ドイツ人が驚嘆した昔の日本人のスタミナ!その秘密とは?
前回にひきつづき、タンパク質への誤解が解けるお話を
ご紹介させていただきます。
「肉は良性のタンパク質」「タンパク質をたくさん摂ろう」
これらの洗脳から一人でも多くの人が抜け出すために・・・
ドイツ人医師ベルツは明治時代に来日し、東京医学校で教鞭をとり、
群馬県の草津、伊香保温泉の研究と紹介をしたことで知られています。
ベルツは「ベルツ日記」の中で、日本人の食事について
次のような興味深い体験を記しています。
植物性の食事を摂っている人力車夫が、体重70kgのベルツを乗せて、東京から日光まで110kmの距離を休むことなく10時間も走り続けました。
驚いたベルツは、彼らの食事を調べてみたところ、
タンパク質や脂肪の摂取量は、ドイツの栄養学者カール・フォイト博士が
定める標準値よりはるかに少なく、
炭水化物が異常に多いことが分かりました。
試しにベルツが彼らに牛肉を与え続けたら、三日目に
「肉を食べ始めたら疲れやすくなり、このままでは
走れないので、肉は止めてください。」
と言われたので、食事を元に戻すと再び元氣になったのです。
この話から、彼らは炭水化物(米)をエネルギー源としていたことが分かります。
また、エール大学によるタンパク質に関する実験でも明らかになっています。
225日間に渡ってタンパク質を制限した食事を続けた結果、
健康状態はむしろ良くなりました。
タンパク質の最低必要量は「1日当たり0.6~0.64g/kg」としました。
先に書いたカール・フォイト博士が定めていた「1日当たり118g」
タンパク質摂取量よりはるかに少ない量で充分だと結論付けたのです。
冒頭に書きましたタンパク質に対する誤解は、現代の日本人の中に根強く残っています。
小学校の家庭科の授業で習ったことを大人になってもずっと信じて疑いません。
テレビでも肉を否定する報道はしません。
それどころか肉料理を奨励しているかのような風潮ですので、
その間違いになかなか氣づきにくいのです。
しかし、ご紹介した例のように自分自身が食事を改善して
健康な状態を体験すれば納得がいきます。
氣づいて実行すれば本当の健康を手に入れることができます。
園部 知紗