シリーズお産~次の世代へ命をつなぐために~③

自然なお産で母親が変われば、父親も変わる!自然なお産が夫婦円満の鍵を握っています。
根本的なところから変わるので、効果は絶大です。
お産で世直し!?決して大げさな話ではありません。
女性は大切な役割を担っています。
それにはホルモンの働きが大きく関わっているのです…。

前回に続きまして、自然なお産の魅力についてお話します。

女性は子どもの産み方を本能で知っていて、自然に任せて産むとお産のメカニズムを発揮するということは前回もお話ししました。
陣痛が来てから生まれるまで何日もかかることもありますが、母子ともに生まれる準備ができれば自然に産まれてきます。
促進剤で陣痛をおこしたり、お腹を切ったり、機械で引っ張り出したりすると、母親にとって女性の本能を発揮することを奪われてしまいます。
つまり、本能でお産ができなくなってしまいます。本能でお産をするときにはホルモンの働きが欠かせません。

お産のときには、性ホルモンと呼ばれる数種類のホルモンが分泌されます。これらは性的行動に共通して見られるもので、古い脳から出ています。
そのひとつであるオキシトシンは、人工的に合成された陣痛促進剤としても使われているホルモンですが、これが子宮を収縮させ、陣痛を起こしてくれます。
また、授乳の際にも分泌されます。
オキシトシンは、母親の母性行動だけでなく、父親の父性行動にも影響し、また夫婦のオキシトシン濃度は同じくらいだということが明らかになっています。
父親のオキシトシンは、養育行動による刺激で放出されている可能性が大きいそうです。
オキシトシン濃度が高いほど子どもに積極的に愛情表現をし、コミュニケーションを取ろうとします。

お産の最終段階には、エンドルフィンという物質が分泌されます。
モルヒネ同様の作用があり、感情を高揚させ、理性を抑え、鎮痛作用もあります。
それによって、女性は痛みを乗り越えることができます。
エンドルフィンは、愛着行動を促す作用があり、出産後1時間ほど持続性があります。
それによって、赤ちゃんが可愛いという気持ちが自然に湧き上がってきます。
だから、生まれてすぐに母子を決して引き離してはならないのです。
授乳の際には、プロラクチンというホルモンが分泌されます。
これは母性ホルモンとも呼ばれ、母親の気持ちを穏やかにし、愛情を持って子どもを守ろうとしたり、世話をやくのを促します。

医療的処置をしたり、お産の間緊張や不安でいっぱいになると、ホルモンの働きが上手くいきません。
本能で産むことができず、とてももったいないことだと思います。

また、自然なお産をすると女性ホルモンが十分に出るため、産婦は女性らしい顔になります。
男性社会の中で働いて鋭い顔をしていた人でも、お産をすることでとても女性らしく、優しい雰囲気になります。
男性がそのようなお産に立ち会うことで変わるケースも多くあります。
女性らしくなった妻を見て、夫は女性をより愛おしく思い、母子ともに大切に守りたいと思うようになります。
家庭内暴力にあっていた女性が自然なお産をしたことで夫からの暴力がなくなったというケースもあります。
男性は自然なお産をして女性らしくなった妻を見ると、愛おしく思うようになります。
「妻と子どもを守りたい」という男性の本能が呼びさまされます。

自然なお産をすると女性らしくなり、心の深いところから本当の母親になります。
産むことや子どもを育てることの喜びを実感します。
女性の役割の尊さに気付くので、ますます魅力的な女性になります。
人生観まで変わる人もいるようです。
女性が変わった姿を見て、男性も変わります。
これこそ夫婦円満、家庭円満につながります。
自然なお産をする人が増えれば女性らしい女性が増え、それを見た男性も男性らしくなる。家族関係がよくなり、それが地域社会にも影響する。
そうすれば、世の中はどんどん良い方へ変わっていくと思います。
お産が社会を支えています。
皆が自然なお産を当たり前に行うようになれば、社会自体が今の工業化されたものから抜け出し、自然のシステムに沿うものになっていくのだと思います。

自然のシステムは本当に上手くできているなと思います。
それに逆らって産むとリスクを背負う可能性が高くなり、母も子も苦痛や恐怖を感じます。
赤ちゃんがこの世にでてくるときに強いストレスを感じると、周囲にビクビク不安を抱えながら育つことにもなりかねません。

お産を始めからお医者さん任せにしてはいけないと思います。
赤ちゃんを産むには病院へ行けばよい、すべてお医者さんの言うことに従属的に従う。
産婦人科に限らず、お医者さんの言うことは絶対だという風潮が根強い社会だと感じます。
それが当たり前という現代の常識をもう一度見直す必要があります。
自然なお産とはどういうものか知ると、安易に何でもお医者さんの言う通りにはできなくなるはずです。

母と子の未来がかかっています。それは、社会全体の未来がかかっているということでもあります。

山本 和佳