・吸い続けるほど全身に広がる
・見えないタバコの被害
「タバコは百害あって一利なし。」
誰しも一度は聞いたことがある言葉だと思います。
これに異論を唱える人はいないと思います。
しかし、まだまだタバコを吸う人はいます。
2024年に厚生労働省から発表された「国民健康・栄養調査」によると、
成人男性の喫煙率は24.8%、成人女性は6.2%でした。
現在はタバコ1箱あたり約61.7%が税金です。
これだけ税金がかかっているのに、それでも喫煙している人は
病氣への危機意識が無く、お財布の管理も出来ていない。
●喫煙の害
ご存知の通り、喫煙による病氣のリスクは全身に及びます。
喫煙する期間が長くなるほど、重篤な病氣のリスクが増えます。
<急性な影響>
・感覚器・神経系
知的機能の低下、睡眠障害、体調不良など
・呼吸器系
咳、痰などのアレルギー様呼吸器症状など
・消化器系
口臭、食欲の低下、胸やけなど
・循環器系
血圧上昇、心拍数の増加、末梢血管の収縮、循環障害、肩こり、首のこり、
手足の血流障害によるしびれ、冷えなど
<慢性的な影響>
・感覚器・神経系
白内障、難聴、老人性黄斑変性症、脳萎縮など
・呼吸器系
慢性氣管支炎、咽頭ポリープ、氣胸、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺氣腫など
・消化器系
歯周病、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、白板症、肝硬変、胃炎など
・循環器系
不整脈、心筋梗塞、動脈硬化、糖尿病、大動脈瘤、虚血性心疾患、
脳血栓、くも膜下出血、パージャー病など
・がん
肺がん、咽頭がん、口腔がん、食道がん、胃がん、膵臓がん、肝臓がん、
膀胱がん、子宮頸がんなど
・その他
ニコチン依存症、しみ、しわ、老化促進、骨粗しょう症、
月経不順、寿命が短くなり、掌せき膿疱症など
喫煙歴が比較的短期間でも様々な症状が現れます。
若気の至りで吸い始めても、早めに止めればまだ病氣のリスクは減らせる段階です。
しかし、喫煙習慣にしがみついて慢性症状に移行すると、
全身に重い症状が広がり、もう元の体に戻れないほど体はダメージを受けます。
●女性特有の害
女性の喫煙者は6.2%。
喫煙による女性特有の弊害もあります。
不妊のリスクが増え、閉経が早くなるなど生殖機能への悪影響があります。
月経不順や月経困難症から子宮外妊娠、自然流産、
早産などの妊娠合併症のリスクが高くなります。
胎児の発育が阻害されるため、出生時の平均体重が少ない、
妊娠する前から
妊婦の喫煙はお腹の赤ちゃんがタバコの害をそのまま受ける為、本当に怖しいです。
胎盤を通して受動喫煙しているのと同じです。
逃げられない状況の赤ちゃんは、ただその害を受けるしかないのです。
<喫煙が母体へ与える影響>
妊娠中毒症、早産、自然流産、死産、早期破水
胎盤剥離、前置胎盤、血管収縮、動脈硬化
<妊娠中の喫煙によって生まれてきた赤ちゃんに診られる症状>
未熟児、先天性異常、成長障害、小児がん、読解力などの能力の低下、
乳幼児突然死症候群、肺炎、精神疾患
生まれる前から強制的に喫煙させられるとは、非常に残酷です。
喫煙者の子どもは、総じて学力が低いという統計が出ています。
わたし自身、子どもの頃を思い出すと親がタバコを吸っている家の子どもは
学力や脳の機能が弱い傾向があると経験上感じています。
●見えない喫煙の害(3次喫煙)
残念な事に、タバコを吸っている人は周りに迷惑をかけている自覚がありません。
タバコを吸うとは毒物を空氣中にまき散らす行為です。
「喫煙所へ行って吸えばいい。」
「ベランダへ行って吸えば、家族の迷惑にならない。」
このように喫煙者は、タバコのリスクを軽視しがちです。
タバコで健康になる人は1人もいません。
必ず何らかの疾患にかかります。
場所を移動して吸っても、タバコの害は無くなりません。
喫煙によって発生したタール成分が、衣服、壁、カーテン、カーペットなど
あらゆるものに付着し、空氣中の埃にも付着します。
時間が経ってからタール成分が氣化して再放散されたり、
他の酸化物質などと反応し、様々な有害物質が空氣中に漂います。
つまり誰かが吸った場所に時間が経ってから来ても
タバコの毒が体に入ってしまうのです。(第3次喫煙)
室内に付着したタバコ成分は、換氣しても取り除けません。
●タバコによる病氣
口から吸い込んだタバコの煙は氣道を通って肺へ入り、その過程で粘膜を傷つけたり、
細胞を壊したりします。
肺がんは予後不良ながんで、早期発見でない限りは通常の生活に戻ることが
難しい病氣です。
なぜなら喫煙者は肺がんと慢性閉塞性肺疾患を併発していることが
非常に多いからです。
手術をした後、健常者と同じような生活をするのが困難になり、
酸素ボンベを手放せなくなる人もいます。
また、長期に渡る喫煙によって、肺の中の小さな肺胞が破れては繋がり、
大きな袋状に変形していきます。
これは肺氣腫という病氣で、原因の90%以上はタバコであることから、
別名「タバコ病」と呼ばれます。
長期間喫煙した中高年に多く、タバコの煙によって
氣道や肺胞で炎症を起こし、肺胞が壊れていきます。
すると体内に酸素を十分に取り込めなくなり、呼吸するのが苦しくなります。
肺氣腫の患者は酸素ボンベからも酸素を取り込みますが、
肺胞の機能が落ちてしまっているため、体が必要とするだけの酸素を入れるのは困難です。
体に必要量の酸素が入ってこないと、
細胞の再生が滞り、さらに血流が悪くなります。
呼吸が十分にできないと、次第に歩けなくなっていきます。
肺胞は壊されると二度と回復しないため、正常な肺呼吸は出来なくなってしまいます。
●血管への悪影響
喫煙は血流や血管にも深刻なダメージを与えます。
タバコを吸うと、瞬時に血流が悪くなります。
喫煙と血流の関係を調べた実験によると、
吸う前は血流が一定に保たれていましたが、
タバコを吸った2秒後には血管が収縮して血流が途絶え、
顕微鏡で見ても血液が見えなくなったのです。
そして吸うのを止めると、徐々に血流が回復していきました。
また、喫煙者を集めて調べた別の実験では
タバコを吸った直後の皮膚の表面温度が下がり、
煙を吸うのを止めると、少しずつ回復していったそうです。
血流が滞ると、全身の循環不良を引き起こしますので、
吸い続けると先に述べましたいずれかの慢性的な病氣に
罹患するのは避けられません。
喫煙は代表的な悪習慣の1つです。
しかし、正確には依存症と言えるほどたちが悪いものです。
環境や人間関係の影響で吸い始める。
病氣のリスクを正常に考慮できず、過小評価したり
自分はがんにならないなどと根拠の無い発言が多いのも問題です。
自分が吸わないようにするのはもちろんですが、
これから結婚して子どもを産む若い世代の方にとっては
将来的に配偶者との間で喫煙の問題を共有して、
タバコの害から家族を守ってほしいと思います。
病氣になる習慣を1つでも多く止めて、健康に過ごせる人生を送りましょう。
山本和佳