【一般無料】脳の高度な働き(健康基礎講座)

・機械には真似できない高度な能力

・使うほど鍛えられ、使わないと衰える




あなたが「人間に生まれて幸せだな~」と感じるのは、どんな時ですか?


・美味しいものを食べて、お腹も心も満足した時

・家族や友達、恋人とゆっくり過ごす時

・思い出の場所に出かけた時

・夢が叶った時

・皆で喜びを分かち合った時・・・


色々あると思いますが、その多くは人間に生まれなければ出来なかった事ではないでしょうか。

今回は、人間だからこそ感じる幸せにも通じる、人間に与えられた力に注目してみようと思います。


脳のしくみを見ると、人間は地球上の生き物の中でも特殊だと思います。

まずパッと見て分かるのが体に対する脳の大きさです。

人間の頭は他の動物よりも体の大きさに対して頭が大きい。つまり脳が大きくて重い事を意味しています。


人間の脳は特別大きな前頭前野を持っています。

動物の中で人間だけが言葉を話しますが、これも前頭前野の働きによるものです。


もう1つは直立歩行をするのは人間だけという点です。

諸説ありますが、人間が直立二足歩行を始めてから腕や手先を自由に使うようになって
脳が大きく発達したと言われています。



前頭前野の働きは他の部位より複雑で、それこそが人間を人間たらしめています。
その例をいくつか挙げてみました。


①顔の表情や声から相手の氣持ちを想像する  

相手の表情を見たり声を聞いて、その人が笑っているのか怒っているのかを瞬時に判断しています。
前頭前野には人の氣持ちを推測する働きがあり、コミュニケーションをとる上で大変重要です。


②何かを覚えようとする氣持ちを作る
 
くりかえし練習しよう、技術を習得しようという氣持ちを作り出しています。  

例えば感動した事は記憶に強く残りますね。
記憶力は単純に頭の中にデータを入れる作業ではなく、感情の豊かさも大きく影響しています。


③やってはいけない事をしない  

人に暴力をふるって傷つけてはいけない、盗んではいけない等のように理性で衝動的行動を抑えます。

人間には喜怒哀楽がありますから、人の言動に怒りを覚える事もあるでしょう。  
しかし、そのような時にグッとこらえて冷静さを取り戻す術を身につけています。

傷害事件や殺人事件を犯した人が「ムカついたからやった」と言うのは、前頭前野が上手く働いていない証拠です。


④感情を表に出さずにグッと抑える  

悲しい事や悔しい事があっても顔に出さずに我慢しようとするのも前頭前野の働きです。
これは周りの人への配慮しようという氣持ちから来ています。


⑤アイデアが浮かんだり、新しいものを作り出す力

今までに無いものを発明したり、それを作る事で人間は文明を築いてきました。


⑥周りの事を氣にせず1つの事に集中する時

仕事や勉強をする時に集中する時も前頭前野が働いています。  
一方で、家事や料理をする時に同時に2つ以上の事をする時にも活発に働いています。


⑦ガヤガヤしている場所で会話をしている相手の話に注意を向けて声を聞き取る

相手の話を聞いている最中は、周りの音が全く氣にならなくなる時もあります。
人間はこれを自然とやってのけていますが、マイクで録音すると必要ない雑音も拾ってしまいます。


⑧考える事  

人から聞いた事を自分の中でまとめたり、そこから自分の意見を出したりする事。
  
相手の立場になって考えたり、過去を振り返ったり未来を想像して考えたり、
様々な角度や方法で考える力を持っています。



いかがでしょうか。
人間は日常の様々な場面で前頭前野を使っていますね。

これは幼い頃からたくさん遊んだり、両親や友達とたくさんお話したり
学校の授業を頑張ったり、様々な経験の中で鍛えられてきたものです。


前頭前野は脳の中でも最後に発達するのですが、体や心の基礎的な部分の上に成り立って
その機能を発揮しています。


また、手は第二の脳とも言われます。

編み物や料理や裁縫、ピアノを弾く事などのように何かを作ろうと考えながら
細かい指の運動をする時は前頭前野が働いています。


子どもは積み木やあやとりのように指先を使う遊びが良いでしょう。

指先を自由に使えるようになってきたら、家事手伝いをしてもらうのもお勧めです。


前頭前野を活性する事をしていると、ああしようこうしようと創意工夫が生まれますし、
別の事でアイデアが生まれたり、新しい事を始めてみようといったように
新しい発想や行動に繋がっていきます。



