一般無料「緊張からの解放」健康基礎講座

・副交感神経の働きを高める

・○○○○に疲れている現代人

・迷走神経を活性させる

仕事家や事、または勉強など一日の活動量が多い一方で、
なかなかリラックスできないと感じる人は多いと思います。

体の緊張状態が続くと疲れが取れず、精神的ストレスも溜まります。

緊張というと、心臓の鼓動が速くなってドキドキする様子を思い浮かべますが、
そのような場合に限りません。

例えば、パソコンやスマホの長時間使用は交感神経を刺激します。
自分ではリラックスしてスマホを操作しているつもりでも、
体はずっと緊張状態というケースもあるのです。

交感神経の過剰を抑え、副交感神経の働きを高めることが
多くの現代人のテーマとも言えます。

副交感神経に深くかかわっている迷走神経という神経があります。

迷走神経を意識することが、自律神経のバランスを整える
大きな助けになりますので、今回はその事についてお話し致します。

●迷走神経とは

迷走神経は脳の延髄から始まり、耳や目の周りを通って
心臓や胃腸などほとんどの内臓へ繋がっています。

分布する範囲がとても広く、経路が複雑で分かりにくいことから
迷走神経と名付けられたと言われています。

迷走神経は、いわば脳と内臓の連絡通路です。

内臓の状態を脳へ伝え、脳からの指令を内臓へ送るというように
相互に情報が行き交っています。

さらに迷走神経は副交感神経をコントロールしています。
迷走神経がしっかり働くことで、高ぶった交感神経を抑えることが出来るのです。

自律神経は交感神経と副交感神経があり、どちらも必要不可欠で
両方が高いレベルで機能しながらつり合いが取れている状態が望ましいです。

つまり、昼はよく働いて夜はゆっくり休むといったサイクルが
円滑に回っていくことが、健康な体と精神の支えになります。

現代人は、交感神経が過剰になりやすい環境にいます。
対人関係のストレス、

それは、迷走神経の機能が低下しやすいとも言い換えられます。

迷走神経が正常に働くと、脳と内臓の情報伝達がスムーズになります。

●迷走神経を乱すもの

迷走神経を乱す要因の1つがデジタル機器です。

パソコンやスマホから出ている電磁波による疲れ、
長時間使用すると目も疲れます。

その上、SNSの情報に振り回されてストレスを抱える人も多くいます。

便利になり過ぎた結果、使用時間が長くなり
中にはスマホを手放せない、いわゆる中毒になる人もいます。

デジタル機器の行き過ぎた使用が体に緊張を与え、交感神経が過剰になります。

さらに睡眠不足や運動不足など、間接的な弊害も生み出してしまうのです。

若者の間でサウナが流行した背景には
デジタル疲れも関係しているのではないかと思います。

いつでもどこでも連絡をとれるし、情報を得るのにも便利なツールですが、
長時間の使用は迷走神経を乱してしまうので、上手に活用することが大切です。

また、デジタル機器をずっと使っていると、姿勢が崩れやすい問題もあります。

延髄から全身へ伸びている迷走神経は、姿勢が悪くなると
脳と内臓の間の情報伝達に滞りが生じます。それに加え、血流も悪くなります。

常に正しい姿勢を保つことで自律神経が整い、
緊張が緩和されるよう脳や心にも働きかけます。

下を向くと氣持ちも塞ぐ。首筋を伸ばすと、氣持ちが張れてシャキッとする。

これは何も氣のせいではなく。迷走神経のしくみから見ても正しいのです。

●外側から迷走神経を活性させる(ツボ)

頭と胴体をつないている首には太い血管が通っています。

首のこりは首の血流を悪化させ、同様に首を通っている迷走神経の働きも低下してしまいます。

首は外側から迷走神経を刺激して整えられる部分でもありますので、
以下に首をほぐすツボをご紹介します。

<天柱(てんちゅう)>
首の後ろの髪の生え際、頸椎の左右両側にあるツボ。

眼精疲労に効果があるので、特にデスクワークなどで目を酷使する人にお勧めです。
ストレートネックの改善にも効果があります。

肩の筋肉を和らげて、頭部に溜まった血液を体全体に下ろす効果があります。

<風地(ふうち)>

天柱より親指1本くらい外側のやや上、頭蓋骨の下側に位置するツボ。

眼精疲労の回復に効果があり、首のコリがほぐれて目がすっきりします。
背中から腰にかけてのこりもほぐす効果があります。

<完骨(かんこつ)>

耳のすぐ後ろの出っ張った骨のすぐ下にあるツボ。

頭から首の緊張を和らげて、血行を良くする。
頭痛、眼精疲労、めまい、顔のむくみを和らげてくれる。

直接迷走神経を刺激できるので、神経の興奮を抑えて自律神経のバランスを整える。
睡眠に入りやすく、リラックスしたい時にも是非どうぞ。

<百会(ひゃくえ)>

頭頂部にあるツボで、体中のエネルギーが交差する場所。
全身の不調に効果があり、特に自律神経を整える効果が高い。
このツボを刺激すると、体中を流れているエネルギーを落ち着けることが出来るため、
精神も落ち着きます。
寝る前にこのツボを押すと睡眠を促してくれます。

首がこっていると迷走神経の働きが低下し、副交感神経も活性しづらくなります。。

体は疲れているのに興奮状態で、休んでも疲れが取れにくいというのは
多くの現代人が抱えている悩みでもあります。

疲れた時はツボの力も借りて、自律神経のバランスを整えましょう。

●噛む力も大切

よく噛んで食べる事によっても、迷走神経の働きを高められます。

噛む効果は消化だけにとどまらず、全身に及びます。

・食べたものを細かくして消化を良くする
・唾液の分泌を促進する
・脳を活性する
・よく味わう。素材の味がよく分かる
・味の物質を脳へ伝える

よく噛むと、幸せホルモン「セロトニン」の分泌が増加します。

脳の血液も良くなり、運動調節を担う小脳や
人間らしさや判断を司る前頭葉で1~4割も血流が増加します。

また、噛むとストレスに反応する神経細胞の働きを抑える効果もあるのです。

ストレスに強い人もいれば、些細な事から不安や焦りが増幅してしまう人もいます。

これは脳内の偏桃体という器官の神経細胞の反応度合いが影響しています。

よく噛むと、この神経細胞の過剰な反応を抑えて
身体と精神の両面のストレスを緩和します。

噛む力を鍛えるという意味でも、玄米は絶対に外せません。

毎日玄米を食べると、情緒が安定する効果があります。

これは玄米にミネラル・ビタミン・食物繊維が豊富なことに加え、
白米を食べる時よりも噛む回数が多いことも大きな要因です。

自律神経は、些細な事でも乱れやすい繊細な器官です。

自律神経の乱れによって起きる不調は「何となく調子が悪い」から始まります。

そのため我慢して忙しいスケジュールをこなしたり、特に対処しない事が多いと思います。

しかし、放っておくと命に係わる病氣を発症することも少なくありません。

自律神経の乱れが、がんの発症にも関わっているのです。

特に交感神経の緊張が、がんを進行させると言われています。
緊張によるストレスや免疫機能の低下も影響しています。

自律神経を整える方法は、日常生活の中でできる事ばかりです。

是非、生活に取り入れて活動的に過ごしましょう。

山本和佳