・第4の生鮮食品
・規制が無いから、何でもあり?
・意外な所にも添加物
現代社会では、食品添加物を避ける人よりも、疑いも無く食べている人の方が圧倒的に多いです。
便利さを優先したり、鋭い味が癖になってしまうので、その大きな理由です。
身近に溢れているからこそ、積極的に危険性について知る事が大切です。
知れば知るほど、「便利だから、忙しいから仕方ない」などと言っていられなくなります。
●お惣菜
スーパーやコンビニのお惣菜を買って、食卓に出す人も多いと思います。
魚、野菜、肉に加えて「第4の生鮮食品」と呼ばれています。
(肉は人間が食べるものではありませんが、現代の日本では食品に定義されているため、
このような表現になっています)
お惣菜やお弁当のように調理された状態で売られているものを中食と言い、
その市場規模は、2023年には約10兆円に上りました。
家で調理したものと同じように美味しく見えるため、
作る時間が無い時などに購入する人は多いでしょう。
しかし、これも加工食品ですので、家で作るのとはプロセスが全く違います。
スーパーの裏側には、調理場や作業場のような場所はほとんどありません。
工場で作られたものがお店まで運ばれて来て、
お店でパックに詰め替えて、店頭で販売されています。
作ってから販売ルートを通って、各家庭で口に入るまで時間がかかりますので、保存料が使われ、ここにもたくさん添加物があります。
つまり、家の台所で作る料理とは、全く違うものが出来上がっているのです。
●経済を重視、健康は軽視
食品添加物は、見た目をきれいに本物らしく、美味しく見せるために使われていますが、それ以外にも様々な目的で使われています。
例えば果物を輸入する時に、それに使われている食品添加物が日本で禁止されていく場合があります。
本来であれば、そうしたものは輸入を拒否すべきですが、
他の日本製品の輸出との兼ね合いで、禁止されていた食品添加物が認可される事もあります。
この20~30年間で輸入の野菜、果物、加工食品が激増しました。
何でも手に入るようになり、便利になりましたが、
その裏では理不尽な食品添加物の認可も進んでしまいました。
●何でもあり?
食品添加物は様々なものを原料にしていて、
まさかと驚くようなものもあります。
・コチニール色素
サボテンにつくカイガラムシを潰して作られている。
・黄色4号(着色料)
石油が原料(例:レモンジュースに使用)
・銅クロロフィル
蚕の糞から作られた天然色素。山菜やガムを緑色にする。
・CMCナトリウム
おがくずが原料。アイスクリーム、ジャム、ソースにとろみをつける。
・シェラック(光沢剤)
ラックカイガラムシ(メス)の分泌液が原料。
チョコレートのツヤを出す。
・ベニコウジ色素
カビが原料。赤飯や干物に赤みのある色をつける。
なぜ、誰も食べたがらないものが食品添加物の原料になっているのでしょうか。
実は、何から作られているのかという製造方法は問われないため、
規制されていないのです。
●再利用されるおにぎりの具材
以前におにぎりのお米にも食品添加物が使われているとお話ししましたが、
最もシンプルな具材であるおかかや昆布にも、添加物は使われています。
おかかや昆布は、出し殻を使っているものもあります。
出汁をとるメーカーでは出し殻が大量に出る為、それを再利用して
化学調味料や食品添加物を加えて、味を作ります。
おかかは化学調味料やたんぱく加水分解物、かつおエキスなどで味をつけます。
さらに着色料で色を足し、醤油で味つけして出来上がりです。
昆布も化学調味料や昆布エキス、さらにカラメル色素で色を付けて、ツヤも出します。
家で作ればお米を炊いて、それを握ればもう出来上がります。
材料もプロセスも見えていて、とてもシンプルです。
一方で工場製品は保存や輸送する途中で腐らないようにするなど、
様々な条件をクリアするために食品添加物が利用されています。
●カット野菜
カット野菜は加工品というイメージを持たない人もいるかもしれません。
忙しい主婦や、一人暮らしの人や高齢者にも需要が多く、
野菜が高騰した時も袋詰めのカット野菜は、さらに売り上げが高まりました。
家で調理する時は、買ってきた野菜を洗って切るだけですが、
カット野菜はお店で販売されるまでに以下のプロセスを経ています。
まず、カットする前の野菜を水で3回以上洗浄します。
次に野菜をカットして、次亜塩素酸ナトリウムの入ったプールに浸けられます。
そして大量の水で洗浄した後、袋詰めして出荷されます。
野菜を切ってしばらくすると、切り口から色が変わっていくとか
葉物はしなびてきますが、カット野菜は変色しないよう化学処理されているため、時間が経ってもパリッとしています。
次亜塩素酸ナトリウムは、毒性が大変強い塩素系の物質ですので、
健康への悪影響も懸念されます。
大量の水で洗ったとしても、工程の中で危険な物質を使っている以上、
安心して食べる事はできません。
高齢になり、体に痛みが出たり日常動作が面倒になると、
家事をするのも億劫になります。
そうした手間を省くという意味でも、カット野菜の需要が増えているのかもしれません。
しかしQOLが下がると、生活習慣の質も低下しますので、
急速に体が衰えたり、病状の進行にも影響します。
●大きく見せる手法
加工食品は製造する時にかさ増しして、コストを下げる手法が使われています。
増量にもいくつか方法がありますが、その1つがダイレクト増量です。
増量とは、その名の通り、原材料に直接増量剤を加え、
食品の量や体積を増やす加工のことです。
例えばハムにも増量剤が使われます。
大豆から抽出された大豆たんぱくは、油と水を乳化して固める作用があります。
卵白から固まる成分だけ抽出したものが、アルブミンというたんぱく質です。
カゼインNaという添加物は、牛乳由来のカゼインを化学処理して作られます。
これらの添加物と発色剤、コチニール色素、
結着剤なども調味液に溶かして、生肉に注射します。
それをもみ込み、成型して加熱すると注射した部分が固まり、かさが大きくなります。
アレルギー表示に「大豆、卵、牛乳」と書かれていても、
その食品そのものが使われているのではなく、抽出された成分が
水を固めるために使われます。
水は安いので、このようにかさ増しに利用されますが、
かさ増しされた分、味が薄くなるため、化学調味料で味を調整されます。
肉加工品のアレルギー表示に乳化剤、または「卵、大豆、牛乳」と記載されていれば、この増量の手法が用いられています。
そして、水より製造コストがかからないのが空氣です。
パンやホイップクリームは空氣を含ませて体積を大きくして、
ふんわりした食感や見た目の美味しさを作っています。
少量の原材料を大きく膨らますため、コストを抑えて利益を増やせるのです。
わたし達が毎日食べているものは、何から作られているのか。
食品添加物はどんな味でも作れますが、それは本物に似ているという意味で
所詮偽物ですから、やはり本物とは違います。
玄米菜食を続け、添加物を極力摂らない生活をしていると、
人工的な添加物の味も匂いも不自然に感じるようになります。
しかし、食べ始めると味に慣れてしまうのが怖いところです。
子どもも簡単に添加物の味を覚えます。
そうすると素材の美味しさが分からなくなります。
それどころか脳の報酬系が刺激されて、ますます食べたくなってしまうのです。
家の台所で素材から料理することが、本来の食のあるべき姿です。
それに比べて加工食品は、食品添加物で味や香りを作ったり、
安価な素材を隠すような加工をしたりと、もはや調理とは言えません。
自然の恵みに感謝して、本来の食事を取り戻しましょう。
山本和佳