・増え続けるがん
・がん細胞になるしくみ
・がんを遠ざけるために
その昔、がんは老人病と言われていました。
今の日本では、2人に1人が癌にかかります。
そして今後もがんになる人、がんの死亡者数は増え続けます。
部位別のがん死亡者数(2023年)
男性
1位 肺 2位 大腸 3位 胃
女性
1位 大腸 2位 肺 3位 膵臓
部位別に見ると、消化器や呼吸器でがんが発症しやすいと分かります。
がんとはいったい何でしょうか? 今回は細胞から見ていきます。
●がんが発生するしくみ
がんは細胞が劣悪環境に晒されることによって起こります。
細胞の環境を悪化させる原因は食生活の乱れや化学物質や薬の使用、
睡眠の問題や運動不足など生活習慣の乱れがダイレクトに影響しています。
がんは生活習慣病と言われるように、
人間の長年の生活習慣によって作られます。
一般的に知られている考えとして、
遺伝子のコピーミスや遺伝子に傷がついて細胞が変異して
がんになるという考えがありますが、実際とは異なります。
遺伝子変異は細胞の環境が悪くなった結果として起きたことで、
直接の原因ではありません。
「正常な細胞が遺伝子変異してがん細胞になる」という表現は、
厳密には誤りです。
もし、がん細胞が遺伝子変異によって起きるとしたら、
・がんは遺伝する
・食事などでもがんになるが、全ての原因ではない。主に遺伝子が原因
というような間違った解釈に繋がりかねません。
さらにがん細胞の中には、遺伝子変異していないものもあることが確認されています。
この事実からも、「遺伝子のコピーミスなどによって変異して、
がん細胞になって無秩序に増殖する」というのは間違いだと分かります。
がんは遺伝が影響していると信じている人もいますが、
遺伝によるがんは全体の数%程度と言われています。
ほとんどは生活習慣が原因です。
この事実をしっかり認識しておかないとがんの予防は極めて難しくなり、
将来何らかの生活習慣病にかかる確率が非常に高くなります。
ジャンクフードを食べる、農薬や化学物質、睡眠不足、お酒の飲みすぎや喫煙、
電磁波など細胞にとって劣悪な環境が続くと、生き残るための最終手段として
細胞自身ががん化を選択します。
つまり苦しんだ結果の最終手段として、がん細胞に変身するのです。
通常の細胞ががん細胞になるかどうかを判断しているのは細胞自身です。
細胞にとってあまりに劣悪な環境にさらされ続けると、
細胞内で生体タンパク質の合成がスムーズにいかなくなります。
すると異常タンパク質が増加して、
生体タンパク質を管理している小胞体にストレスがかかります。
つまり細胞の再生が滞るため老化が進み、ミトコンドリアの機能が低下します。
それが続くと体内で炎症が慢性化して、深刻な事態が起き始めます。
細胞を取り巻く環境が悪化することにより、細胞はがん化して生き延びようとします。
こんなところでは生きていけないと追い詰められた細胞の
最終手段ががん細胞への変化なのです。
がん細胞は無秩序に増えると思われていますが、これは誤りです。
がん細胞とは突如現れた外敵ではなく、自分が生み出したものです。
がんを敵だと思って切除したり、薬で対処しようとするのは間違っていると分かります。
がん化は細胞の苦肉の策とも言えます。
食事は玄米菜食を中心とし、抗酸化作用のあるものを食べる。
加工食品や砂糖など体が酸化するものを極力食べない。
体に良いものも食べ過ぎない。
睡眠をしっかり取り、定期的に運動する。
細胞の環境を整えるとミトコンドリアが活性して
エネルギーが正常に産生されて、体の機能が正常化します。
●野生動物はがんにならない
米サンディエゴ野生動物公園に生息している動物を対象にがんと
死因の関係について調査が行なわれました。
死亡した動物を解剖して腫瘍を調べると、
良性腫瘍と悪性腫瘍のいずれかを持っていた動物は
哺乳類が42%、鳥類が64%、爬虫類が54%でした。
これを見ると約半数に腫瘍が見られますが、
悪性腫瘍のみの割合はいずれも1.2%程度でした。
もともと自然界では、がんで死亡する事はほぼありませんが
環境の汚染により動植物の健康を害する事を忘れてはなりません。
ちなみにサンディエゴ野生動物公園では
他の調査で両生類には腫瘍が発見されないと発表しました。
特にイモリはがんにならないと言われています。
その理由については研究が進められているところですが
有力な説としては、イモリの驚異的な組織再生能力が
発がんやがん細胞の成長を抑えているためとされています。
イモリの実験では、イモリに発がん性物質を塗り続けると
一時的にがんになっても自然と正常細胞に戻るそうです。
人間はイモリほど驚異的な再生能力は持っていませんが、
自分の体の機能を十分に生かすよう、良い習慣を続けることが大事です。
●抗がん剤が効かない理由
がんの組織では、がん幹細胞ががん細胞を作り出しています。
抗がん剤や放射線でがん細胞を攻撃しても、がん幹細胞は残ります。
そしてまたがん細胞の増殖を再開するのですが、攻撃される前より増殖する勢いが増しています。
これが、抗がん剤など治療をした後にがんが増える理由です。
がんにかかると、ほとんどの人は三大治療を選択します。
しかし、それががんを治す手段ではないと早くに氣づき、
がんにならないよう習慣を改めることが何よりの対策になります。
がんを含め病氣の予防は、不確かな未来に対する安心材料となります。
いかがでしたでしょうか。
がんを細胞から見てみると、正常な細胞と共存しながら生きていると分かります。
がん細胞になるのは生き延びるための最終手段と述べました。
それは宿主に向けての最終通告です。
体は炎症を治したり、がん化を抑えたりと
体を守ろうとするしくみが何重にも用意されています。
それを活かして健康に過ごすか、それとも壊して病氣になるかは宿主の行い次第です。
もともと細胞は生きようとするエネルギーに溢れています。
細胞が元氣なら80歳を超えても活発に歩き回れます。
細胞の老化が促進しているとしたら、
宿主が自ら細胞をダメにしている場合がほとんどです。
だから免疫力が下がり、老化が加速していきます。
若い時は今だけ良ければいいと思っていても
何とか乗り切れるかもしれませんが、
人生後半はその人の習慣が明確に表面化します。
早くに備えて、健康に恵まれた人生にしましょう。
山本 和佳