【一般無料】子どもの行動と栄養(健康基礎講座)

・栄養不足による成長や行動の問題

・普段の食事が学習面にも影響する

・健全な発達を助ける

 

普段食事から摂っている栄養と行動には関連があり、特に子どもはその影響を強く受けています。


細胞分裂がさかんに行われ、成長していく時期に栄養状態が悪いと
丈夫な体が作られない、風邪を引きやすい、アレルギーにかかりやすい、
勉強に身が入らないなど、様々な場面で問題が起きてきます。


それ以外でも、問題行動と栄養状態には深い関わりがあります。


栄養そのものが足りなかったり、またはジャンクフードのように栄養が無いものを食べ続けていると
学習能力は低下し、行動の質も変わっていきます。


・楽しいと思えない
・感情のコントロールが出来ない
・やる氣が出ない
・注意力が散漫
・エネルギーがあちこちへ移りがち


こうした症状は、学校にいる時、家で過ごす時、外で遊ぶ時、
家族や友達とコミュニケーションする時などあらゆる場面で問題になります。


重症になると朝起きてから寝るまで無氣力状態が続き、
夜はよく眠れないというように生活リズムそのものが狂っていきます。



食べ物の中のあらゆる栄養素が脳の活動に必要ですが、特に重要なのがビタミン・ミネラルです。

中でも脳の働きに対して特に重要な栄養素12種類を以下に挙げました。



●ビタミンB1(チアミン)

ビタミンB群は「神経ビタミン」と呼ばれるほど、脳にとって重要なビタミンです。


ビタミンB1は脳がエネルギーを作り出すのを助けます。

現代では精白、加工されてB1がほとんど取り除かれた食品が家庭にも入り込んでいるため、
多くの人がビタミンB1欠乏状態と言えます。


白米、精製された小麦、白砂糖、アルコールも頻繁に摂っているとビタミンB1不足になります。

これらはカロリーはありますが、エネルギーに変えるビタミンB1が製造加工の過程で
取り除かれているため、体内のビタミンが失われてしまいます。


また、タバコやカフェインもビタミンB1を燃焼させます。

タバコに関しては百害あって一利なしであり、健康体を守るためには吸わない選択が必須です。

コーヒーを飲む人は普段の食事からしっかり栄養を摂って、欠乏を防ぐことが大切です。


ビタミンB1欠乏による学習に及ぼす悪影響は疲労、記憶障害、精神的錯乱、行動障害、
興奮しやすい、衝動的、よく眠れない、無感動、頭痛、食欲不振など様々あります。



●ビタミンB2(リボフラミン)

神経伝達を助けるミエリンという物質を維持したり、脳に使われるエネルギーを生成するのを助けます。

欠乏すると、幼児の脳の成長が妨げられる、ふるえ、めまい、不眠などを引き起こす可能性があります。

また、初期症状として光に対して過敏になり、目がチカチカするという症状が見られます。



●ビタミンB3(ナイアシン)

脳がエネルギーを作り出すのを助けるほか、神経伝達に欠かせないミエリンの生成を助けます。

欠乏すると、うつ、神経過敏、短期記憶の障害が出てきます。

さらに重い欠乏状態になると、4つのDを引き起こします。
下痢(diarrhea)、皮膚炎(dermatitis)、痴呆症(dementia)と続き、そして最終的に死(death)に至ります。

ビタミンB3は玄米、きのこ類、魚介類に多く含まれます。



●ビタミンB6(ピリドキシン)

