発芽玄米のパワー

玄米のパワーを余すところなく頂くための知恵!
それは…

通常の玄米は、とても保存に優れた状態になっています。

これは、お米の種が眠っている状態と思ってください。

その玄米にお水を入れると、玄米は「成長する時が来た」と思い、自分の中にある栄養素を高め、発芽しようとします。

この時、玄米内部の栄養素はさらに高まっていくのです。

この、玄米の栄養素を最大限に活かし、食べることができる状態になっているものを「発芽玄米」と呼んでいます。

通常の玄米よりも栄養価が高いのと、さらに硬い糠(ぬか)もやわらかくなるため、比較的やわらかくおいしく炊くことが出来ます。

これまでお話ししてきたように、玄米を長時間水に浸すのにはこうした理由があったのです。

発芽玄米は、栄養価がアップするだけではありません。
玄米と水が出会い、発芽しようとすることにより酵素が活性化、そしてたんぱく質が分解されて旨み成分であるアミノ酸が増えるため甘みや旨みもアップします。

そんな、栄養素も旨味も甘味も増す発芽玄米を、ご自宅でも簡単に炊くことが出来ます。

【自宅で発芽玄米】

玄米を約1~2日程度、32度前後のぬるま湯に浸します。

夏場は6~12時間
冬場は12時間~24時間
(寒い場所では1~2日程度ぬるま湯につけることがおススメです。)

ぬるま湯に浸けておくと、1mm未満ほどの芽が出てきます。
玄米の胚芽の部分(一部へこんでるところ)に、小さな白っぽい点が見えたらそれが発芽している状態です。

*注意
発芽しすぎると、栄養素が芽を成長させるためにどんどん使われてしまい、玄米自体の栄養が少なくなってしまいます。
1mm以上発芽しないように、発芽しすぎる前に食べてしまいましょう。

また、自然乾燥の玄米は発芽しますが、市販の玄米は加熱乾燥されているものが多いため、加熱によって発芽機能が死んでいて発芽しない可能性があります。

発芽玄米にするための玄米を選ぶ際には、無農薬農家が実践しているような、自然乾燥されている玄米を選ぶようにしてください。

川野 ゆき