カナダのアザラシ猟の残酷な実態

カナダの2011年度商業アザラシ猟の記録映像が国際動物福祉基金 (IFAW – www.ifaw.org) によって公開されています。そこには故意的な残虐行為、非人道的な捕殺の慣習、そして海洋哺乳類法に違反する行為がはっきりと映っています。

ビデオには、保護対象のズキンアザラシを故意に殺したり、逃げようとする赤ちゃんアザラシにまだ意識がある状態のまま顔に鋼鉄のフックを突き刺したりするアザラシ猟師の姿が映っています。赤ちゃんアザラシが生きたまま切り裂かれ、船底に放置されて数分間苦しむケースもあります。

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2011年6月8日、ストラスブールの欧州議会では今日、議員たちがEU域内におけるアザラシ製品の取引禁止を支持する考えを修正案第10条の採決を通して再確認しました。国際動物福祉基金はこの採決を歓迎し、カナダ政府に対し、以下の修正案の明確な意図に留意するよう要請しています。

2011年の猟は1993年以来もっとも小規模となりましたが、政府の資金で行われるアザラシの虐殺が残酷でカナダ国民の税金の巨額な無駄遣いであることに変わりはありません。世界中の補助金をもってしても、このアザラシ猟を人道的な狩猟にすることなどできません。商業アザラシ猟が続く限り、カナダの評判は落ち続けるのです。
カナダの世論調査の結果によれば、カナダ国民の3分の2(68パーセント)は連邦政府が商業アザラシ猟の推進に税金を使うことに反対で、アザラシ猟に対する政府支援について「自分が納めた税金は使わないでほしい」と言い続けています。

私たちにできることがあります。
それは日本政府にEUのようにカナダのアザラシ猟製品の輸入を禁止するよう要請することです。
「需要なければ供給なし」、自分が身に付けないことはもちろん、自分の周りからアザラシ猟製品を無くすために声をあげましょう。

(辻 康則)