【一般無料】自ら体を修復する力(健康基礎講座)

・風邪は薬で治るのではない

・体の中でも常に修復が繰り返されている

・自然治癒力を高めるために

 

体を健康に保つために、免疫力を高くする事はとても大事ですが
同時に体を修復する自然治癒力も働いています。


毎日、体の至る所で修復が行われていますが、
健康な状態の時は特に意識することは無い部分ではないでしょうか。


そんな自然治癒力を目の当たりにするのが、風邪を引いた時やけがをした時です。



例えばウイルスが体に侵入すると、免疫機能の親分の白血球がいち早く見つけて、ウイルスを攻撃します。

風邪を引いて熱が出るのは、免疫細胞が活発化して一生懸命戦っているためです。

ですから安易に風邪薬を飲むのは、自然治癒力を妨害することになってしまうのです。


風邪薬は「咳を止める薬」「熱を抑える薬」というように
症状をおさえるものばかりで、風邪を治癒させるものではありません。




切り傷や擦り傷を負った時も、すぐに自然治癒力が発動して傷口が修復されます。

出血すると、血液中の血小板が傷口に集まって付着し、血栓を作ってふたをして止血します。

それと同時に、免疫細胞が傷口から侵入してくる細菌などを退治します。


こうして止血が完了し、傷口をふさいだところはかさぶたになって剥がれ落ちます。


血管が破れて出血するというのは、外部にいる細菌や病原体などからすると
侵入する絶好のチャンスですが、免疫細胞によってブロックされます。


少々出血しても体に問題なく過ごせるのは、こうした免疫機能のおかげでもあるのです。



他にも体内の様々な部位で組織の修復が行われています。
今回はその一部をご紹介します。



●骨折が治るしくみ

骨は硬くて、大人になるとそれ以上大きくなる事は無いため、代謝というイメージはあまり無いかもしれません。

しかし、軽度の骨折なら、その部分を固定すると元に戻るので、自然治癒力が高いのです。

骨でも新陳代謝が行われており、古い部分は溶かして廃棄され、そこにまた新しい骨が形成されます。





●小腸の再生

私達が食べた物は、胃・小腸・大腸を通って、不要な分は排泄されます。

胃や小腸の内側の粘膜は、とても活発に増殖して入れ替わっています。

消化器官の粘膜はとても柔らかく、様々な食べ物や異物に接触し、それらの分解・吸収もするため
とてもダメージを受けやすい部分です。


日々、そうした過酷な環境の中でも消化活動をするために、小腸周辺の細胞は
損傷した細胞を処分して新しい細胞を送り出し、次の細胞の準備をしています。


食べるべきでないものを誤って口に入れてしまったり、薬の副作用で小腸の粘膜がただれるような
損傷を受けた場合も、新しい細胞に入れ替わって修復されます。


消化管はもともと組織が傷つくことを想定して、活発な新陳代謝をベースにした
素早い修復機能を備えています。



胃が食べ物を消化するために分泌する胃液は、手で直接触れられないほどの強酸性です。

それでも胃の粘膜が平氣でいられるのは、バリア機能で守られているためです。


しかし、このバリア機能が崩れると、胃の粘膜は自ら分泌した胃液で
自分を壊してしまいます。これが胃潰瘍です。

胃の粘膜は物理的にも精神面からもストレスを受けるため、
ダメージを受けた時は早くに修復する力を持っています。




このように、体には受けたダメージに対処する能力が備わっています。


まず、有害物質や病原体が体に侵入しないよう、バリア機能で外部と体内を明確に分けて守る防御力。


そして、それを突破して体内に侵入して来たら、ただちに撃退し、
相手の特徴を記憶して、次の侵入に備えて準備をする免疫力。


3つめは、もし体が損傷しても速やかに元に戻す再生力。


「防御力」「免疫力」「再生力」の3つが合わさって、自然治癒力が発揮されています。



では、自然治癒力を上げるにはどうすればよいのでしょうか。

それは、いわゆる健康的な生活をする事です。


まずは睡眠をしっかりとること。

睡眠によって自律神経のバランスが整えられ、免疫力が向上します。
細胞の修復力を高めるので炎症を抑え、疲労を回復させます。

また、睡眠中に記憶が整理されるので頭もすっきりします。


睡眠不足になると、食欲がを促進するグレリンというホルモンが増加して、
逆に食欲を抑えるレプチンというホルモンが減少する事も分かっています。

食欲のコントロールが上手く出来なくなり、肥満になるリスクが増えるのです。




そして、もちろん食事も重要です。

自然治癒力を高くする観点からも、抗酸化作用の高いものを食べる事が大切です。
野菜、果物、味噌などを積極的に食べましょう。


食生活の乱れなどによって体内のあちこちで炎症が起きると、免疫力と自然治癒力が共に低下します。

炎症は活性酸素によって引き起こされる酸化現象のため、
抗酸化作用のあるものを食べる事で酸化を抑え、細胞の老化を遅らせます。



そして油に関しては、オメガ3を摂ることが重要です。

体内の炎症を抑え、細胞膜を柔らかくするので、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣の予防効果があります。

また、脳内の老廃物が排泄されて神経伝達がスムーズになり、認知症の予防にもつながります。


オメガ3の油は青魚や亜麻仁油、インカインチ油などに豊富に含まれています。

合わせて現代食に多い動物性油脂や、コーン油やサラダ油など(オメガ6)の摂取を抑える事で、より効果が上がります。



それと、免疫力を上げて自然治癒力を高めるためにも、忘れてはならないのが深呼吸です。


自律神経のバランスを整え、免疫力を上げることはもちろん、
体内の細胞を活性させて、精神を安定させます。

さらに深呼吸をしっかり行う事で、内臓の働きや体幹も鍛えられます。


大氣汚染や電磁波にさらされ、スマホを長時間使用するような生活は
知らないうちに呼吸が浅くなって心身にストレスを与えてしまうので、
ぜひ深呼吸を意識的に取り入れてみてください。




自然治癒力も含めた体の機能のほとんどは、人間の意志とは関係無く行われています。

心身が過酷な状況にあっても、各臓器は自らの役目を果たし、血液が循環しています。


例えば体の修復機能が低下しても、自分ではすぐに氣づく事ができません。


普段感じる体の不快な症状や痛みの事を、東洋医学では未病と言われるように
体の中で何らかの異常が起きると、そのサインとして表に出てきます。

放っておくと病氣になるリスクが高くなるので、早めに対処する事はとても重要です。


体に自然治癒力が備わっていると認識すると、自分の体への信頼が増し、
それが健康な心身へ導く力にもなるのだと思います。



山本和佳

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