グリーンコンシューマー4

誰もが参加できるグリーンコンシューマー!

【LOHASとの違い】

ここまで説明すると、近年話題になったLOHAS(Lifestyle of Healthy and Sustainability)という言葉とグリーンコンシューマーを混同される方もいるかもしれません。
LOHASは、「健康と環境を志向するライフスタイル」と意訳されています。

この言葉は、米国の社会学者ポール・レイ氏と心理学者のシェリー・アンダーソン氏が、全米の約15万人を対象に実施した価値観調査の結果をマーケティングの視点から分析すると、そうしたライフスタイルを志向する層が存在する、と報告したことがもとになっています。

確かに、環境に配慮した商品を選ぶ、という点ではグリーンコンシューマーと似ている部分もあるのですが、内容をみると、あくまで「商品を買う」ことが前提となっています。
ロハスな商品としてあげられているものの中には、巨大なマンションやミネラルウォーターの販売など、どこがエコなのか考えてしまうようなものが並んでいます。

グリーンコンシューマーの第一の原則は「必要性の考慮」であり、主体的に持続可能な社会システムをつくることを目的としています。
エコな商品サービスの選択であっても結果として、ぜいたくな消費を促すロハスとは異なります。

また、ロハスは、今までのエコ活動は「我慢をしいるもの」と説明していますが、グリーンコンシューマーは決して、我慢ではなく、「少ない消費」で「豊か さ」を感じるライフスタイルを提案しています。こうした、グリーンコンシューマーが本来伝えていることを間違って伝えている点も気になります。

さらに、グリーンコンシューマーは、誰もがすぐにできる活動ですが、ロハスは、比較的高収入層を対象としています。しかし、ロハスが高いお金を払うことが できる一部の人だけが、健康や環境にいい暮らしをすることを促すとすると、誰もが安心して暮らせる持続可能な社会とはかけ離れてしまいます。

ロハスと対比するならば、グリーンコンシューマーは、より少ない消費で、我慢をすることなく持続可能で豊かな社会をつくることを目的とし、誰もが参加できるものであることを覚えておいてください。

NPO法人環境市民ウェブサイトより

つづく