【一般無料】食事改善の重要性について(健康基礎講座)

・和食の強味

・日系移民の寿命が短くなった理由

・ハレとケの食事

 

日本人が和食から遠ざかってから、皮肉にも海外で和食がブームになりました。

そのきっかけは研究者が和食は栄養価が高く、健康効果に優れていると発表した事からでした。


●日系移民の寿命が短くなった

アメリカでは和食の健康効果の研究がされました。

日系ハワイ移民を対象にした調査では、移民1世は日本に住んでいた頃と変わらず
和食を食べていたため、寿命も当時日本に住んでいた人と変わらず、
がんや心筋梗塞にかかる割合も同じくらいでした。


しかし、2世移民になると寿命が2~3年短くなり、病氣の発症率が上がりました。
さらに3世移民になると、もっと短命になったのです。


1世から3世までの生活様式を比べると、やはり大きく異なっていたのは食事内容でした。

1世は和食を食べていましたが、2世になると徐々に欧米の食事が増えていったのです。



●体に優しい食事は「体に無理をさせない」

今では世界中で和食の健康効果があり、生活習慣病を予防する事が広く知られるようになりました。


和食は洋食など海外発祥の食事と比べて何が違うのでしょうか。


色々と挙げられますが、体に無理をさせない食事である事は確かです。

玄米菜食は体に無理なく消化されていきます。
血糖値がゆるやかに上昇するので、インスリンの分泌も少しですみます。


したがってゆっくり体に吸収されるので腹持ちが良く、食事量を適正に保つことが出来ます。
それだけでもメタボ予防やダイエットの効果があります。


これに対して乳製品やパン、加工食品など現代人が好んで食べる食品のほとんどは
食後の血糖値が勢いよく上昇し、体にストレスを与えます。


なぜなら、この時にインスリンが大量に分泌されるためです。

インスリンは血糖値を抑えるホルモンとして知られていますが、
他にもブドウ糖を脂肪に変えて、脂肪を分解するのを抑える働きもあります。


そのため食事内容が欧米のものだったり加工食品ばかり食べていると、太りやすくなります。



●お米の消費量が減って多様化し過ぎた食

食の欧米化に押されて、日本人のお米の消費量はかなり減ってしまいました。

1960年は1人当たりのお米の年間摂取量は115kgでしたが、
2004年には61kgとほぼ半分まで減少しました。


1960年頃はご飯が進むような漬け物や塩辛い焼き鮭のように
少量で味の濃いものが食べられていました。


しかし、時代を追うごとにお米の消費量が減っておかずの消費量は増えていきました。

そして、ついに2011年、家庭で食べるパンの購入額がお米の購入額を初めて上回りました。
(総務省の家計調査)


お米の消費量が減ってしまった理由として、食が多様化し過ぎたことは大きいでしょう。


お米以外にもパン、パスタ、ピザ、ラーメンなど、主食となる食事がたくさんあり、
しかもそれらは外食や自宅でも手軽に作れる加工食品としてスーパーで買えるようになりました。


他にもコンビニ食品、スーパーのお惣菜、インスタント食品、ファーストフードのように
簡単に食べられるものが優先されていき、ご飯の消費量はどんどん減っていきました。


日本人のライフスタイルの変化も影響しています。
夜まで忙しく働き、食事をする余裕が無くなると、自分で調理しなくて済むものを食べる人が増えました。


また、昔よりも肉体労働の負荷が少なくなった分、そのような食事でも
何とかやっていけるという事もあるかもしれません。
(しかし、精神や体に不調は確実に出てきます。)



●ハレとケの食事

ハレ(年中行事等特別な日に食べるもの)とケ(普段の食事)を意識する事も大切です。


海外では寿司が人氣で、和食と言えば寿司という人も多いでしょう。

他にも天ぷらやお刺身の盛り合わせ、湯葉料理、会席料理など。

こうした食事はとても美味しいですが毎日食べなくても大丈夫なので、ハレに分けられます。


それに加えてパスタやパン、ケーキなどは毎日食べると体に負担がかかりますが、
たまには食べても良いというハレの食べ物です。


一方、ケの食事は次のようなメニューです。

玄米に味噌汁などの汁物がつきます。
おかずは焼き魚、煮魚など
副菜にお浸し、野菜炒め、酢の物、きんぴらごぼう、煮豆、冷やっこなど
さらに梅干しや漬け物を添えても良いですね。


もし、このようなメニューが物足りない食事だと思った人は、普段の食事がかなり洋食に傾いているか
食品添加物の味に慣れて好んでいる可能性が高いです。


実際に食べれば分かるのですが、口の中に染み渡るような美味しさが和食の魅力でもあります。

日本は季節によって様々な食材があるので、ケの食事をするのも楽しくなります。


一方、食品添加物で作られた人工の味は刺激が強く、その味に慣れると味覚が鈍感になっていきます。


食事をハレとケに区別する事はとても大切です。

心も体も満たされて健康で、結果的に長い期間に渡って食事を楽しむ事が出来ます。



●自分の体を観察する

日本は世界一寝たきりや介護、入院期間が長い国でもあります。
医療によって延命させられているのです。

日本人をとりまく環境や食事が大きく変わった事がとても大きい。

こうした事は、体が動くうちはあまり目を向けられない部分かもしれませんが、
食事の習慣は続けるほど差が表れてきます。


がん、糖尿病など命に関わる病氣を発症するより前から体には様々な症状が表れています。

体は色々なサインを出して、今の体の状態をお知らせしてくれます。


例えば、消化器官に負担がかかっていたら胃がムカムカしたり、寝起きに体が重く感じます。

体の免疫機能を司っている腸内細菌の状態は、便を見れば分かります。


他にも疲れやすい、頭痛、便秘、イライラする、情緒不安定など
病氣になる前に様々な不快症状が表れます。


これくらい大丈夫だと思って食事を改善しなければ、
ますます進行して生活習慣病になる確率もグンと上がります。


不快症状の原因はストレス、色々あると思いますが、食事の要素は大きいです。

食べた物が体内でどのように作用しているか見ることは出来ませんが、体の声を聞く事は出来ます。


玄米菜食のように体への負担が少ない食事は、適量であれば食べた後も体が楽でいられます。


生まれつき丈夫な体の人でさえ乱れた食生活を続けていると、いずれは体を壊してしまいます。

日々食べるものが体にどのように作用しているのか、ある程度感じられれば
食べるべきものと控えた方が良いものの区別がつくようになります。


頭が食べたがるものを食べ続けてしまった結果、体が置き去りにならないよう食事を心がける事が大切です。



自分の意思で体を動かすことが出来るのは、とても幸せな事です。

自分の行きたい場所へ行ける。自分が食べたい料理を作る。
家族や友達と会話を楽しむ。


当たり前のように思える事も、体の機能が働いているおかげで成り立っています。

病氣になるとそれが当たり前でなくなり、体が不自由になれば
精神へのダメージも大きくなり、家族の心理的負担も大きくなるでしょう。


環境汚染、食べるものも汚染されている環境の中で生きていれば、
病氣になっても不思議ではありません。

病氣を予防する、せめて発症を遅らせるためにも食習慣の見直しは大切です。


食習慣は変えてしまうと心地良く、体も喜んでいると感じるようになります。
そうした体感を得ながら納得すると、正しい食事は続けやすいと思うのです。


山本 和佳

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