・ 身近にある梅干しのパワーが凄い!
・ 梅干しの高い効果効能とは・・・
・ 様々な○○を抑え、予防する!
・ 梅にまつわる言い伝え。
日本は、世界でも稀に見る発酵食品が豊富な国です。
日本人が精神性が高くて強靭な肉体だったのには様々な要因がありますが、
発酵食品もその一つであることは間違いありません。
数ある発酵食品がある中でも、今回は梅干しにスポットを当ててみようと思います。
梅干しの効能は色々ありますが、まず筆頭に挙げられるのが殺菌効果の高さでしょう。
黄色ブドウ球菌やO-157に対して、菌の繁殖を抑える作用があり、食中毒の予防に効果を発揮します。
昔、長距離を移動する人はおにぎりを携帯していましたが、梅干しを入れることで食材の腐敗を防いでいました。
それだけではなく、ピロリ菌の働きを抑え、胃がん予防にも効果が期待できます。
その他にも、梅干しの健康効果はここに書ききれないほどたくさんあります。
中でも主だった効果を以下に挙げました。
◇疲労回復効果
梅干しに含まれるクエン酸が代謝をスムーズにして、老廃物を外に出してくれます。
ネギや海苔と一緒に食べることで、さらに効果が上がります。
◇抗酸化作用
活性酸素の働きを抑え、細胞や組織が酸化するのを防ぎます。
◇血糖値を抑える
梅干しを食べるとインスリンの働きが高まるので血糖値を抑え、糖尿病や高脂血症の予防につながります。
◇紫外線から血管を守る
紫外線にあたると毛細血管が傷つき、炎症が起こります。梅干しはUVB波によって傷ついた血管を守ってくれます。
江戸時代に書かれた書物「飲膳摘要」には梅干しの七徳が記されています。
《梅干の七徳》
1.毒消しに功あり。うどん屋は必ず梅干しを添えて出す。
2.防腐に功あり。夏は飯櫃(めしびつ)に梅干し一個を入れておけば腐らず。
3.病氣を避けるに功あり。旅館では必ず朝食に梅干しを添えるを常とす。
4.その味変えず。
5.息づかいに功あり。走る際、梅干しを口に含めば息切れせず。
6.頭痛を医するに功あり。婦人頭痛する毎にこめかみに貼るを常とす。
7.梅干しよりなる梅酢は流行病に功あり。
また、書物の上だけでなく、人々の日常の中でも知恵として生かされていたため、
次のような言葉も残されています。
「梅はその日の難のがれ」
昔、旅をする人は、その土地特有の病にかからないよう梅干しを携帯していました。
先にも書きましたが、梅干は殺菌効果が高く、朝出かける前に梅干しを食べると災難を逃れると言われていました。
「梅根性に柿根性」
梅干しは煮ても焼いても酸っぱいことから、頑固な人のことを梅根性と言います。
柿根性は、渋柿は甘柿になることから、頑固そうに見えても変わりやすい性質の人を指しています。
風邪や喉の痛いときにも、民間薬としても梅干しは日本人の生活に浸透していました。
梅干しという食材一つに、これだけの効果が秘められている・・・本当に凄いですね。
昔は、どこの家庭でも梅干しが作られていました。
薬としても重宝される食材を、自分で作ることができるなんて、日本は食材にも風土にも恵まれています。
日本では四季の移り変わりと共に旬の食材をいただき、
穀物や発酵食品は保存ができるため、1年を通して食べることがでできます。
このような風土に合った食事は調和がとれていて、営養価が高いのはもちろん、風味も大変良いのです。
玄米、梅干し、味噌汁、お漬け物といった食事は、地味に見えるかもしれませんが、
体に負担をかけないので、疲れが溜まりにくく、また疲労回復が早いのです。
そして、食べ続ければ分かるのですが、本当に美味しい!
加工品などは消化のために酵素を大量に使うので、体に負担をかけてしまいます。
現代人は慢性的な酵素不足ですから、肉を止めて、農薬や食品添加物などをできるだけ遠ざけることが
発酵食品に恵まれた国、日本は大変優れた文化、伝統、教育、知恵の宝庫です。
ご先祖様が代々継承してくださった財産を軽んじたり粗末に扱うと、罰があたります。
身近なところに生きている恩恵や知恵を大切に生きていきましょう。
山本 和佳
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