脳に必要な物質を作るのを助け、タンパク質の代謝にも欠かせないビタミン。


ビタミンB6が欠乏すると、興奮しやすくなる、疲労、集中力の欠如、情緒不安定、
よく眠れないといった症状が表れます。

自閉症を研究する専門家が行った実験では、自閉症患者に豊富なビタミンBと
マグネシウムをメインにした栄養療法によって、行動や言語、脳波に良い変化が表れました。

ビタミン6は大豆製品、豆類、バナナ、にんにく、魚介類に多く含まれます。



●葉酸


DNAの合成に必要とされ、新しい事に対する記憶力にも関わっています。
また、胎児の発育にも重要な栄養素です。

欠乏すると幼児の発達の遅れ、無氣力・無関心、記憶障害、知的発達の遅れを引き起こします。

葉酸はブロッコリー、ほうれん草、海藻、海苔などに多く含まれています。



●ビタミンA

たんぱく質やDNAを作り出すのを助け、皮膚の組織を守り、視力を正常に保つ働きもあります。

欠乏は、夜盲、うつ、無氣力・無関心、幼児の脳の発達の遅れと麻痺の要因になり、
ストレスもビタミンAを不足させてしまいます。



●ビタミンC

プロテインの利用を助けたり、脳に必要な鉄分の吸収を助けます。
また、解毒作用もあります。

欠乏すると疲労、倦怠、うつ、錯乱の原因になります。

さらにビタミンCの欠乏がひどくなると壊血病を引き起こし、筋肉や皮膚からの出血、
関節が弱くなる、食欲喪失、貧血等の症状が表れ、命にも関わります。



●鉄

鉄も脳の働きを助けていて、神経伝達物質やDNAの働きにも関わっています。

鉄が欠乏すると、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンが減少してしまうので、
体中に十分な酸素が行き渡らなくなります。鉄不足は体内の酸素不足に繋がるのです。


酸素が不足した筋肉は疲弊し、脳機能も低下して忘れっぽくなったり、うつ、不注意、
注意力が無くなる、多動などを引き起こします。




●マグネシウム

脳のエネルギーを作り出すのを助けるほか、神経を安定させる働きもしています。

欠乏すると興奮しやすくなる、神経過敏、嗜眠、うつ、錯乱を引き起こします。

食品添加物として広く使われているリン酸が、体内のマグネシウムの欠乏を招くため、
お菓子や加工食品をよく食べる子どもは、神経に関わる症状が出やすくなります。



●カリウム

脳の神経伝達物質を正常に保つ役割があります。

欠乏すると虚弱になり、食欲喪失、吐き氣、錯乱を引き起こします。

野菜をほとんど摂らないような食事の乱れも、欠乏の一因となります。



●亜鉛

脳のあらゆる酵素反応に必要なミネラルで、DNAやたんぱく質を作るのを助けます。

欠乏すると嗜眠、興奮しやすくなる、食欲不振、疲労、錯乱を引き起こします。



●クロム

グルコースの代謝に必須のミネラル。

欠乏によって情緒不安定、集中力の欠如、短期記憶の障害を引き起こします。




これらのビタミン・ミネラルは他にも様々な役割がありますが、
今回は特に脳に必要な栄養素として、それに関わる働きについて挙げてみました。


脳に欠かせない栄養が欠乏する原因の大部分は、食事の乱れにあります。

お米や野菜をほとんど食べない、精白された食べ物(白米、小麦粉、白砂糖)を食べている、
お菓子や清涼飲料水の摂り過ぎ、ジャンクフードを食べる等が習慣になってしまうと
脳も体も細胞が弱くなります。


今は飽食の時代ですから、食べ物が無くて栄養不足になるのではなく、
食べている物に栄養が無い、または食品添加物のように有害なものが体内に大量に入ってくるので、
それらを処理するために大切な栄養がどんどん失われているという現状があります。


12種類の栄養素1つ1つを補うのは、とても難しく感じるかもしれませんが、
玄米菜食を続ける事で改善されていきます。

ミネラルは1種類だけ多く摂っても、他が不足していると体に吸収されないので、まんべんなく摂りましょう。

そのためには胚芽がついた穀物や野菜、豆類を普段から食べる事と
栄養が無いものを極力食べないようにする事が大切です。



親の保護下にいるうちは親から与えられたものが全てであり、それによって子どもの体と心が作られていきます。


朝食を食べたがらない、根気が続かない、やる気が無い・・・
そうした子どもを見て親がいくら叱っても、子どもは辛さが増すばかりです。


人間は元来、活動したい、学習したいという欲求がありますから、
親はその活動を妨げないよう健康な体に育てる必要があります。


子どものうちにめいっぱい体を動かす活動をして、勉強に限らず色んな事に興味を持って
関わってみる事が将来に繋がっていきます。


何もやりたくない、体がだるくて動きたくないという状態では
暗いトンネルの中にいるような子ども時代を過ごす事になり、
その時期にしか出来ない貴重な体験のチャンスを逃してしまいます。


エネルギーがみなぎる体は、食べ物から適切な栄養が摂れているかどうかで決まります。



山本 和佳

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