【一般無料】人工香料の被害~Part1~(健康基礎講座)

・人工香料に人生を狂わされた人達

・○○○によって被害が拡大した

・「吸い込む」は○○より有害!

 

工業化社会となった現代は、人間が作り出した大量の化学物質が海や川、山など自然を汚し、
そこに住んでいる魚や動物を痛めつけています。


人間自身も化学物質の被害を受けていますが、とりわけ酷い症状に苦しんでいる方々がいます。

昔は工業地帯の周りで公害が起きていましたが、今は各家庭の中にまで化学物質が入り込んでいます。


近年では家庭で使う柔軟剤の匂いがきっかけで、体調を崩す人が増えています。

それまでの生活が出来なくなる程苦しめられ、社会から孤立してしまう精神的な辛さも積み重なります。


被害を受けている方々が困っている事、苦労されている事をまとめました。


・家族や周りからの理解が得られない。夫婦喧嘩になる。


・近所の洗濯物についた柔軟剤で窓を開けられない。洗濯物を外に干せない。
 家に居られなくなるのではという不安を感じる。


・働くことが出来なくなり、障害年金と生活保護で暮らしている。
 裁判を起こしたが、裁判所に化学物質過敏症の事を理解してもらえなかった。


・仕事が出来なくなった。香水やタバコの匂いは避けられても、衣服についた洗濯臭までは避けられない。


・ある瞬間から全ての合成洗剤を使えなくなった。
 自宅から数十メートル離れた公園から柔軟剤の臭いが飛んできて、家の中にいても苦しい。


・上水道の成分に反応するようになり、お風呂を涌かす事が出来ない。


・職場にある程度協力してもらったものの症状がだんだん悪化し、通勤が困難になり退職。
 集中力が低下し、過去の事を思い出すのが難しくなった。
 障害年金の申請をするために過去の事を整理したり、書類をまとめるのに膨大な時間がかかり、大きな負担になった。


・数学の成績が学年で1位だったのに発症してから症状が特に酷い時は、1桁の足し算も出来なかった。


・電車、バス、エレベーター、人が多い場所、外出先のトイレなどを利用するのにとても勇氣がいる。
 目の粘膜や皮膚全体に圧迫感を感じる。


当たり前の生活が出来なくなり、行動範囲がとても狭くなってしまう。
逃げ場が無くなり生活ができるかどうか、将来への不安も抱えています。



このように洗剤の成分など化学物質が原因で体調を崩す化学物質過敏症は
ある日突然、症状が表れる場合が多いです。

一度に多量の化学物質を体内に取り込んだり、少量でも長期に渡って体内に入り続けて、
その人の許容量を超えた時に発症します。


一度発症すると、その後は様々な化学物質に反応するようになります。

例えば、特定の柔軟剤がきっかけで化学物質過敏症になった後、
以前から使っていた合成洗剤にも反応して使えなくなるケースもあります。


化学物質に反応して表れる症状は実に様々です。


頭痛、倦怠感、関節痛、目の痛み、氣分が悪くなる、吐き氣、めまい、筋肉の硬直、集中力低下、
呂律が回らなくなる、鼻炎、まっすぐ歩けない、思考力の低下または停止、
計算や文章を読むのがむずかしくなる、考えがまとまらない、記憶障害、喘息発作、呼吸困難、
感情をコントロール出来ない、腹痛、下痢、鼻血、下血、動悸、嗅覚や聴覚の過敏、
甲状腺機能低下症、過敏性腸症候群、パニック障害、低体温、食欲不振、
肺の苦しさ(押しつぶされるような痛み)、咳が止まらない、味覚障害、扁桃腺が腫れて苦しくなる、
脱力感、氣力が無くなる、イライラ、呼吸が浅くなる、疲れやすい など


症状の種類や程度は個人差が大きく、同時に複数の症状に苦しむ場合もあります。

そうなると普通の生活が出来なくなり、健康面の不安に加えて経済面でも追い詰められてしまいます。



日本において化学物質過敏症は成人で約70万人、子どもも合わせると約100万人いると推定されています。

また、専門病院が少ないため、「精神疾患」「更年期障害」と別の疾患として診断されたり
「原因不明」とされる場合もあり、潜在患者も多数いると見られます。


化学物資に囲まれた環境で生活している限り、誰でも化学物質過敏症を発症する可能性があるのです。



洗濯用合成洗剤の販売金額はほぼ横ばいなのに対して、柔軟剤は売り上げを伸ばしてきました。


1999年の柔軟仕上げ剤の販売量は215,347トン、販売金額は約575億円でした。

それから販売量、販売金額とも徐々に増えていき、2013年頃からさらに伸び続け、
2016年には売上が1000億円を突破しました。

この頃から、以前にも増して公共の場所で柔軟剤の匂いがきつくなったと感じます。


そして2020年の販売量は356,231トン、販売金額は1062億円となっています。


約20年間で売り上げが約2倍に伸びていますので、メーカーにとっては嬉しい限りでしょう。

その一方で匂い成分によって体調が悪化して、日常生活に支障が出る人が増えました。


ドラッグストアに入ると、頭が痛くなるほど人工的な匂いが充満していますが、
なかでも柔軟剤売り場の辺りは人工香料が特に酷く、いかに強い香料を使っているかという事が分かります。



