・ 海外で和食への関心が高まっている。
・ 滋味深い日本の味
・ 料理を作る「三つの心」
かつての日本は、自然に恵まれ、四季がある気候風土の中で、優れた食文化を発展させてきました。
2013年12月に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されことで、海外で和食への関心が高まっています。
海外の日本食レストランの数は2017年10月で約11万8000店に上り、約10年で5倍に増えました。
特に寿司や刺身、天ぷらが人気で、ヘルシー志向の人の支持を受けています。
農林水産省が和食の4つの特徴を以下のように述べています。
1.多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情豊かな自然が広がっているため、
各地で地域に根ざした多様な食材が用いられています。
また、素材の味わいを活かす調理技術・調理道具が発達している。
2.健康的な食生活を支える営養バランス
一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な営養バランスと言われています。
また、「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、
日本人の長寿や肥満防止に役立っています。
3.自然の美しさや季節の移ろいの表現
食事の場で、自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴のひとつです。
季節の花や葉などで料理を飾りつけたり、季節に合った調度品や器を利用したりして、季節感を楽しみます。
4.正月などの年中行事との密接な関わり
日本の食文化は、年中行事と密接に関わって育まれてきました。自然の恵みである「食」を分け合い、
食の時間を共にすることで。家族や地域の絆を深めてきました。
日本では、恵まれた自然環境のもと、季節の食材を使って様々な料理の工夫がされてきました。
そして、年中行事としても食べることで、民族全体に優れた食文化が浸透していったのです。
そして、何といっても美味しいので、海外でも和食が好まれるようになった。
日本人としても嬉しいですね。
一方、当の日本人といえば、全体としては和食離れが顕著です。
米の年間消費量が1962年に118kgだったのが、2015年に54.6kgの半分以下にまで減少しています。
しかも、ほとんどの人が白米を食べているという現状。
玄米を食べていて、1日3食だったのを1~2食に変えることで消費量が減るなら分かるのですが、
世の中の大多数の人は1日3食。
パンやパスタの麺類、ファーストフードやインスタント食品で食事を済ませてしまう人が多いのですね。
1日に1度はお米を食べないと気がすまないという人は、1992年には71.4%いたのが、
2014年には53.5%にまで減少。
さらに怖しいことに、約6.8%の人がこの1ヶ月以内に1度もお米を食べていないという。
味覚が狂ってしまっています。
子どもの頃に化学調味料やマヨネーズ・ケチャップ・ソース等の濃い味付けに慣れてしまうと、
出汁等の繊細な味が分からなくなってしまいます。
何を食べて良いか分からない味覚では、生命を健全に維持することができません。
和食には滋味深いという表現があります。
滋味とは、「営養があってうまい味わい」「心の糧となる深い味わい」という意味。
加工品の味に慣れてしまうと、味覚が狂ってしまうので、この滋味を感じる感覚が著しく鈍くなります。
例えば、玄米は噛むと甘味がして味わいがあります。
そして、日本で採れるほとんどの食材と相性が良い!
和食を支える重要な食材ということを、思い出して欲しいのです。
玄米に変えると、和食の美味しさが格段に増して味覚が戻ってきます。
個人的には、味噌汁や魚の脂との相性が抜群に美味しく、心ゆくまで深い味を楽しめます。
また、料理には作った人の心が込められています。
禅の修行者が持つべき料理への心得や作法が説かれた「典座教訓」の中に
料理をする際に3つの心を持ちなさいという教えがあります。
・喜心・・・・喜び、感謝する心。食事の全てを任されたことを喜び、また食べる人の
喜ぶ姿を考えながら料理する心。
・老心・・・・子どもを思う父母の慈しみの心。料理を作る際には、食べる人を大切に思い、
物や食材を大切に用い、その動作も一つ一つ丁寧に行う心。
・大心・・・・偏ったり、とらわれたりしない大きな心。視野を狭めず、何かに執着しすぎず、
常に公平でおおらかな思考と視点で料理する心。
和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたのは、料理の背景にある日本の自然や
四季を通して独自の食文化が認められたからです。
普段から和食をあまり食べないという人は、主食を玄米に変える、味噌汁を作るなど
手軽にできる事から始めてみましょう。1日のうち1食は和食にできるといいですね。
食べる楽しみが何倍にも広がりますよ。
山本 和佳
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