【一般無料】自然と共存する食事(健康基礎講座)

・食べ物を選ぶ基準

・それは考え方にも影響する

・繰り返して根づく習慣

 

「さて、今日は何を食べようか」と食材を選ぶ時、それに含まれている栄養素は1つの判断目安になります。


例えば「トマトに含まれているリコピンは抗酸化作用が高く、アンチエイジング効果や
生活習慣病の予防効果が高い」というような食材の栄養効果は、調べてみるとたくさん出てきます。



こうした情報は参考になりますので、確かに知っていて損はありません。

しかし、リコピンやビタミン類など栄養成分ばかりが一人歩きし始めると
食材を見て選ぶ視点から外れやすいので、そこは注意が必要です。


野菜1つをとっても、何十種類もの栄養成分が含まれていて
さらに未確認の栄養成分が潜んでいる可能性もあります。


「リコピン」が体に良いというのも、トマトのごく一部分を見ているのであり
ある栄養成分の効果は、他の栄養素と影響し合っている可能性も考えられます。


また、特定の栄養成分や食材だけ極端に多く食べ続けるのも、栄養バランスを崩してしまいます。



食べたものが口の中で唾液と混ざると、体の中で消化活動が始まります。

食材に含まれる栄養素など様々な物質が、一緒に食べた物や体内の消化液や消化酵素と作用し合います。


その過程はとても複雑で、それぞれの栄養素1つ1つが他の栄養素と
どのように作用しあっているのか正確に知る事は出来ません。



体を健康な状態に持っていくために体の組織が互いに協力し合っているのですが、
そこには食事から取り入れる栄養素が関わっています。


食事から取り込んだ栄養素は、人体に備わっている管理機能によって調整されます。

「どの栄養素がどこへ行くのか。」
「どの部分に何がどれだけ必要か。そのための反応はいつ起こすのか。」

というように、人間の頭で考えても分からない事を細かく決めているのです。


人間の体は自然で採れた食材から最大の効果を得るために、体内の複雑なネットワークを発達させてきました。


食べた物の消化吸収、体温を血圧を適正に保つ、暑い時に汗を出す、寒い時に毛穴を閉じる、
病原菌から体を守る、心臓の拍動、血液の循環、ホルモンの分泌・・・


どれも生命維持のために大変重要な働きなので、自分の意志に関係なく
眠っている時も24時間機能しています。(恒常性維持機能)



玄米や野菜、果物など自然から採れた形ほぼそのままか、
手を加え過ぎない程度に調理されたものは、消化吸収にあまり負担をかけません。


人間の意識で出来る事は、何を食べるべきか判断して食材を選んで口へ運ぶまで。
食べた後のことは体にお任せするのみです。




体内のネットワークは人間の知能など及ばないほど緻密に出来ています。


正しい栄養を渡せば、健康体に導いてくれます。

健康体を作る食事はシンプルであり、ある1つの症状に働きかけるだけではなく
他の症状の改善や予防にまで至る事も多いのが特徴です。


テレビや本などで症状別に食材や料理メニューが紹介される事がありますが、
それは「風邪を引いたら風邪薬を飲む」の発想に少し似ています。


栄養が豊富な野菜も、例えば肉やファーストフードと一緒に食べても意味がありません。

特定の食材の栄養効果を知ると、それさえ食べれば健康になると勘違いされる事もあります。


肝腎な部分には触れないので、そういう事が起きてしまうのですが
病氣や症状は個々に独立しているわけではありません。

複数の症状を抱えていて、実はそれらの原因が共通していることも珍しくありません。


例えば便秘と冷え性に悩む女性は多いですが、これらは別々に起きているのではなく互いに関連しています。

まず、食生活の乱れや運動不足によって体が冷えます。

低体温になると酵素の働きが低下するためさらに代謝が滞り、腸の蠕動運動が鈍くなり便秘になってしまいます。



様々な病氣は血液の汚れによって起こります。
汚れた血液によって作られた細胞は正常に機能できなくなり、体に不具合が表れたり病氣になってしまいます。


つまり汚れた血液によってできた機能不全の細胞が、体調不良や病氣の原因なのです。

がんなどの生活習慣病を始めほとんどの病氣は、こうしたしくみによって起きています。




では、病氣を予防するにはどうすれば良いのでしょうか。


先程とは逆に、血液をきれいにする食事をする事です。

食材をまるごと食べる全体食は栄養バランスに優れ、自然界から見ても無駄が少ない食事です。


そして、全体食に欠かせないのが玄米です。

ビタミン、ミネラル、食物繊維、酵素など栄養が豊富で、かつバランスも素晴らしく
人間の体に良く適合するので、主食に最も適しています。


玄米菜食にすると、それに合わせるおかずも野菜や豆類、小魚など
まるごとの食べ物が多い事に氣づきます。



一方で部分食と言えば、精製された食べ物(白米、小麦、白砂糖)や肉類、乳製品が挙げられます。

精製された食べ物はミネラルやビタミン等の大切な栄養を削ぎ落とされているので、
もはや自然の食べ物と言うよりは、人工化学物質に近い状態です。


それは体内で起きる反応を見ても明らかで、消化吸収のために内臓に大きな負担がかかり
体内の酵素やミネラル・ビタミンもたくさん浪費してしまいます。


肉類に至っては、人間にとって食べ物のカテゴリに入らないのですが
昭和30年代以降、「食べなければならないもの」として強引に仕向けられました。



全体食に共通しているのが、自分の手で捕まえられるという事です。

お米や野菜は田畑で収穫します。木の実も自分の手で摘み取ります。
小魚や海藻は浅瀬の海や川でとれます。


しかし、牛や豚はそうはいきません。
道具を使ったり、何人かで捕えて食べようというのは自然の摂理から外れています。



部分食に偏った食事を続けていると、早くから未病を患う事になります。

問題なのは、こうした食事が考え方にも影響してくる事です。


人間の体は自分が食べた物で出来ています。
呼吸によって入ってくる空氣や精神状態も体調に関わっていますが、
毎日食べている物の方が直接的に体を作っています。

しかし、食生活が乱れている(部分食)人は、自分の体調不良が食事のせいだとなかなか氣づきません。


こういう人は「お腹が空いた。何を食べようか?」という時に
体に栄養を入れようという考えはほとんど無いように思います。


「スーパーで特売だった」「新商品だから」
「テレビのCMで見たから」「友達が美味しいと言っていたから」・・・

そうした理由から、飛びついて食べているように感じます。


毎日そのような視点で食べる物を選択する事が習慣になりますので、
体調不良や病氣になっても、なぜ病氣になったのか自分の行動や習慣を振り返る事に意識が向かず、
大体は症状を抑えるために薬を探したり、病院へ行く事になります。


先程も述べましたように、ほとんどの病氣は血液の汚れによって起きるため
症状別に薬を飲んでも、根治する事はありません。

「治る」の定義が「症状を取り除く」になっているので、対応を間違えてしまうのです。



冒頭にも述べました「トマトにはリコピンが含まれていて栄養価が高い」のは
確かにそうなのですが、それはほんの一端に過ぎません。

全体食をしながら食材の栄養効果を考慮して食べると、知識も生きてくると思います。



山本 和佳

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