放射性ヨウ素131は内部被曝による甲状腺ガンが懸念されています。
どの放射性物質も恐ろしいのは内部被曝ですが、放射性セシウムの恐ろしさはそれだけではありません。
なぜなら…
放射性物質について普段よく耳にするのがヨウ素131、セシウム137、ストロンチウム90などです。これらは、それぞれ体内のとある部分に溜まりやすい性質があり、そのため内部被曝の影響が高いとされ、特に注意しなければならない物質です。
ヨウ素131はこれまでにご紹介したとおり、甲状腺(喉の部分)に集まりやすい性質があります。
チェルノブイリ原発事故で確認されている主な症状は甲状腺ガンです。
次にセシウムですが、これは今牛がわらを通して汚染されているとして話題に上がっています。
牛肉から高濃度のセシウムが検出されたとありますが、セシウムは筋肉に溜まりやすい性質があるため、筋肉質の高い部位は特に高濃度のセシウムが検出される恐れがあります。
今回の事件は、セシウム134とセシウム137が牛肉から検出されたことがわかっています。
セシウム134の半減期は2.06年。
(チェルノブイリ原発事故では4京ベクレルというとんでもない量が放出。1京とは1万兆)
セシウム137の半減期は30.1年。
半減期から見ても137より134の方が内部被曝に関してはより危険なことがわかります。
また、内部被爆の他にもセシウムには困った性質があります。
それは、土壌の粒子ととても結合しやすいため、長期間地面から放出されにくくなるということです。
比較的短期間で消滅してしまうヨウ素131などの放射性物質がなくなった後でもセシウムは残り続けます。
半減期は約30年とやや長めですが、その間地面から放射線を出し続けることになります。
作物を育てていた場合はセシウムが作物にも取り込まれつづけ、長期間汚染されてしまう原因になります。
そして、チェルノブイリで確認されたセシウムの害は染色体異常です。
染色体異常が起こると、子どもが先天的な障害を持って産まれてくることになります。
1度放出されてから30年という長い年月をかけて土壌から放出され続けるセシウム。
それは作物にまで放射能汚染が広がり、犠牲になるのは次世代の子どもたちなのです。
次回はストロンチウムについてお話したいと思います。
川野 ゆき