホを使うほど学力が下がる(健康基礎講座)

・勉強してもスマホを使うと学力が下がる?

・「ながら勉強」の深刻化

・コントロール出来なければ、支配されてしまう怖さ


2008年に日本にスマホが登場してから10年余り。

その後スマホを持つ人は年々増え続け、2020年ではスマホ普及率が単身世帯では64.1%、2人以上の世帯で84.4%にも上ります。今や誰でも持っているツールとなりました。

しかし、便利さの裏には弊害がつきまといます。
新しいものに飛びついて夢中になっている間に失われていくものもあるのです。

スマホは電話やメール以外にもパソコンとほぼ同じくらいの多機能なサービスを使う事が出来るため、仕事以外ではパソコンよりもスマホを使用する人は多いと思います。

それに伴ってスマホの使用時間が長くなり、様々な問題が浮かび上がってきました。

近年では青少年のスマホ使用による学力低下が問題になっています。

小学生と中学生を対象に行われた調査では、日常的にスマホを使用している学生のうち1日あたりの使用時間を1時間未満に抑えることが出来ている人はわずか30.2%でした。
7割近くの生徒は毎日1時間以上スマホを使用しているという事が分かりました。

また、スマホを長時間使用する生徒は睡眠時間が6時間未満、家庭での勉強時間が1日30分未満のグループに多いことも分かりました。

隙間の時間にスマホが入り込んでいる、または睡眠時間や勉強時間を削ってスマホに時間をとられている学生が実に多い実態は、彼らの将来を左右するほど深刻な問題です。

規則正しい生活を送り、勉強する時くらいは親がスマホを預かるといったような家族の協力も必要だと思います。

「スマホ依存症」という言葉がありますが、タバコや薬物のように中毒性や依存性があることは明白です。無意識のうちに使用時間が長くなり、意味が無い事に時間を費やしてしまう学生が大多数を占めています。

小学校5年生から中学校3年生までの約24,000人を対象にした調査によると、小学生の半数以上、中学3年生では約8割もの生徒が家庭で学習するときにスマホを使用していることが分かりました。
彼らが使用しているのは主に音楽、LINE、動画、ゲームといったアプリ機能です。

約3分の2の生徒が音楽を聴きながら勉強していました。

さらには勉強しながらLINEをする生徒は43%、動画を見る生徒は44%、ゲームをする生徒は34%もいる事が分かりました。

この結果から、1つの事に集中できない若者が増えていると捉えることも出来ます。

この頃に「ながら勉強」が習慣になってしまうと、大人になってもその習慣で生きることになります。
友達といる時、家族と団らんの場で、車を運転している時、さらには仕事の合間にと様々な場面で「ながらスマホ」を止められなくなる可能性は高くなります。

もちろん必要な連絡や用事は別として、ゲームや動画など、本来なら優先順位が低いものに夢中になって周りが見えなくなってしまう行動は、自分の人生を怖い方向へ向かわせているに他なりません。。

それらの行動は何も生み出さないばかりか、無駄でしかありません。

「ながら勉強」は一見すると同時にあれもこれも処理していて頭が良いかのように思われる事もありますが、実際は脳に悪影響を与えています。

脳は1つの事をこなすように出来ているので、同時に複数のことを行うと脳に多大な負荷をかけてしまい、結果も芳しくありません。

例えば歩きながらスマホを操作すると周りへの注意機能は下がり、歩く速度も自然と遅くなります。
その結果人とぶつかったり、周りの人の行く手を邪魔してしまったり・・・という事が起こりうるのです。

今は便利な時代になりましたので、複数のメディアに囲まれて暮らしている人がほとんどではないでしょうか。

スマホの以外にもテレビやパソコンを同時に使うとか、1つのメディアの中で複数のアプリを同時に使う人も珍しくありません。このように複数のメディアを同時に使うことをメディア・マルチタスキングと呼ばれています。

アメリカのスタンフォード大学で学生143名を対象に行った調査によると、メディア・マルチタスキングを頻繁に行うグループはそうでないグループに比べて、作動記憶力や記憶保持力が低く、ADHDの傾向が高いことが分かりました。

また、アメリカのミシガン大学で学生318名を対象に行われた調査では、メディア・マルチタスキングの量や時間が増えると、うつ傾向や社会不安傾向が増すことも明らかにされています。

受験勉強の合間にスマホを使用すると、どうしても注意力が散漫になり、勉強している時もスマホの事が氣になってしまいます。

志望校に合格して、将来の夢や目標に向けて取り組むはずの貴重な受験勉強の時間がスマホによって邪魔されているのです。

スマホでよく使用されるアプリは一過性のもので、後々の人生に意味を持つことなど無いと言って良いでしょう。

その場で発散させる事に時間を割いている人は、じっくり何かに取り組む事が出来なくなってしまうだろうという危機感を抱きます。
現実の世界では時間をかけて取り組んで形になっていく物事が多いので、社会生活に支障が出るかもしれません。

ゲームや動画に熱中してしまう習慣は大変な時間の無駄使いである上に、脳機能も低下させるので本来発揮できる能力や実現できる可能性まで消耗させているのです。

今では「ながらスマホ」をする大人が本当に増えました。

スマホに夢中で子どもの反応に氣づかないお母さんをよく見かけます。
子どもが何かサインを出していても、それに注意を払うことなくスマホばかり見ている光景は珍しくなくなってしまいました。

一緒にいるのに心の距離は離れてしまう。自分のことをなかなか分かってもらえない、無視される。
子どもにとってこれほど寂しい事は無いでしょうし、お母さんにとっても子育てしながら感じる喜びは薄れていくでしょう。

休日にお出かけしている家族を見ると、父親だけスマホに夢中という状況もよく見かけます。
せっかくの休日に家族揃って出かけても、スマホばかり見ていて肝心の家族には無関心。もちろん会話はありません。

子どもの面倒はお母さんに押しつける。家族の険悪な雰囲氣が周りにも伝わってきます。
これでは親子関係や家族関係を築くことも難しいでしょう。

現代に生まれてくれ宇子どもの多くは、生まれて間もない頃からスマホの弊害を間接的に受けてしまいます。

化学物質で溢れている世の中で、せめてお母さんの愛情は赤ちゃんに注いでほしいと思います。
いくらスマホを覗いてみても、そこに幸せはありません。

もちろん必要な連絡や用事もあると思いますが、無意識のうちにスマホの使用時間は長くなりやすいので、子どもとのコミュニケーションを優先させる方がお母さんと子どもにとって幸せな事です。

便利な物がもてはやされますが、便利とは頭も体も使わなくてよい状態とも言い替える事ができます。

便利さばかりを追い求めて、それにどっぷり浸かっていると脳の機能も体の機能も衰えていきます。
さらに怖いのが心も弱くなり、人間らしさが失われていってしまう事。

便利さと豊かさはイコールではありません。
自分が便利なツールをコントロールしなければ、逆に支配されてしまう怖さも持ち合わせています。

学生さんは勉強中にどうしてもスマホを触ってしまう癖があるなら、お母さんに預かってもらうのも手です。
学習の能率が大幅に下がってしまうと、学力以外の面でも将来に影響します。

スマホで目先の好奇心を満たすよりも、じっくりと学習して目標に向けて取り組む方がはるかに充実していて、将来豊かさを受け取る確率が高いのは間違いありません。

山本 和佳

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