台風や竜巻をはじめとする異常氣象にくわえて、
3.11のような大地震に備えて底辺から防災意識は高まった日本国民。
電氣が使えないときに使う電灯やラジオその他の防災用の電氣機器の商品は2011年以降すさまじい勢いで増加した。
その増えた防災用電氣機器の主電源は未だほとんどがソーラー充電ではなく、乾電池である。
その乾電池を使い終えたあと、捨てる場所をしっかりしっている人はどれくらいいるのだろう、、?
燃えるゴミや燃えないゴミにそのまま入れているのではないか?
その無責任に捨てた乾電池の害が環境にも己の健康にも返ってくることを知らなければならない。
1955年、富山県神通川流域で、激痛を伴う原因不明の奇病が臨床外科医学会で報告された。
「イタイイタイ病」である。
この病氣はカドミウムによる慢性中毒がもたらした病氣で、腎臓障害、骨軟化症が起き、
妊娠や廊下などによるカルシウム不足などが誘因となって激痛を伴う特異な疾患をもたらしたのだ。
この激痛からイタイイタイ病の名前を生み出した。
カドミウムの発生源は、三井金属神岡鉱業所だった。
カドミウムは亜鉛とともにあり、亜鉛精錬の副産物として生産されてきた。
そのため、亜鉛高山や精錬所には必ず存在している。
三井金属神岡鉱業所の亜鉛鉱山、休廃止鉱の堆積所、精錬所からそのカドミウムが廃水の中に混じって流れ出た。
そして水田を汚し、地下水を汚し、食べ物や水を通して住民の健康を破壊していった。
鉱山は、16世紀末に開かれ、大正時代にはイタイイタイ病が発生していた。
認定されたイタイイタイ病の患者は184人(2000年5月現在)
カドミウムの人体障害はイタイイタイ病だけではない。微量にとり続けても排出されにくく、身体に蓄積し続ける。
そして、ある一定量を超えたところで、腎臓機能を徐々に破壊し、腎尿細管障害、骨軟化症、骨粗鬆症、死亡リスクの増加が起こるのだ。
カドミウムは身体に蓄積してはじめて障害を起こすので、年齢が高くなってから影響が出る。
特に、女性の場合、鉄分不足、出産によるカルシウム低下などにより、影響が大きくなる。
なお、食事や飲用水からのカドミウム摂取だけでなく、
たばこに含まれるカドミウムが肺を通じて吸収される。
喫煙者の方がカドミウム蓄積量は大きくなるのだ。
さらに、カドミウムが肺から吸収されることで、肺ガンを誘発しやすいことが明らかになっている。
カドミウムは大半が電池に使われ、急性中毒としては経口摂取の場合、食中毒に類似した消化器系の障害を引き起こす。
吐き氣があり、時には吐血や下痢が起きる。
吸入によって体内に入った場合は、肺炎が起きる場合が多く、死亡率も高くなる。
慢性中毒の場合は、典型的な形としては肺氣腫、腎臓障害、蛋白尿がおき、その他にも慢性鼻炎や骨の変化が見られる。
また、食糧庁が鉱山や精錬所などの大きな汚染源のない農地を全国37250地点で調査したところ、
食品衛生法によってカドミウム濃度が1ppm以上の汚染米を1地点、
食用に使えないカドミウム濃度0.4ppmの準汚染米が95地点検出した。
汚染源は廃棄された乾電池以外はほとんどなく、カドミウムを用いたニカド電池が捨てられ、
めぐりめぐって米の中に入ってきていると考えられる。
カドミウム汚染は日本だけではなく、よくスーパーで目にする輸入食品の元であるお隣中国でも深刻だ。
つい数年前の話だ。
中国浙江省台州市のある村で、住民139人が検査を受けた結果、基準値を大幅に上回る 血中鉛が検出された。
“元凶”は村の近くにある蓄電池企業だった。
中国では重金属による土壌汚染が問題となっている。南方日報が伝えた。
関係者によれば、毎年、重金属汚染が原因で年間1200万トンもの穀物が重金属に汚染されているという。これは、広東・珠江デルタの人口4千万人を養う1年分の穀物量に相当する。
また、中国の耕地の約10%が重金属に汚染されている可能性が高く、なかでも南の地域が比較的汚染が深刻だという。環境保護部門が行った調査に よると、広東省の一部の都市では、農地の40%近くが基準を超える重金属に汚染されており、このうち10%が深刻なレベルとなっている。
農地汚染の主な原因周辺企業からの排水。
いったん重金属に汚染された農地を、再び使用できるレベルに修復するには数年かかるという。
しかも、修復しても完全に重金属が取り除かれるわけではなく、濃度を低くするだけだという。
その“主犯”としてやり玉に挙がっているのが電池業界だ。
使用済みのマンガン電池やニッケルカドミウム電池は、普通のゴミとして処理されてお り、汚染を招く大きな原因となっている。
また、製造量が急激に増えている自動車用の鉛蓄電池、ホームビデオなどのデジタル製品に使用されるニッケルカドミ ウム電池も危険廃棄物管理リストに挙げられている。
広東省は中国有数の電池生産の拠点だが、排水の他にも、製造過程で出る汚染物質は鉛中毒や酸性雨を引き起こす原因となる。また、回収率の向上も重要な課題となっている
汚染の主犯である電池のニカド電池は、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池と同じ繰り返し使用の可能な2次電池である。
しかし500回くらいの充電と放電を目途に寿命がつきて捨てられることになる。
2000年はじめの日本でのカドミウムの生産量は2000トン強、
輸入量は4000トン前後であわせて6000トン程度が製造に用いられ、もちろん増加をしている。
そのうちニカド電池の消費量が9割以上を閉めており、約5500トン前後くらいになる。
ニカド電池の約7割が輸出されているため、1年に1600トンから1700トンくらいが日本で流通している電池に含まれるカドミウムの量である。
リサイクル率から逆算すると、75-80%の1200トンから1300トンが環境を汚染している。
その回収を怠ってきたメーカーの責任は重い。
その後もリサイクル法が改正されるなどしているが、あまり機能していない。
原因は、ネックになっているのがカドミウムの価格である。
1980年代後半の価格は、キログラムあたり1500円ー2000円くらいに達し、希少金属のひとつだった。
その後下がり続け、2000年代にはいると、キログラムあたり55-60円になってしまった。
回収しても割りがあわないため、回収が進まない。
それが汚染の拡大に繋がっている。
回収されないのであれば、買わなければよい。
ソーラー充電のものを選べばいいのだ。
電池一つでも、環境破壊につながることを忘れてはいけない。小さな一歩の積み重ねで、地球に貢献しよう。