今だからこそ観ておきたい映画「東京原発」

「東京には原発が必要だ」、デンジャラスなキャッチコピーの2004年公開コメディ映画。
今だからこそ、あらためて観ておこう!

監督:山川元
出演:
役所広司 (天馬都知事)
段田安則 (津田副知事)
平田満 (笠岡産業労働局長)
吉田日出子 (泉環境局長)
岸部一徳 (大野財務局長)

製作年:2003年
製作国:日本
上映時間:110分

みなさんは、この『東京原発』という映画をご存知でしたか?
東京に原発を誘致しようとする都知事と、それに反対する副知事らの対立と議論。
それらをブラックユーモアたっぷりに描いたコメディ映画です。

2004年の映画なのですが、実は私も最近まで、まったく知りませんでした。
「東京」と「原発」と言えば作家広瀬隆氏の「東京に原発を!」が連想されますが、こちらはまったく逆の発想の作品になっています。
しかし結局訴えるところのテーマは同じです。
今観ると、とてもフィクションには思えず、かなりのショックを覚えます。

東京の財政難を解決する策として、都知事(役所広司)が「東京に原発を誘致しよう」と提案することからストーリーが始まります。都庁の要職につくメンバーたちからは出るのは「原発はクリーンエネルギーだし、世界で最も安全で信頼できる技術を持つ日本だし、いいことだらけだ、賛成!」という、それこそ今ではトンデモナイ意見です。
もちろん「本当に安全なのか」という懐疑派も当然いて、会議は踊るばかりでまったく進みません。一方、そんな時、原発で働くある中年男性が運転するトラックがハイジャックされ……。
そもそも、なぜ東京に原発なのか?
映画後半で都知事の思惑が明かされます!

深刻化する電力事情、原発及び核燃料の危険性、低迷しっぱなし経済、迷走するばかりの政治、地方自治は貧窮と過疎にあえぎ、若者は未来への希望を失う。
まさに、現在でも実際に起きていることを、あまりにも大胆にリアルに描いています。
そして、7年後の現在起きている事実は映画以上のことです。

公開当時、あまりにも過激な内容と表現のために、公開中止の危機にもあったそうです。
テーマがテーマだけに原発用語がたくさん出てきますが、今観るとするすると理解できてしまうのは、なんとも皮肉と言えましょう。
過激な内容ですが、リアルでありながらもコミカルなタッチで描かれていて、最後まで一気に観てしまいます。
この機会に、ぜひご覧になってみてください。

「東京原発」公式サイトでは、「原発いろは(ABOUT)」というコーナーで、原発用語や日本原発マップなどの資料も掲載しています。(PCのみ)
映画「東京原発」公式サイト

(小田切聖之介)

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