継続する被曝期間の脅威

半減期の落とし穴。内部被曝し続けると身体に変化が…!?
そして忘れたころにやってくる病とは…

放射性物質の半減期と呼ばれるものは、決まった期間に必ず消滅するものではなく、おおよその全体量が半分になるためにかかる期間であること、そして、半減期が短いほど生体に影響力があるということを前回お話ししました。
放射性物質は放射線を出しその数を減らしていきます。
例えばヨウ素131の場合、半減期は約8日といわれているので、ヨウ素131が1000個あったとしたら、約8日で放射能が1/2の500個、16日で1/4の250個、24日で1/16の125個、32日で1/256の62.5個となります。

つまり、半減期が約8日とされているヨウ素131の場合はおよそ1ヶ月で1000個中約938回放射線を出していることになります。

内部被曝ですとこの放射線の割合数を体内で浴び続けることになるのです。さらにヨウ素の場合は甲状腺に集中して集まる性質があるため甲状腺だけに集中して被曝し続けてしまいます。

また、これは放射能が一回しか漏れていない計算の場合です。
放射能は原子炉から未だに漏れ続けているといわれています。
特にヨウ素は184℃で気体になるため、原発事故が起きるとひじょうに放出されやすい放射性物質であることが知られています。

3月11日に放出されたヨウ素131だけでなく、その後も放射性物質が出続けていたらその分私たちが被曝する期間も長くなってしまうことになります。
そしてこの被曝されつづける期間に問題があります。
放射線は、一度に大量に浴びることももちろん危険ですが、一定量を定期的に浴び続けてしまうことによっても問題が生じます。

内部被曝はDNAを損傷させ、それによりガン細胞などの異常な細胞が発生してしまうと言われていますが、免疫機能が正常に働いている場合、傷ついた遺伝子を修復させてくれます。
ですが継続的に遺伝子損傷が繰り返されると、だんだんと書きかえられたその遺伝子情報が正しいのではないかと身体が錯覚してしまい、それにより、たとえガン細胞を発生させるように遺伝子情報が書き換えられたとしても、体はそれが正常であると誤認し、免疫機能も修復をせずその破壊された遺伝子を放置するようになってしまうのです。

大人に比べ、新陳代謝の活発な子どもたちほどガン細胞が増える危険性が増します。子どもなら約5年程度で治療が必要なほど甲状腺ガンが悪化してしまうとされています。

このことにより、チェルノブイリ原発事故による子どもの甲状腺ガンが事故の5年後に現われ始めたというのも、ガン細胞自体は水面下で発生していましたが治療が必要なほど大きくなったのが約5年後だったということがわかります。

忘れたころにやってくる病。原発事故のリスクは計り知れません。
次回はヨウ素131以外の放射性物質についてお話したいと思います。

川野 ゆき