一般無料「白砂糖の害~Part1~」健康基礎講座

・意外!?動脈硬化になる原因

・血管が○○○

・営養ないものを食べる代償


今回は、白砂糖についてお話し致します。

甘いお菓子を毎日のように食べる人は少なくないですし、
さらに一日に何度も食べる人だって中にはいるでしょう。

あまりに身近な砂糖ですが、付き合い方を間違えると健康も時間も無駄にしてしまいます。

●白砂糖とは

砂糖といえば、一般的に白い精製された砂糖を指します。

それほど当たり前に流通しているものですが、
どんなに体に悪いかという点は意外にも見逃されています。

精製とは「純度を高くする」という意味です。

サトウキビの搾り汁を煮詰めて作った黒砂糖にはビタミン・ミネラル・ビタミンB群などが含まれています。

それらの営養素を完全に取り除いたものが白砂糖で、自然界には無い化学物質です。

営養が無いどころか、それを消化吸収するために、
体内ではミネラルやビタミンの欠乏が促進されていき、体にとって白砂糖は毒なのです。

白砂糖のように精製された食品を「空のカロリー食品」と呼ばれます。

営養素は空っぽで、カロリーだけの食品という意味です。

摂取したカロリーを体内で利用するためには、ビタミン・ミネラルが必要です。

白砂糖たっぷりのお菓子を食べると、お腹いっぱいになりますが、
体を正常に動かすことは出来ませんので、体がだるくなったり、
集中力が続かないなど問題が起きてしまいます。

●動脈硬化

動脈硬化というと、まず過剰なコレステロール値を連想させます。

脂肪たっぷりの食事をしていると、動脈硬化を引き起こす事は確かです。

しかし、砂糖の食べ過ぎによっても動脈硬化のリスクは高くなります。

でんぷんや糖質を摂り過ぎが、血中コレステロール値を上げてしまいます。

白米、未精製の小麦製品(パン、ピザ、麺類など)や甘いものの食べ過ぎも、
動脈硬化の原因となってしまいます。

これらの食べ過ぎにより、余分な糖質が体内で中性脂肪として貯蔵されます。
そのまま糖質の摂り過ぎの生活を続けていくと、やがて動脈硬化になります。

血液中の脂肪分が過剰になることを高脂血症と呼び、動脈硬化の手前の状態です。

高脂血症の原因は主に3タイプに分かれます。

①コレステロールが多いタイプ
脂肪の摂り過ぎが原因。動物性脂肪や脂っこい食べ物を減らす。

②コレステロールと中性脂肪が多いタイプ
脂肪と糖分の両方を摂り過ぎている。

③中性脂肪が多いタイプ
糖分を摂り過ぎているため、減らす必要がある。

つまり原因の半分は砂糖や糖質ということになります。

脂肪分が控えめの食事をしていても、白米や小麦製品をたくさん食べていると、
やはり動脈硬化は免れないという事なのです。

●グローミューの障害

砂糖の摂り過ぎは血管障害の要因にもなります。

体内の血液循環は大きく動脈と静脈に分かれます。

心臓から出た血液は大動脈へ流れ、細かい動脈管へ分かれて毛細血管へ入っていきます。
そして、今度は細い静脈管へ流れて、太い静脈を通って心臓へ戻ってきます。

実は、その他にもバイパスとなる血管があり、それが重要な役割を果たしています。

毛細血管へ流れる手前の細い動脈(小動脈)から細い静脈(小静脈)へ流れる近道の血管があり、
これをグローミューと呼びます。

これは毛細血管まで行かないで心臓へ血液が戻ってくるルートなのですが、
一体どのような役割があるのでしょうか。

グローミューは血液循環の調整をする上で無くてはならない血管です。

例えば、温かい部屋から寒い屋外へ出た時、または冷たい水に入った時、
皮膚表面の毛細血管は体温を奪われないよう収縮します。

すると、血液が表面近くの毛細血管を通れなくなりますので、動脈から流れてきた血液は
毛細血管の手前にあるバイパス(グローミュー)を通って、心臓へ戻ってきます。

まるで河川の放水路のように、水が溢れそうになっても逃げ道を作って水を流すのと似ています。

グローミューは全身の至る所にありますが、砂糖の食べ過ぎによって障害を起こし、
消えてしまうと、脳出血や心筋梗塞など深刻な症状が表れます。

例えば、冬にお風呂から脱衣場へ出てきた時に倒れてしまうケース。
これも血管の障害と関係しています。

温かい浴室から寒い脱衣場へ移動すると、皮膚表面の毛細血管は一氣に収縮します。

この時、その人の体内にグローミューが張り巡らされていれば、
毛細血管へ流れていくはずだった血液が急遽バイパスを通り抜けて静脈へ出て、心臓へ戻っていきます。

調節機能が正常に働いて体温が奪われることなく、血液循環にも支障は起きません。

しかし、これがもしお菓子が大好きで、何十年にも渡って毎日のように甘いものを食べてきた結果、
全身のグローミューが減少した人だったらどうでしょうか?

冷たい外氣に反応して皮膚近くの毛細血管が収縮して通れなくなり、近道のグローミューも無いと
血液は行き場を失ってしまい、毛細血管が破れて出血を起こします。

これが手足で起きた場合はまだましですが、脳で出血したら脳卒中に、
心臓の中で起きれば心筋梗塞となり、命に関わるほど危険です。

●カルシウムやビタミンを奪う

白砂糖を摂ると、それを消化・吸収するために体内のカルシウムやビタミンが奪われていきます。

白砂糖を摂ると、血液は酸性に傾きます。
すると、体はそれを中和させるために体内のカルシウムを消費します。

つまり甘いものの食べ過ぎによってカルシウム不足に陥り、
それを食事でカバーしようとしても、十分に補う事が難しくなります。

その結果、イライラしたり骨粗鬆症になってしまいます。

特に育ち盛りの子どもに甘いものを与え過ぎるのは厳禁です。

骨が丈夫に形成されなくなれば、生涯に渡って体力的、持久力、運動機能などに
大きなハンデを負うことになってしまいます。

カルシウムには鎮静作用もあるため、不足すると神経が過敏になって落ち着きが無くなります。

子どもの味覚に「甘いものが大好き」とインプットされると、
何をするにも身が入らなくなり、ただ時間を浪費するだけになってしまいます。

それと、ビタミンの喪失も体には問題です。

特にビタミンB1は、糖分がエネルギーを作り出す過程で使われるため、とても不足しやすいです。

毎日のように甘いものを食べていると、肩こりや全身倦怠感が表れます。

砂糖はビタミン・ミネラルを取り除いた、自然界には無い化学物質です。

それは人間の体内で有用に働かないため代謝を狂わせ、血管に障害を起こします。

血液には体温を調整する役目もありますから、血液が汚れたり、
血流が滞ると冷えや便秘にもなります。

甘いものを食べ過ぎたツケは、実に大きいのです。

次回も砂糖についてお話しします。

山本和佳