【一般無料】自律神経と免疫力(健康基礎講座)

・メリハリが大切

・○○の習慣が自律神経を整えて免疫力を上げる

・○○と○○のリズムに合わせていく

 

前回に続いて、自律神経についてお話いたします。


健康的な生活とは「しっかり活動して、しっかり休息をとる」というメリハリが大切です。

緊張してばかりでは心に余裕が無くなりますし、リラックスする時間ばかりでも体には良くありません。


交感神経ばかり優位になる主な原因は、過剰なストレスです。

現代人に象徴されるように働き過ぎによる体のストレスや精神ストレスが続くと、
交感神経に偏って、眠っても疲れがとれない体になってしまいます。


また、逆に副交感神経に傾いたままでも問題が起こります。

主な原因は、仕事や人間関係などで緊張を強いられない生活、言い換えれば新鮮さや
ワクワクするような良い刺激を受けない生活、または体を動かさないような生活です。


緊張とリラックス、どちらに偏っても体は疲れてしまいます。

日中の活動時には交感神経が優位になって、夕方を過ぎたら副交感神経に切り替わり、リラックスモードに入る。
そうしたメリハリのある生活が、疲れを癒して新たな活力を生み出します。


人間には、活動と休息を繰り返す一定のリズムに沿った生活が大切なのです。



●自律神経のバランスを整える入浴法

1日の活動を終え、お風呂に入る時間はとても心地良く、1日の疲れをとるためにも欠かせません。


シャワーだけで済ませるよりも、湯船に浸かった方がリラックス出来て、眠りに入りやすくなります。

湯船に浸かると疲れが取れるというのは、自律神経の面から見ても理に叶っています。


実は、湯船に浸かる人の方がシャワーだけの人よりも血液中のリンパ球の数が多く、
しかも理想値に近い事が分かっています。


逆に顆粒球の数はシャワー派の人の方が多く、理想値を超えている人が多いため
湯船派と比較すると、リラックスモードに入りづらくなっている事が伺えます。


リンパ球と顆粒球は白血球の1種で、どちらも重要な免疫機能です。
自律神経のバランスの良し悪しは、そのまま免疫力にも繋がっているのです。


この事から、湯船派の方が自律神経のメリハリがある生活をしていると分かります。


たかが入浴と思われるかもしれませんが、実は免疫力にも影響しているのです。

しっかり湯船に浸かると良い睡眠に入りやすいので、規則正しい生活を送る助けになりますね。




●1日のリズム


人間の体は、日の出と共に起きて日中に活動して、日が沈んだら眠るという生活に適応するように出来ています。


1日の中でも顆粒球とリンパ球の比率は変わります。

朝から日中は顆粒球が増え、交感神経が優位になり、
夕方から夜にかけてリンパ球が増えて、副交感神経が優位になります。


1日の中で自律神経は太陽の動きに合わせて調整していて、
そのリズムに生活を合わせていくと、疲れにくい体を保つ事が出来ます。



外部の環境に敏感な自律神経は、天気の影響も受けています。

天氣によって氣分や体調に変化が出るのも、実は自律神経が関係しています。


晴れると交感神経が優位になり、曇りや雨の時は副交感神経が優位になります。


なぜこのような変化が起きるのかというと、実は気圧の変化の影響を受けているからなのです。


晴れた日、つまり気圧が高くなると交感神経が優位になります。

逆に曇り空や雨のように、低気圧の時は副交感神経が優位になります。


常に変化している天気に影響されながら、それに合わせようとする自律神経によって
体の様々な機能が自動的にコントロールされています。




●1年のリズム


また、自律神経は温度変化にも敏感に反応して、四季の移り変わりに合わせるように調整しています。


基本的に氣温が上がると副交感神経が優位になりやすく、逆に下がると交感神経が優位になります。


春は副交感神経が優位になり始め、交感神経の働きは抑え気味になります。

夏は副交感神経が優位になり、リンパ球の数が増加します。


秋は春とは逆に副交感神経から交感神経に変わっていきます。

冬は交感神経が優位で、顆粒球の数が増加します。


四季がある日本では季節の食材が豊富に採れ、草花を楽しみ、風景を眺めたりと
常に変化し続ける中で、その美しさや楽しみを享受しています。


植物が季節に合わせて変化を見せるのと同じように
人間の体も季節に対応していけるよう自律神経がバランスをとっています。


自然には1年単位のリズムもあれば1日単位のリズムもあり、
それに体が適応できるように自律神経を含むホメオスタシスがいつも働いています。




●交感神経に偏った生活は危険


休息をとらずに働き続けるなど交感神経が過剰になっていると、自分の体の疲れに氣づきにくくなります。

なぜそうなるのかというと、自律神経が優位になると神経伝達物質の分泌が抑制され、知覚が鈍くなるためです。


それは活発に活動したり、物事に集中するためには必要な働きでもあります。


仕事や緊急事態に対応する時に体調の事を氣にしていたら、行動出来なくなってしまいます。

そのような時、体は自動的に体の不調を感じる感覚を遮断して、
今取り組むべき事に全力で向かえるように出来ています。


緊張が解けると疲れがどっと出たり、体の不調が戻ってきたように感じるのは、
副交感神経にスイッチが切り替わって、知覚の感覚が戻ってくるためです。



活動的に行動する時に支えになってくれている交感神経ですが、その働きが過剰な状態が続くと、
どうなるのでしょうか。


神経伝達物質の分泌が抑えられ、知覚も思考力も鈍ったままだと、体に強いダメージを受けていても
氣づかないまま体を酷使し続けることになります。

それが極限までいくと、人の話を聞くことが出来なくなってしまい、かなり危険です。


実は過労死する手前がまさにこの状態で、周りから休んだ方がいいと言われても
既に聞き入れる状態でなくなっている事が多いようです。


日々意欲的に生きるために大事な働きをしている交感神経ですが、
それが過剰になり過ぎると、命に関わるほど体が追い込まれてしまいます。



疲労が極致までいってしまったら、状況がどうあれ休む事が大切です。

副交感神経の働きを取り戻すとも言い換えることが出来ます。


まずは体を休める、働き過ぎていたら仕事からいったん離れてみる、
ゆっくり湯船に浸かる、ゆっくり呼吸をして体をゆっくり動かす、しっかり睡眠をとるなど
緊張を解放させる事が重要です。


すると知覚が蘇ってきて、自分の体調を感じ取れるようになってきます。
無理をし過ぎていたと氣づいたら、ライフスタイルを改善する良い機会です。


「体の声を聞く」という事がピンと来ない人は、日々緊張に晒され続けているかもしれません。

ゆったりした時間を作って、緊張とリラックスのバランスをとってください。




明らかに体調が優れないのに、病院で診てもらっても異常なしとされる場合、
実は自律神経のバランスが崩れているという事が少なくありません。


体調は日々変化します。
自分の体調を観察しながら、動き過ぎて疲れたら休息を増やしたり調整しましょう。

自律神経そのものを感じ取ることはなくても、
自分の体調を通して正常に働いているかどうか見極めることは可能です。


体に表れた不調を氣合いだけで乗り切ろうとしたり、無視していると
深刻な病気につながる可能性もあります。


しっかり活動すると休息の時間が充実して、休息がまた良い活動を生み出します。

自分の体調に配慮しながら、心身共に健康的な生活を送りましょう。



山本 和佳

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