放射線で病気になる仕組みとは!?

赤外線も、紫外線も、光の粒子も全部放射線!
私たちは放射線を毎日浴びている…!!
では、どうして原発事故などの放射線はこんなにも危険なのか、その理由は…!?

電磁波も、光などの粒子も、電波も、そして今私たちの健康を脅かしている放射性物質から発せられる線も、すべて「放射線」と呼ばれます。
報道などでも、福島原発事故以降、放射線と言う言葉をよく聞くようになりました。
実は、報道などで使用する原発事故などの放射線とは、「電離作用のある放射線」という意味で使われています。
この電離作用があるか無いかで、同じ放射線と呼ばれるものでも、生体に多大な影響を与えるか、そうでないかに分かれます。

体に影響を与えているのは放射線ではなく、それによって生じる電離作用なのです。

では、電離作用とは一体どういうものなのでしょうか。
私たちの体にどんな影響を与えているのでしょうか。

まず、「電離」とは、一体化している化合物や分子などをバラバラにし、イオン化することを言います。
(イオン化とは、電気量がプラスにもマイナスにもならず中性だったものが、どちらかの電荷にかたよる状態のことを言います。)
簡単に言うと、分子などが安定した状態から不安定な状態になってしまうことです。

特に、生物の場合は体内にある水分子が影響を受けやすいようです。
人体の重量のおよそ70%は水分と言われています。
ということは、全体の約7割は水の分子であるH2Oが存在していることになります。

水(H2O)は文字通り、2個の水素原子(H)と1個の酸素原子(O)によって構成されています。
水の分子(H2O)はこのままなら安定した状態です。
ですが、放射線が当たりイオン化されることで“Hプラス”“OHマイナス”(等他様々)に分かれてしまいます。
電気は、プラスとマイナスは引き合いくっつこうとするため、イオン化状態の分子は他の分子と結合しやすくなってしまいます。
これが、分子が不安定になる要因です。

普段は安定した状態の分子がイオン化(電離)され、不安定な状態になると、体内で化学反応が起きやすい状態になってしまいます。

電離作用が危険なのはそれだけでなく、マイナスの電荷を持つ電子は普通対になって(パートナーがいる状態)存在しているのですが、放射線が当たることで、パートナーがいない状態の電子(不対電子)が発生してしまいます。
不対電子の別名はフリーラジカルと言い、これが困ったことにとても過激な反応性を持った物質で、周囲の分子に影響を及ぼしていきます。

このようにして、電離作用が分子を不安定な状態にし、体内で不要な化学反応を起こさせてしまします。
これらの化学反応によって、体内では様々な生成物ができるのですが、その代表的な存在が「活性酸素」と呼ばれる化合物のグループです。
(活性酸素の怖さはこれまでのスタッフ勉強ノートでご紹介していますので、そちらをご参照下さい。)

ここでも簡単に言うと、活性酸素はDNAを傷つける(ガンや奇形の原因になる)怖い存在だということです。

つまり、放射線の中でも電離放射線と呼ばれるグループは→電離で分子を不安定な状態にし→活性酸素を発生しやすくする→ガンや奇形、様々な病気になる。
という図式になります。

人は、活性酸素で多くのガンを生じさせます。
その活性酸素を大量に発生させてしまう原因になる放射性物質が発する放射線は、なによりも怖い存在ということですね。

川野 ゆき