お米の構造からわかること

お米には、玄米、白米の他に七分米、三分米、胚芽米などと、呼び名が様々あります。
これらの違いとは、一体どういったものなのでしょうか…

まず、収穫したお米から、一番外の籾殻を除いたものが玄米です。

玄米の構造は、外側から果皮、種皮、糊粉層と呼ばれる層があります。

玄米のいちばん外層が「果皮」と呼ばれる部分で、ここが黒褐色の堅い部分です。
果皮のおかげで、玄米は酸化を防ぎ、品質を保つことが出来ます。
果物でいう、皮の役割を果たしているのです。
文字通り、「果皮」ですね。
(前回の記事参照)

果皮の内側にあるのが、薄いフィルム状の「種皮」です。
種皮は、植物にとって大切な胚芽と胚乳の部分を守るように包んでいます。
種皮は、米種子の水分や酸素の出入りを調節する役割を担っています。

また、種皮の内側には、「糊粉層」という、タンパク質と脂肪から成る成分で覆われています。
(白米を研いだときに白く濁るのは、糊粉層が剥がれ落ちるためです。)

この3つの層から大切に守られているのが「胚芽」です。

胚芽とは、種子植物の種子で、次の命を繋ぐ核になる部分です。

この胚芽を残したものを「胚芽米」と呼びます。
(胚芽米は、研ぐと胚芽の部分がとれてしまったり、水溶性ビタミンであるビタミンB群が溶け出してしまいますので、少しもったいないですね。
胚芽米も研がず、軽く1~2回サッと洗い流すだけのほうがいいようです。)

果皮、種皮、糊粉層、胚芽を総称して「糠層」と呼びます。

糠層を七割程度除けば、七分づき米に、
半分除けば、半つき米、などなど…

胚芽のところを少し残したものを七分米、三分米、胚芽米などとよばれています。

そして米種子の本体であり、主成分はデンプンの「胚乳」が米の中心部分にあります。
この胚乳(デンプン)が、種子が発芽して成長する時に必要なエネルギー源になります。

胚乳は、エネルギーの貯蔵庫なのです。
(胚乳の表面では、発芽時に糊粉層にある酵素がデンプンを分解し、エネルギーとして使いやすいブドウ糖に変えます。)

ですので、種子の核の部分である胚芽は、胚乳に食い込むように米種子の先端に埋め込まれています。

胚芽と胚乳の境界面には胚盤という薄い組織があります。
胚芽は、胚盤を通して胚乳から養分を吸収していきます。

将来、根や葉になる器官の基になる胚芽にこそ、様々な豊富な栄養素が凝縮されているのです。

そして、果皮、種皮、糊粉層、胚芽といった栄養満点の糠層を全部取り除いた、胚乳の部分にあたるものが白米です。

胚乳は前記したとおりデンプンで出来ているので甘味があっておいしいのですが、本来米が持っている栄養素はほとんどはぎ取られてしまったため、栄養価についてはあまり期待できません。

また、糠層が多く残っているものほど栄養価も高くなっていきます。
とすると、様々なお米の中でもやはり玄米が一番栄養価が高いということがわかります。

逆に、栄養のある部分をほとんどとられてしまった白米を食べるときは、副食を多めにとり、ビタミンや各種ミネラルといった微量栄養素を補う必要があるのです。

(つづく)

川野 ゆき