ビタミンやミネラルといった栄養が多く含まれている玄米。
栄養の面だけで考えると、白米より玄米の方が優れていることがわかります。
でも、玄米は消化に悪いのでは?と思われる方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな疑問にお答えしたいと思います。
【玄米は消化に悪い?】
消化とは、主に小腸で行われる体にとって必要な栄養素を吸収するために必要な過程です。
では消化が悪いということは、小腸から吸収される栄養素の量が少ないということでしょうか?
実は消化には、そのもの自体がどれだけ消化吸収しやすいかという「消化吸収率」と、実際に栄養として消化吸収される「消化実量」に分けて考えられます。
米に含まれるタンパク質、脂肪、炭水化物で比較すると、下記のようになります。
◆消化吸収率
たんぱく質
玄米 74.9%
白米 86.8%
脂肪
玄米 58.3%
白米 86.8%
炭水化物
玄米 98.6%
白米 99.7%
どれも、玄米より白米の方が消化吸収率が高いことがわかります。
白米の方が、玄米より早くに消化吸収が始まります。
ですが、前記した通り、消化というのはどれだけ体に栄養素を吸収することが出来るかということが大切です。
それが、もうひとつの消化吸収である吸収実量でわかります。
◆吸収実量
たんぱく質
玄米 5.54g
白米 4.60g
脂肪
玄米 1.34g
白米 0.38g
炭水化物
玄米 71.49g
白米 68.8g
ご覧の通り、どれだけ栄養として取り込まれているかという吸収実量に関しては、玄米のほうが優れていることが分かります。
大切なことは、吸収率がいいかどうかより、どれだけ身につくか、どれだけ栄養として吸収されるかということです。
そういった意味では、本当は玄米は消化吸収が良い食材ということになります。
【腸内環境を整える、難消化性成分】
白米の消化吸収率の高さの理由には、糠(ぬか)の部分をそっくりそのまま取り除いたことが挙げられます。
この糠の部分には、前回お話したように豊富な栄養素が含まれている部分ですが、同時に、この糠の部分こそが難消化性の成分ともいえます。
白米にはなく、玄米にある難消化性成分には、消化吸収に最も重要な場所である小腸の働きを健全にする働きがあります。
また、難消化性成分の良いところは、腐敗性物質をすみやかに排出する効果も期待できます。
玄米を食べると便通がよくなるのは、この難消化性の成分がふんだんに含まれているからなのです。
白米ですと、難消化性成分は期待できないので、腐敗性物質の除去は期待できません。
おかずで別に難消化性である食物繊維が含まれたものを別に食べることが必要になってきます。
玄米には、栄養素もふんだんに含まれており、尚且つ腸内環境を整える力もあるのです。
川野 ゆき
