【一般無料】疲労が回復する呼吸の力(健康基礎講座)

・○○○の暴走から脳を守る

・鼻呼吸でしか出来ない事

・呼吸に意識をおく意味

体の外から取り入れたものは、体内を循環して全身に作用しています。


体に良い作用をするものを入れ続けると、細胞をきれいにして老廃物を体から出しますが、
逆に悪いものを入れると、循環不良を起こしてしまいます。


この事を念頭に置かないでいると、間違いを起こしやすくなるので要注意です。


例えば、肉や乳製品が体に良いという誤った情報を聞いて、疑わずにどんどん食べてしまう。

または、ストレスを解消させようとした行動が、逆に疲れが蓄積してしまう。


こうした行動が心身を疲れさせて、長年に渡って蓄積されると、がんなどの病につながってしまいます。



体の中を流れる血液がきれいなら、全身の細胞も元氣になります。


血液は酸素と栄養を運びますので、呼吸からしっかり酸素を取り込む事と、
食べ物から栄養を取り入れる事が大切です。


呼吸と腸内環境は自律神経の働きに深く関係しています。

呼吸が深く、腸内細菌が良好だと自律神経のバランスもよくなり、健康そのものですが
逆に呼吸が浅くて腸内細菌が悪いと、心身がダメージを受けてしまいます。


今回は、日常で起きる氣持ちの変化と常に連動している呼吸の観点からお話していきます。



深い呼吸をするには、まず姿勢を正して体の力を抜き、息をしっかり吐き出す。
次に鼻から息を吸って、口からゆっくり吐く。

そして、呼吸をする時は丹田(おへその指3本下)を意識するのがポイントです。



危険を感じた時に、反射的に息が浅くなるのは生命として自然な反応です。

しかし、多くの現代人は都市生活や空氣の汚染、精神的ストレスなどから
交感神経が優位な状態が続き、自然と呼吸が浅くなりがちです。


それを放っておくと、心身の疲労が蓄積され、病氣につながっていきます。


そのため、呼吸法を取り入れて心身のバランスを取ることは大変重要です。




世の中には様々な呼吸法がありますが、これらに共通する点は「鼻から吸う」ことです。


鼻から吸うという行為には口呼吸と決定的に違う、大きなメリットがあります。


人間の鼻の奥(副鼻腔)では、一酸化窒素が大量に作られていて、
鼻呼吸をする時に、空気と一緒に一酸化窒素も体内に取り込まれます。


一酸化窒素は血液に酸素を取り込む量を増やす役割がありますので、代謝が良くなります。


そして、一酸化窒素も酸素と同様に血液に乗って細胞へ届けられるのですが、
血管を拡張する働きもあるので、血流がアップします。


さらに一酸化窒素は菌やウイルスを退治する免疫機能もありますので、
鼻から吸う呼吸は重要な意味があるのです。





日本人の死亡原因のトップはがんである事はご存知の通りですが、
実は5位に肺炎が入っています。(2020年時点)

肺炎が死亡原因の上位に入るのは意外に思われるかもしれません。


肺炎の主な原因として、まず免疫力低下による菌やウイルス感染が挙げられます。


そして、もう1つの原因が誤嚥性によるもので、加齢とともに食べ物を飲み込む力が弱くなって
食道へ送り込まれるはずの食べ物が、誤って氣道へ入ってしまうことで発生します。


