新作映画紹介「イエロー・ケーキ クリーンなエネルギーという嘘」

イエロー・ケーキ、それは天然ウランを含有する鉱石から生まれる黄色の粉末のこと。
原子力発電の燃料として使われるウラン採掘の裏に隠された真実を暴く衝撃のドキュメンタリー。
2012年1月28日緊急公開!
予告編と来日中のヨアヒム・チルナー監督のインタビュー映像がご覧になれます。

製作年: 2010年
製作国: ドイツ
日本公開: 2012年1月28日 (渋谷アップリンク ほか)
上映時間: 1時間48分
配給: パンドラ
監督・編集: ヨアヒム・チアナー

天然のウラン鉱石を精錬して得られるウランの黄色い粉末はイエロー・ケーキと呼ばれ、このウランの粉が気体に変換され、濃縮、粉末の再転換を経て燃料棒のもととなる。
燃料棒を束ねたものが原子炉の中で核分裂して熱を生み、発電機を回すのが原子力発電である。
発電時に二酸化炭素を出さず、再処理を行えば繰り返し使用できることから、ウラン燃料はクリーンなエネルギーと言われてきた。
しかし、これが誤りであることは1830年代から明らかになっていたにもかかわらず、その事実は隠蔽されてきた。

かつてヒロシマ型原爆32万個分のウランを産出した旧東ドイツ南部で、採掘会社ヴィスムート社は一時、12万人もの社員を高給で雇用していた。
同社は世界第3位の生産量を誇り、100%旧ソヴィエト連邦に輸出していたが、わずか数グラムのウランを得るために生じる1トンもの放射性廃棄物については隠し続けていた。
東西ドイツ統一、ソ連崩壊のあと新政府は、東ドイツ南部の危険地域指定と、ウラン生産の無期限停止を決定する。

しかしそこで働いていた人々の肺ガン発症率が高いことが判明する。
また、ウラン工場から周辺に放出された2億トンもの放射性の汚泥、莫大な量の廃棄物の山が残された。
65億ユーロの税金を使っても解決方法が見いだせないまま、処理作業は延々と続いていく。

もう一つの大国アメリカにウランを供給し続けたカナダ、現在世界第1位の産出量を誇るオーストラリア、新興のアフリカ・ナミビアは、旧東ドイツ南部の現状 とは反対に、ウラン生産に邁進している。
現地の人々はなぜ採掘所に勤務するのか?
ウラン採掘が始まった65年前から今に至るまで、情報操作と隠蔽が続けられるのはなぜか?
これは、3.11以降脱原発を決意・宣言したドイツから全世界に発せられた、現代の黙示録である。

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(小田切 聖之介)

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