・日本人が食べてきた
・歯が食べてきたものを語る
・雑穀の効能
●日本人が食べてきた雑穀
古くから人間は穀物を主食としてきました。
世界を見れば、小麦やとうもろこしを主食としてきた国もありますが、
日本人の主食は米です。
そして、忘れてはならないのが雑穀です。
その種類は豊富で、形も色も様々。
米よりも小さな粒のものがほとんどですが、営養価は高くてたくましい。
人間は穀物菜食の生き物です。
それは歯の形にも象徴されています。
生物はその種族の食性によって、歯や顎の形を進化させてきました。
人間は前歯で食べ物を大まかに噛んで小さくします。
そして臼状の形をした奥歯ですりつぶし、さらに細かくして飲み込みます。
肉食動物には獲物を捕らえて肉を切り裂くための鋭い牙がありますが、
人間にはありません。
人間の犬歯は先がやや鋭角になっている程度で
鋭く嚙み切るものではありません。
歯の形を見れば、何を食べるべきか教えてくれます。
●雑穀の営養について
日本人が食べてきた雑穀について、代表的なものをご紹介いたします。
<あわ>
標高の高い土地や寒冷地でも短期間で育ちます。
鉄やカルシウム、食物繊維が豊富。亜鉛も含む。
血中の善玉コレステロールを増やすため、動脈硬化の予防も期待できます。
血中の余分な悪玉コレステロールを除去して、肝臓へ運ばれます。
<ひえ>
あわと並んで日本人に古くから食べられている雑穀。
急斜面でも育ち、冷害や干ばつにも強いため
米がとれない時に飢えをしのぐためにも重宝されました。
消化吸収が良く、体を温める作用もあります。
鉄やカルシウムが豊富。
<きび>
弱った消化器官の機能を高める、咳や痰を鎮める
乾燥に強く、酸性土壌や寒冷地でも育ちます。
コクや甘味があり、モチモチとした食感が特徴です。
鉄分が豊富で、食物繊維やビタミンB群も含みます。
<はと麦>
収穫量の多い雑穀です。
殻付きのまま煎じて、はと麦茶としても親しまれています。
穀物の中でも良質なアミノ酸を含みます。
利尿作用に優れ、新陳代謝を活発にして、肌荒れやむくみも改善します。
<キヌア>
日本では近年注目されるようになりました。
南アメリカ原産で、高地や湿地、瘦せた土地、塩害があった土地、
降雨量が少ない土地でもよく育ちます。
スーパーフードとして評価されて、アメリカのNASAが「21世紀の主食となる」と発表、
宇宙食にも推奨されました。
営養価が高く、中南米で安定的に収穫できるため、
飢餓や貧困の撲滅に貢献することが期待されています。
<黒米>
ポリフェノールの1種であるアントシアニンが豊富で、抗酸化作用に優れています。
血流改善、眼精疲労にも効果があります。
●雑穀の効能
雑穀には様々な種類があって、それぞれ営養価も高くて
消化吸収が良く、食べやすいです。
そんな雑穀の健康効果をまとめました。
【食物繊維が豊富】
現代人は食物繊維が不足しています。
腸内環境を整える効果が白米の5倍もあります。
それによって便通改善や免疫力向上などの効果があります。
【少量で満足する】
噛み応えがあって営養が豊富なため、少量でも満足感を得られます。
白米は食べ過ぎてしまいます。それは噛まずに食べられてしまう事、
玄米や雑穀と比べて営養が少ないため、満足できないでおかずをたくさん食べてしまう。
こうして食事のバランスが崩れてしまいます。
雑穀は小さな粒ですが、胚芽もついていて営養が豊富!
そしてそれぞれ独自の風味を持っています。
良質のたんぱく質も豊富なため、丈夫な体作りにも欠かせません。
【骨が丈夫になる】
骨の形成に欠かせないカルシウムとマグネシウムも多く含まれます。
マグネシウムには血圧を安定する働きや、筋肉の緊張緩和効果もあります。
【疲労回復効果】
ビタミンB群が糖質をエネルギーに変える為、疲労回復効果が上がります。
集中力アップ、イライラ改善、自律神経の安定効果もあります。
【脳が活性する】
雑穀のモチモチ、プチプチした食感が良い噛み応えになって、脳が刺激されて活性します。
また、満腹中枢が刺激されて食べ過ぎを抑えてくれます。
【血糖値の上昇を抑える】
インスリンの過剰分泌を避け、糖尿病の予防にもなります。
血管への負担も抑えらるため、動脈硬化の予防にも繋がります。
【ミネラルが豊富】
鉄分も含むため貧血の改善が期待できます。
ミネラルが不足すると、間接的に酵素の力も弱まります。
雑穀を食べることによって、体の機能向上を助けます。
【精神の安定】
食物繊維を摂って腸内の善玉菌が増えるおかげで、セロトニン分泌も増加します。
氣持ちが安定して、幸せを感じられます。
こんなに営養豊富である上に、玄米と一緒に炊いて食べられる
手軽さも魅力的です。
毎日食べるためには調理が簡単なことも大事な要素です。
厳しい環境にも強い雑穀は、米が収穫できない時にも食べられていました。
貧しくても子だくさんだったのは、ある程度の飢えや寒さといった
厳しい環境に身を置くことによって、生命力が鍛えられていたためです。
玄米も雑穀も独特の風味があり、食べ続ける程に味わいが深くなります。
さらに塩をまぶせば、天然の素材同士の相乗効果で美味しさが引き立ちます。
雑穀と呼ぶには申し訳ないほど、たくさんの恩恵を受けてきましたので
感謝していただきましょう。
山本和佳