・意欲の低下が仕事や学力に影響する
・頭がスッキリするという罠
・スタミナがある人と無い人の差
いつもだるそうにしている、体の芯が抜けたように背中が曲がっている、短い距離でも歩きたがらない。
今の日本ではこうした人が実に多くなりました。
意欲が低下した状態であり、大人は仕事、子どもなら学力に影響します。
「ある思い違い」がこのような結果を招いています。
意欲や学力は脳の働きと関係が深いですが、脳の主ななエネルギー源は何でしょうか?
ここで「甘いもの」と答える人は、食生活に問題を抱えているでしょう。
脳は体全体の2%程度の重量しかありませんが、それに対して体の18%ものエネルギーを消費しています。
このエネルギー源はブドウ糖なのですが、何から摂るかが重要なポイントになってきます。
玄米は血糖値の上昇が緩やかで、安定的に体の機能を高めます。
一方で白砂糖は吸収が早く、急激に血糖値が上昇します。
「吸収が早い」と聞くと、何だか効果が高そうと思われるかもしれません。
しかし、体には負担がかかり、精神も疲労してしまいます。
白砂糖のお菓子は食べてもすぐにお腹が空くので、絶え間なく食べている人もいます。
それは脳に対しても同じで、よく甘いものを食べると頭がすっきりすると言われますが、
糖分を吸収してその場で消費するため、しばらくすると足りなくなり、さらに強く欲するようになります。
これを繰り返すうちに、甘いものが止められなくなってしまうのです。
清涼飲料水はさらに吸収が速いので、これを手放せなくなると一日中ペットボトルを持ち歩き、
水分補給として2Lくらいでも平気で飲んでしまいます。
若い人に多く見られ、これを続けているうちに、糖尿病が悪化した状態になってしまいます。
でんぷん、白砂糖、清涼飲料水に含まれる異性化糖は、よくひとくくりにして糖分と呼ばれますが、
その構造や体への作用は全く異なります。
でんぷんはブドウ糖がたくさん結合したもの、白砂糖はブドウ糖と果糖が結合したもの、
異性化糖はブドウ糖と果糖が結合しない状態で清涼飲料水に入っています。
異性化糖は分解する手間が無いため、最も早く吸収されます。
でんぷんは主食のお米(玄米)をメインとして食べることをお勧めします。
白米は胚芽が取り除かれていて、食物繊維などの栄養がほとんど無くなっているため、
食後に血糖値が急上昇します。
脳のエネルギー源のブドウ糖は体内に貯蔵され、必要になると脳へ運ばれます。
この働きにはグリコーゲンという物質が必要で、体内にグリコーゲンが多いほどスタミナがあると言えます。
グリコーゲンは食事から摂ったブドウ糖が肝臓や筋肉の中で合成されたもので
スタミナのある無しは体格ではなく、グリコーゲンの貯蔵量・合成能力によって決まります。
また、グリコーゲンの合成能力は運動をすると高くなります。
健康な状態であれば、一定以上血糖値が下がることはなく、グリコーゲンが分解されて
ブドウ糖が徐々に血液の中へ流れ出ていきます。
しかし、グリコーゲンが不足すると低血糖状態になります。
イライラしたり、落ち込み、キレるといった症状が表れ、さらにひどくなると昏睡状態に陥り、
最悪の場合は死に至ります。
白砂糖、清涼飲料水、白米のように吸収の早い糖分を摂ると、
グリコーゲンの合成能力や貯蔵能力が衰えてしまいます。
その結果、低血糖状態が慢性化して、常に糖分を欲するようになってしまうのです。
大人にとっても害が大きいですが、成長期の子どもが低血糖状態になったら
学力の低下を招き、体がだるくて何をするにもやる気が起きず、イライラ、落ち込みなど
精神のバランスを崩してしまいます。
それはその後の人生の選択にも影響しますので、
早いうちから玄米菜食を習慣として身につけることが重要です。
ブドウ糖が体内でグリコーゲンに変わり貯蔵され、必要な時に体が判断してブドウ糖を脳に供給されて
気分にムラが出ないため、脳の働きが良くなり、情緒も安定します。
大人も意識すれば、食習慣の改善は可能です。
病気の予防に努めつつ、体が健康な状態へ戻っていくのを感じられれば、大変有意義なことだと思います。
山本 和佳