動物は鳴き声や体の動きなどで意志表示したりコミュニケーションをとっています。

言葉を話すことができるのは人間だけです。
それは前頭前野が大きく発達しているためで、生まれてから言葉の訓練をして話せるようになっていきます。


しかも言語に氣持ちや感情を乗せて伝えたり、それを受け取ってまた返すという事は
とても機械には真似出来ない芸当です。


脳は使えば鍛えられますが、使わなければどんどん衰えていきます。

例えば、言葉をたくさん覚える時期に文字をほとんど読まなかったり
親子のコミュニケーションが少な過ぎるといったように
言葉に触れる数があまりにも少ないと、言葉の発達が遅れてしまいます。


言葉を覚える時期に習得していないと、後で頑張っても取り戻すことが出来ない可能性があるのです。

言葉が発達する時期には本を読んだり会話をたくさんして、言葉に触れる機会を増やしてほしいと思います。


文章を読んでいる時、前頭前野は活発に働きます。

まだ小さなお子さんは絵本を手に取ってみてください。

時代や空間を飛び越えてわくわく、楽しい、嬉しい、悲しい、または不思議な未知の世界の体験が出来ます。
声に出して読むと、さらに前頭前野が活発に働きます。


それに加えて、声や音を捉える聴覚野という部位も働きます。

音読は一度に脳のたくさんの場所を活性させ、黙読よりも効果が大きいです。


また、文章を読むのがあまり好きでない人の中には 「まんがを読むのも脳を活性させるだろう」と思う人がいるかもしれません。

しかし、実際にはまんがを読んでいる時は、例え一生懸命読んでいたとしても前頭前野はあまり働きません。


次のような経験はありませんか?

小説(または長い文章の本)は4、5ページほど詠んだところで少し疲れて一旦読むのを止める。
一方でまんがは何冊も立て続けに何時間もかけて簡単に読めてしまう。


まんがを読んでいる時に頭の疲れをほとんど感じないのは、前頭前野が働いていないからなのです。

しっかり脳を使う事がポイントです。



能動的な作業が前頭前野を活性させ、人生を豊かにします。

そのような行動を普段からたくさん積み重ねると、脳の機能は向上していきます。


逆に前頭前野の働きを抑えてしまう事はやらない、なるべく避ける事が賢明です。

ゲーム、スマホの長時間使用は前頭前野の働きを著しく低下させます。

また、睡眠不足になると脳の疲労が十分に取れないので、脳の働きを妨げてしまいます。


それと肉食は厳禁です。

自然界に生きる者として人間が食べて良いものは決まっていますが、
人間が肉食をする行為はそのルールを違反しているので、
何を食べたらよいかという判断力や自分が見える範囲以外への想像力が無くなっていってしまいます。


何でも簡単に手に入る現代では前頭前野の働きを妨げる物の使い方を考えた上で
能動的な作業を増やしていく事が大切です。


読み書きと計算は江戸時代の寺子屋でも教えられていました。

特に音読は現代よりもずっと難しい文をまだ意味が十分に分からない頃から行っていたのです。

子どもの成長に良い影響を与える、つまり前頭前野がよく働くようになるということが
経験的に分かっていたのでしょう。



人間だけに与えられた前頭前野の働きによって、文明が発達して便利な暮らしを手に入れる事ができました。

しかし、だからといって人間は他の動物よりも優秀になったと言えるでしょうか。


前頭前野の働きは新しいものを生み出すために重要な働きをしています。

工業社会を作り上げて欲しいものが何でも生産されるようになったのも
前頭前野の働きが無ければ実現できていません。


しかし、与えられた高度な能力も使い方を誤ると破滅に向かってしまいます。

大変優れた機能を持った前頭前野の能力も正しいところに使ってこそだと思うのです。


地球上に生きる他の動物や自然と調和するには、まず肉食を止めて玄米菜食にするのが大事であり、
これはごく基本的な行いです。

そこから始まり、様々な経験を通して自分の前頭前野の本当の使い道、
つまり使命が見えてくるのではないでしょうか。


山本 和佳

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