私は動物園に行くと具合が悪くなる。当然と言えば当然なのかも知れない。
氣や波動に詳しい人は分かるだろうが、生きて行く上で理論よりも大切なのは、最終的に氣や波動であるが、ここが整っていないと体調もおかしくなり、全てが狂ってくる。
動物園には…
動物園には自由を奪われた動物達が集められている。
人間のビジネスのために見世物にされている。
要するに見世物小屋である。遠くは北極やアフリカなどから連れてこられている。
生物学的に、北極に住む動物と、アフリカに住む動物が同じ場所にいることはあり得ない。
極めて不自然な現象で、確実にあってはならない現象だ。
それも、日本のような欧米人からは嫌われる、高温多湿のジメジメ感たっぷりのアジア地方で。
精神も肉体も病気になる原因は、身体の不調和、アンバランスから始まる。無論動物達にとってもアンバランスな環境だと体調も精神も侵される。
動物は特に、その土地の習性に沿って誕生している。
なのでその土地が合っていて、もっと正確にいえば、その土地でしか住めないDNAを持っており、生まれた土地にある食べ物しか食べられないし、食べてはいけないようになっている。
それ以外の食物を摂っていると、やがて異変～不調和をきたす。
なので、北極とアフリカは当然ながら、他の国々から一斉に動物を一ヶ所に集めるなど虐待と変わらない行為なのだ。
我々が親を殺され、明日から急にアフリカ、または北極に連れていかれたら…
あなたはどうなる？
ましてなんら心の準備もなく、それどころか心に大きな病を背負い、気候も習慣も風景も食べ物もまったく違う国へ連行されたら…
そして、自然界にいたら会う事も見る事もない他の動物達がいる。
無知な親や無知な教師は、「ほらおサルさんだよ～、ほらカバさんだよ～、ペンギンさんだよ～、パンダさんだよ～」などとやっているが、同じ場所にいたらいけない動物達だろ！
それを教えるのが教育であり、一番の情操教育にもなるのだろうが…
しっかりしろ！と言いたくなる。
例え同じ場所に住むアフリカの動物達でも、例えばキリンからライオンが見えていたり、気配を感じることは、そうとうなストレスになることを知っておいて欲しい。
草食動物にとって肉食動物は脅威の的である。ライオンから見たキリンも逆の意味でストレスがあるだろう。
それが四六時中ウロウロし交差しているなど不自然極まりない！
良いはずがない。少なくとも自然界のバランスからは逸脱している。
何もかも違う場所、そのうえ檻の中で一生住む。家族や友人、恋人も自由に決めることは許されない。
ジロジロ見られて、ゲラゲラ笑われる…
そんな環境に、あなたは一生閉じ込められたいか？
一体あなたなら何日間耐えられるのか？
ただでも貧弱で軟弱で、鬱だのノイローゼだの引きこもるだのと言っている日本人はすぐに気が狂うことだろう。
動物は自殺することもできないんだぞ！
それと同じことをやり、そんな可哀想な動物達を更に見世物にし、なかには調教までして芸を叩き込む。余りにも酷すぎると思わないだろうか？
なぜもっと優しくなれないのか？閉じ込めることが優しさではないだろうが、解放してやることが優しさだろう。もう捕まえてこないことが優しさだろうが。
これ以上彼らが住んでいる自然を破壊しないことが優しさであり思いやりではないのだろうか…。
これは人間がやっていることだ。人間しかそんな残酷なことはやらない。
他の動物は、もっと自然に従順で、もっと優しい心を持っている。
人間は動物と共存していない、暴力で強制し、その命を売買している。
中国とどこかの国の国交のためにパンダを貸し出す、こんなこと絶対にあってはいけないことである。しかも高額なレンタル料まで取る。
こんな行為を自然は決して許さない…。今に恐ろしいことになる！
そんな動物園には、彼らの慟哭、怨念、悲しみが蠢（うごめ）く。
声無き悲鳴が常にある。
そこには、絶望と諦めが存在する。
じっくりと動物達の目を見てみると、その目は死んでいる。泣いている。とても悲しい表情をしている。種類によっては、大型の鳥などは飛んで逃げないように羽を切ってある。
残酷すぎる。こうなると生ける屍だ。
死んだ方がマシだと思っている動物もいるかも知れない。
ただ喋れないだけで…
しかし、自殺をする術を知らない。だから大半の動物は常同行動などをし、狂いながら生き続ける…
種の保存…!? 本音は違うだろ？もっと言えば、そんなこと人間がすべきなのか？大きなお世話ではないのか？動物のため？人間のため？本音は誰のための種の保存なのか？
種の保存を唱える前に、森林破壊や環境汚染を止めて、懺悔することが筋道ではないのか？本当に種の保存を考えるなら…
そんな動物園に一歩足を踏み入れると、彼らの悲しみの波動が一気に襲ってくる。
苦しみの氣が蔓延している。
だから私は、圧迫感を感じ、息苦しくなり、体調が悪くなる。彼らの悲鳴が耳を劈（つんざ）く。
だからその場所で「楽しむ」なんて言う発想はあり得ない。
動物園が楽しいなどと言っている鈍感な人間も、少しは気付き動物の身になって考え意識して欲しい。
それが本当の動物好きな人の姿であるはずだから。
動物園のような歪んだ世界観を支持する行為…
それは、あなただけの問題に留まらず、子どもや環境破壊にまで通ずる大きな問題で、やがて己にも跳ね返って来る大問題なのだから…
佐伯剛