実は肺炎で死亡する人の97%は65歳以上の高齢者です。


この肺炎を防ぐためにも呼吸法は一役買ってくれます。

なぜなら免疫力を上げることもそうですが、飲み込む力も鍛えられるからです。




また、呼吸は脳の働きとも密接な関係があります。


人間の脳は哺乳類の中でも複雑な構造をしています。

器用に道具を使ったり、言語を覚えてコミュニケーションしたり
理性的判断をする、想像して物を作る、感動するなど

そうした力を駆使して、人間は文明を築きました。



一方で、脳が疲労しやすくなるというデメリットも背負いました。

人間の脳は体重の2%ほどの大きさでありながら、体全体の消費エネルギーのうち20%を使います。

脳が働くという事は、その分エネルギー消費も大きくなるわけです。



また、脳はストレスにも敏感に反応して対処しています。


ストレスを受けると、脳の扁桃体という部分の働きが活発になります。

扁桃体とは大脳辺縁系の一部で、記憶を増幅させたり、ストレスに耐える役割を持っているところです。


生命を脅かすような衝撃的な出来事は、扁桃体に強く記憶されます。

それによって危機を回避したり、起きる前に予測するようになるので、生きて行くために大切な能力です。

しかし、強い不安や恐怖、緊張が続くと扁桃体が過剰に働いて、体内でストレスホルモンが分泌されます。

そうなると、些細な事にも大きなストレスを感じるようになり、
ますます不安になったり落ち込んだりしてしまいます。


このように扁桃体が暴走してしまうとストレスが慢性化して、うつ病になることもあります。


しかし、呼吸法を取り入れれば、暴走した扁桃体を抑える事ができます。


ゆったりと呼吸をしながら、意識を呼吸に向けることで扁桃体の一部の活動を抑えられます。
つまり、ストレスに対する過剰反応が減少するのです。




また、扁桃体と同じく大脳辺縁系の中にある海馬もストレスの影響を受けます。

海馬は記憶を司っている部分で、高齢になると年1~2%ずつ縮小していきますが、
ストレスによっても縮小することが明らかになっています。



ここで脳内で海馬がストレスを受けるしくみについて、少しお話します。


海馬は思考や想像力を司る前頭前野の指令を受けながら働いています。

前頭前野から保存されている記憶を引き出したり、あるいは新しい情報を保存するよう
命じられながら、海馬は働いています。


しかし、前頭前野が働き続けると、海馬も過剰労働を強いられて、
慢性的なストレスを負ってしまいます。


さらに扁桃体は海馬の記憶を増幅するため、海馬が酷使されれば
扁桃体も暴走して理性的な判断力が低下したり、感情に支配されやすくなります。


例えば、過去に起きた苦しい記憶、辛い記憶と感情が何度も思い出されて
今がおざなりになってしまうような状態です。



こうして海馬も扁桃体も耐えられなくなる程ストレスを受けてしまうのですが、
そのような場合も、呼吸法を取り入れることで改善できます。


この時に大切なのが、呼吸に意識を集中するという事。

これは過去でも未来でもなく、「今、ここ」に意識を向ける行為です。


すると前頭前野が呼吸に意識を向けるため、その間は海馬へ命令が行かなくなります。

そのおかげで海馬は休息して疲労を癒し、回復させる事ができるのです。



瞑想をする時に呼吸に意識を持っていく事にも重要な意味があり、
雑念に振り回される脳の思考回路を変える力があるのです。


人間の体の仕組みは、とても精密に出来ています。

使い方を間違えたり酷使すると、誤作動を起こしたり、機能低下して心身が疲労してしまいますが、
逆にそれを回復させる力も持っています。


それには休息、睡眠、適度な運動が大切ですが、呼吸もまた体の回復に欠かせない大切な要素です。




「今、ここ」に意識を向けることは、決して「今さえ良ければいい」という考え方ではありません。

「今、ここ」にある物事に集中して向かうことが将来につながるからです。


過去のことを悔んだり、未来のことを心配する事があっても、氣持ちを切り替えられればいいのですが
目の前のことに手がつけられない状態が続くと、行動が出来ずに脳ばかりが疲労していきます。

氣合いだけでは氣持ちを切り替えられない事もあるでしょう。


そのような時も、呼吸法を実践してみてください。
脳のマッサージ効果によって、氣持ちがゆったりとするはずです。



無意識の時も常に繰り返される呼吸は、感情や体の状態とも連動しています。

ストレスを受けたりや緊張すると、呼吸が浅くなったり、一瞬止まったりします。


次のような時にも、深呼吸をしてみてください。

集中力が続かない、不安担っている時、氣持ちが焦る、怒りっぽい時、
眠れない時、昼間に眠くなった時、肩こりがする、


呼吸法を2~3分行うと、たちまち氣持ちが落ち着きます。

自律神経や腸内環境にも良い影響を与えるので、是非日常の中で摂り入れてみてください。



山本和佳

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