一般無料「底知れない和食の魅力~Part2~」健康基礎講座

・シンプルなところも魅力的

・和食の合理性

・優れた保存食の数々

前回に続き、和食についてお話し致します。

●大豆について

和食には欠かせない大豆。
和食中心の食事をしていると、意識していなくても毎日口に入るほど身近な存在です。

大豆は先人によって様々な形で美味しく生まれ変わっていきました。

味噌、醤油、納豆といった発酵食品を作り、
他にも豆腐、豆乳など大豆を加工した食べ物がとても豊富です。

現代栄養学では肉はスタミナ源と言われますが、
日本人は肉など食べておらず、頑強な体をしていました。

和食の中で大切なたんぱく源になっていて、
大豆にはたんぱく質が35%も含まれています。

日本列島のほとんどの場所で栽培できて保存性も高いため、年中食べることが出来ます。

昔は田の畦道で大豆が栽培されていました。

栽培や収穫の効率が良く、地面に根を張ることで
畦道を頑丈に崩れにくくするといった効果もありました。

大豆が空気中から吸収した窒素を田へ流れて稲の成長を促し、
反対に水田の水が畦道に浸み込んで大豆の成長を助けました。

栽培する時も食べる時も、お米と大豆はとても相性が良いですね。

大豆は薬として用いられたこともあったそうで、奈良時代には
脚氣にかかった僧侶が治療として大豆を使ったという記録も残っています。

●美味しくて営養豊かな保存食

日本の多くの地域では、どの季節も旬の食材を手に入れやすい一方で
長期保存しておく技術や知恵も発達しました。

梅干し、海苔、昆布、かつお節、ごま、豆類、干物など
実に様々な種類があります。

日本は発酵食品の他にも、天日に干して乾燥させた乾物も豊富にあります。

切り干し大根、ひじき、高野豆腐、干ししいたけなど
海のものも山のものも、そして大豆の加工品まで乾物にした日本人。

地味に見えるかもしれませんが、家庭に置いておくと重宝します。
乾物の良い点を以下にまとめました。

①食物繊維、鉄分、カルシウムなど営養分を含みます。

②噛み応えがあり、低脂肪。
食べ過ぎてもカロリーオーバーにならない。肥満予防にも効果あります。

③長期保存できるので、買い置きしておくと便利。
食材が新鮮な時よりもかさが減り、軽くなるので
乗り物が無かった時代は、長い距離を持ち運ぶのにも重宝しました。

④旨味成分を含んでいる
乾物には旨味成分が凝縮されているので、料理の味が引き立ちます。
昆布や干ししいたけは乾燥して保存し、だしに使われています。

●和食の合理性

和食から遠ざかった食生活の人にとっては、
和食を作るのは難しいというイメージを持たれるかもしれません。

しかし家庭で作る和食は決して難しくなく、むしろ洋食と比べて簡単とも言えます。

また、見た目が質素に見えて物足りなさそうと思う人もいるかもしれません。

これは洋食やファーストフード、動物性食品に偏った食事をしている人に多い考え方です。

和食の凄さは食べてみれば分かります。

副菜を何品も添えれば豪華な食卓になりますが、
最低限のメニューでも食事が成立してしまうところは凄いと思います。

主食の玄米を炊き、味噌汁を添える。

玄米に雑穀を混ぜて炊くと、もっちりした食感で美味しいです。

味噌汁には季節の野菜、海藻、豆腐など家にある食材を入れれば出来上がります。

納豆や梅干しを添えて一緒に玄米を食べれば、もう立派な食事になります。

シンプルながら、そこへ発酵食品を2~3品取り入れるのが簡単に出来るのが
和食の凄いところです。

おまけに鍋や食器の後片付けも楽です。

このように家事の負担が軽くてすむ和食は、家庭で続ける事は難しくありません。

おにぎりはお米を握ったシンプルな食べ物ですが、
携帯食としても大変優れています。

乗り物が無かった昔は農作業の合間に、または旅のお供としても
持ち運びしやすい便利な食べ物でした。

中に梅干しを入れれば、殺菌効果も発揮してくれます。

お茶碗に盛ったお米とおにぎりでは味が違いますが、これは手の常在菌が移って
おにぎりの表面が少し乳酸発酵して営養価が上がり、味も良くなるからです。

家族におにぎりを握る時は、清潔な素手で握ってあげてください。

おかずを添えても美味しいですが、おにぎりだけでも食事が成立します。

腹持ちが良く、ゆっくりエネルギーになるのでスタミナ食になります。

和食で最も基本となるのは、お米と水です。

あまり食欲が無い時、風邪を引いた時にはおかゆを食べます。

災害に遭った時、最も必要なのはお米と水です。

水とお米があれば、体にエネルギーを補給して代謝を促しますので体調回復の助けになり、
ほかの食糧が足りなくても、何日も生きることが出来ます。

また、子どもにとってもお米や水はとても大切です。

子どものうちは体型がふっくらとして水分量が多く、よく動き回るため
汗などで水分が排出されやすい時です。

子どもは、大人よりも水を欲しています。

おやつにおにぎりを食べると、エネルギーとして使われますので
活発に動く子どもの成長を促してくれます。

また、おにぎりに混ぜた塩からミネラルも補給できて一石二鳥です。

人間の体の構造は、何十年くらいの期間では変わりません。

昭和30年代に肉食が広まり、洋食が一般的になって長く経ちますが、
それまで和食を食べてきた日本人が、洋食に合う体質に変わることはありません。

メディアで盛んに宣伝されるグルメブームは季節感が無く、
それを食べても体を養うことは到底できません。

飽きたら次へ次へ・・・という考えは食べ物を生命として捉えらえていないから。

自然の摂理から外れた食を追い求めても、体はボロボロになっていいく。
経済動物にされているということです。。

玄米やみそ、調味料や豆類は一年を通して食べ、
季節の移り変わりと共に、旬の食材を取り入れれば食卓を彩ります。

和食は飽きることが無いですし、食べるほどその味に愛着を感じます。

旬の食材は美味しい上に、その季節に適応する体を作ってくれます。

自然の摂理に沿った和食は、人間の体にとてもよく合っているのでです。

山本和佳