化学物質が体内に入るには、以下の3つの経路があります。

①呼吸時に吸い込む
②食べたり飲んだりする時に口から入る
③皮膚から入る


大人が1日に食べる量は約1kg、飲む量は約2L。
それに対して、吸い込む空氣の量は約20kg(15平方メートル)にもなります。


驚くことに、吸い込む量が80%以上を占めているのです。

しかも空氣と一緒に化学物質を吸い込んだ場合は
肝臓を通さずに肺から直接血液に入って全身を回るので、体への毒性が強くなります。


柔軟剤の人工香料がきっかけで健康被害を訴える人が増えているのも
一度に多量の化学物質が体内に入り込み、許容量を超えてしまったためと考えられます。



化学物質過敏症になると、多くの人は頭痛や吐き氣、めまいなどの症状に苦しんで仕事どころでは無くなります。

柔軟剤の使用を止めてもらうように周囲の人にお願いしても、協力してくれるのは一部の人で、
それ以外の人には理解されず、神経質とかわがままな人と思われてしまう事もあります。


香りつき柔軟剤の使用をエチケットだと思っている人には、人工香料による苦しみはなかなか伝わらず、
逆に反感を買ってしまう事もあり、被害者の方はさらに追い詰められてしまいます。


また、職場など周りの人にある程度の協力を得られたとしても、電車に乗ったり
人が集まる場所へ出かける事が出来なくなってしまい、やむを得ず退職した方もいます。

子どもであれば、友達の衣服についた匂いで体調を崩してしまいますので、一緒に遊ぶ事すら出来ません。
皆と一緒に授業を受けるのも難しくなり、これは子どもにとって絶望的な事です。


自由な生活を奪われ、社会で生きていく事が難しくなる。
化学物質による苦しみを理解してもらえず、将来に対する不安や心配が増大していく。

被害者の苦しみは何重にも重なります。



一方で柔軟剤を使用している人は、自分の匂いで迷惑をかけている事になかなか氣づきません。

嗅覚は鈍感で、香水や柔軟剤を使用している本人が匂いに慣れてしまうので、
ますます使用量が増える傾向があります。


多くの市販の洗剤にはもともと香料が使われていましたが、
それにも増してメーカーが力を入れ始めたのが2012年頃の事でした。

当時、ある海外メーカーの柔軟剤が独自の匂いの影響もあり、売上を伸ばしました。


国内メーカーも香料を駆使して、衣服に香りをつけるだけを目的とした商品が大人氣になりました。
今もテレビで盛んにCM放送されています。

芳香柔軟剤のCMが増えるにつれ、それが原因で不調を訴える人も増えていきました。


「香りが12週間続く」が売り文句になっている商品もあり、残香性の強さによって被害が広がったと見られます。


「近所の人が使用している洗剤・柔軟剤の匂いで体調が悪くなるので、窓を開けられない。」
自宅でも安心して生活出来ないのは、非常に辛い事です。


化学物質過敏症の症状は、それまではシックハウスによるケースが多かったのですが、
柔軟剤がきっかけで発症する人が増えていったのです。

また、もともとシックハウス症候群の人が柔軟剤の成分にも反応して体調を崩す事もあるようです。



食物アレルギーも大変ですが、ある程度は自分で防ぐことが出来ますし、
最近では食物アレルギーに配慮する飲食店も増えてきました。

しかし、香料の被害に関しては自分が氣をつけて化学物質が入っている洗剤等の使用を止めても、
他人が使っているもので苦しめられます。


もちろん自覚症状が無い人も、人工香料の被害を受けていますので他人事ではありません。

先にご紹介しました化学物質過敏症の方々は、使用直後に強い症状が出るので原因を特定しやすいのですが、
多くの人は時間が経過してから体に不調が表れるので、化学物質が原因だと氣づかない場合がほとんどです。


この続きは、また次回にお話しいたします。



山本 和佳

無料メールニュース登録はこちら

勉強会&酵素教室&女性限定企画情報はこちら