IHは健康被害に対する研究が十分に行われていなかった!?
被害者が出てから進められる研究…。
水面下では心疾患の患者急増中か…!?
厚生労働省発表による、2010年ガンの死亡数は35万3318人(全体の死亡率29.5%)でした。
同じく、2010年に心疾患で亡くなった方は18万9192人(全体の死亡率15.8%)。
日本の3大死因の一つである心疾患による死亡率は年々上昇しています。
ガンと心疾患だけで死因の半数近くも占めていることがわかります。
心疾患は心臓病とも呼ばれ、名前の通り心臓に何か異常が生じた病の総称です。
心疾患には、今まで心臓に病気がなかった人でも、突然心臓の機能が停止し、およそ1時間以内に死亡する「心臓突然死」(ケガや交通事故などの外因死は除く)も含まれます。
日本の突然死の半数以上が心臓突然死といわれ、さらに心臓突然死のうち約8割が心室細動(心臓の麻痺状態)によるものといわれています。
心室細動が起きると、脳に血液が送れなくなるため、意識を失います。
そのため、救急な手当てが必要なのですが、手当てが遅れると死亡、または植物状態に陥ることもあるようです。
心室細動は、行動時に起きると突然意識を失うので比較的発見されやすいですが、睡眠中にも起こるため、その場合発見が遅れ手遅れになることもあります。
心室細動とは、致死性の高い不整脈の一種です。
前回、電磁波とガンの関係についてお話しましたが、電磁波はガンだけでなく心臓に不整脈を起こすなんらかの影響があると、昨年起こされたIHに対する訴訟問題により明らかになりました。
昨年、神戸市内で喫茶店を営む夫婦がIH製造元の三洋電機へ訴訟を起こしました。
大阪地裁での訴状によると…
『夫婦は平成16年4月、IH調理器を購入し、店で使用。
17年2月、調理を担当していた男性(64)が心臓病にかかり、同年6月にはペースメーカーを装着。
妻(58)が調理を交代したところ、18年10月ごろから妻にも不整脈の症状が出始め、次第に悪化。
19年1月、IH調理器の影響を疑い、ガスコンロに変更すると、妻の不整脈は沈静化した。
徳島大が夫婦の依頼を受けてこのIH調理器を使って実験したところ、ステンレス製の調理器具には、周波数2万~6万ヘルツの電流が流れ、一定の接触条件で人体にも流れることが判明。
20年8月には三洋電機の担当者も実験に同席、電流の存在を確認した。』
(以上、訴訟内容)
心臓は電気信号により規則正しい収縮と弛緩を繰り返しています。
その電気信号の発生や伝導経路になんらかのトラブルが起こり、拍動が不規則になった状態を不整脈と呼びます。
電気信号により心臓の動きが調節されているのなら、IHから人体に流れてしまった電流により電気信号が狂わされて不整脈が起きた可能性もあります。
ですが、IH調理器からの電流については人体への影響に関する研究データがほとんどないのが現状です。
IHは人体の影響を十分に研究されないまま販売されてしまったことがわかりました。
今回の訴訟のおかげで、IHと不整脈の関係が表面に現れましたが、科学的な証拠が揃わず、法で守られない以上、IHによる不整脈の被害者は今後も表面化してくる可能性があります。
こうした健康被害者が多数現れてくると、研究機関はいよいよ本格的に調査に入りますが、それでは遅いです。
IHにしても、その他の電磁波問題にしても、何年か経ってから、やはり危険でした、と報告されても、失った命や健康は戻りません。
IHに関しては「みんなが使っているし、ふつうに売られていることだし、大丈夫だろう」といった感覚に流されず、情報を集め、様々な角度から検討してみてください。
「安全だろう」よりも「危険かもしれない」という危機意識を持つことが電気社会である現代にとっては特に必要な感覚ではないでしょうか。
川野 ゆき