【一般無料】体を養うための教訓(健康基礎講座)

・人間は○○したがる性質を持つ

・先人の知恵に学ぶ



「人の失敗は蜜の味」

人の失敗を笑う、面白がるというふうによく解釈されるこの言葉。
しかし、実はその本質は別のところにあります。

人は失敗から多くを学ぶと言われます。
失敗した時に感じる悔しさ、同じ失敗はもう二度としないよう固く決意したことは
成功した経験よりもインパクトが強いのではないでしょうか。


多くを学ぶ人は、人の失敗も他人事では済ませず、自分事として捉えます。
「失敗の原因はどこにあるのだろう?」
「あの失敗を回避するにはどうすれば良かったのだろう?」

他の人の経験から学ぶ良いチャンスなのです。

もともと人間には様々なことを学習しようとする本能があると思います。
人の失敗には学習のチャンスが潜んでいる。
「人の失敗は蜜の味」の本質は、そこにあると思います。


人間の歴史もそうした失敗と成功の繰り返しでした。
飢えとの戦いが長い期間続いたので、生き延びる為に試行錯誤を繰り返し、役立つものや知恵は受け継がれ、そうでないものは淘汰されていきました。

野生動物は感覚が鋭くて賢いので、まだ青い実は食べず、熟した実が美味しくて栄養豊富だという事をちゃんと知っています。


一方、人間は自分の食べるものを求め、それが体に良いのか悪いのかを試しました。
それが知恵となって蓄積され、皆に分かりやすく簡潔な言葉で伝えらえていきました。

今回は、その一部ご紹介していきます。



●1日1個のりんごは医者いらず

りんごを1日1個食べると病氣にならないと言われるように、りんごには栄養がたくさん詰まっています。

便秘の解消、血中のコレステロール値を低下、心臓病を予防する効果があります。
ペクチンには悪玉と呼ばれるLDLコレステロールを減らして、善玉と呼ばれるHDLコレステロールを増やす作用があります。

LDLコレステロールは増えすぎると動脈硬化を促進してしまうのですが、ペクチンを摂ると動脈硬化をはじめ、狭心症や心筋梗塞の予防にもなるのです。

りんごの産地であり、りんごが多く食べてられている青森県弘前地方では脳卒中になる人が少ない事で有名です。

さらにりんごにはポリフェノールも豊富で、動脈硬化の予防、アレルギーの抑制、虫歯の予防、肌を白くする効果もあります。

老若男女に好まれる美味しさと、生で食べられる手軽さもあって大変重宝する果物です。



●大根食うたら菜っ葉は干せ

大根は日本で最も多く栽培されている野菜で、漬け物、ふろふき大根、おでん、煮物、など大根おろしなど多種多様に使われるので、冬になると食卓への登場回数が増えます。

でんぷんを分解するアミラーゼという酵素が豊富なため消化を助け、いくら食べても飽きがこない上に消化器官に負担をかけません。

ビタミンCが豊富で、白い根の部分は100グラム中15ミリグラム、葉には70ミリグラムも含まれています。

根の部分のビタミンC含有量は場所によって異なり、葉のつけ根の近く、成長が盛んな先端、皮に多く含まれています。これらの部分は廃棄されやすいので勿体ないですね。家庭で料理するときは是非使ってほしいと思います。

ビタミンCは免疫力を高め、シミやシワの予防、発がん物質の抑制、抗ストレス作用など様々な効果があり、とても優れた栄養素です。

大根というと白い部分がメインとして使われますが、実は葉の方が栄養豊富なのです。
大根の葉には先程のビタミンCの他にもカロテン、カルシウム、鉄、カリウムが多く、ビタミンCは鉄分の吸収を助けるので効率良く栄養を摂ることが出来ます。


その栄養価の高さから、昔は葉を干して保存食にされていたほどです。

残念ながら、スーパーで売られている大根のほとんどは葉がありません。
味噌汁に入れたり、炒めてご飯のお供として美味しく食べられますので、もし葉つき大根を見かけたら試してみてください。



●江戸患い

江戸時代は農民がお米をなかなか食べられず、多くの農民は雑穀しか食べられませんでした。

江戸では商家のような裕福な家では白米が食べられるようになりましたが、この頃から脚気と呼ばれる江戸患いが流行しました。心臓が肥大して手足が不自由になり、最後は死んでしまう恐ろしい病氣でした。

脚気はビタミンB1不足に陥ってしまうのが原因でかかる病氣です。


でんぷんなどの糖質を食べると、それを消化するためにビタミンB1が使われます。

玄米の胚芽にはビタミンB1が含まれますが、胚芽を取り除いた白米には欠如しています。
そのため白米を食べると、消化する際に体内のビタミンB1が奪われて不足してしまうのです。


当時は参勤交代で江戸に行き、奉公先で白米を食べて江戸患いになった人が多かったようですが、田舎へ戻って、また前のように玄米や雑穀を食べるようになると、自然に回復して元氣になったそうです。


ビタミンB1が不足するとブドウ糖からエネルギーに変える働きが低下して、食欲不振、疲労、だるさの症状が表れます。さらに酷くなると脳や神経の障害、脚気にかかり、重篤になると死亡する事もあります。


今も加工食品をたくさん食べたり、体力を使う仕事をする人の中に脚気を患う人がいますが、何も症状が出ていない人でもビタミンB1不足の人は多いので要注意です。

まずは主食を玄米に変えることが重要です。
また、豆類や味噌、魚介類にもビタミンB1が多く含まれているので、食事を玄米菜食にすれば無理なく摂る事ができます。




●粗食は成功のもと

洋食を好んで食べている人にとっては、粗食は粗末な食事と思っている人も多いのですが、それは大きな誤解です。

主食は玄米とし、季節の野菜や豆類、魚介類、日本の発酵食品を取り入れた玄米菜食は、ビタミン・ミネラル、脂質、食物繊維などの良質な栄養がバランス良く摂れるので、腸内環境を整えて血液も細胞もきれいにします。

一方、洋食は動物性脂肪が多く、発酵食品もチーズやヨーグルトのように動物由来のもので、玄米菜食と比べると野菜が不足しがちです。

このような食事では腸内環境を悪化させ、血液をドロドロに汚してしまいます。
それは食物繊維が不足していることも影響しています。

食物繊維は腸内で善玉菌のえさになるほか、血糖値の急上昇を抑えたり、腸内の有害物質を吸着して排泄するので、免疫機能や代謝の能力にも深く関係しています。


日本人の食物繊維の摂取量を比較すると、終戦直後は1日当たり27グラムでしたが、2015年は約15グラムにまで激減しています。
これは平均の摂取量ですので、野菜を食べない人やファーストフードやインスタント食品をよく食べる人はもっと少ないでしょう。

栄養不足の他にも農薬や食品添加物の摂り過ぎている問題もあります。
せめて自分で避けられる加工品(食品添加物)は極力控えましょう。

粗食(玄米菜食)は成功のもと。続けるほど健康に差が出てきます。



昔の人は食材の栄養成分1つ1つのことは知らなかったと思いますが、食材全体を1つの生命ととらえ、それを食べた後に体の中でどのように作用するのか、つまり体に薬となるのか毒となるのか判断する感覚が現代人よりはるかに鋭かったことは間違いありません。

失敗や発見を繰り返す中では命に関わる事もあったに違いありません。
先人が残してくれた知恵を有り難く生かしていきましょう。


食品添加物が登場してからは、天然の食材よりも何から作られたか分からないような加工品を好む人が増えてしまった事が人間の感覚を鈍らせ、病氣が激増してしまいました。

食べた後に胸やけ、胃の不快感、脱力感、後悔など後味の悪さも残ります。


それに比べて旬の野菜や果物の美味しさを感じると、食事の楽しみ方が変わります。
食べた後に胃腸の不快感が無く、おだやかな満足感を感じられますよ。



山本 和佳

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